ミルク王国と呼ばれる内灘町にあるパン屋「MITRON BAKE ボングー」に先日立ち寄った。
河北潟牛乳を使ったパンが複数種類あるお店だ。
どうせならということで、それら牛乳を使ったパンを中心に選んで食べてみた。
内灘町向陽台にあるお店
町なのにキングダムってなんのこっちゃとなるかもしれないが、そう呼ばれている。
石川県内の牛乳の47%が内灘産なんだそうで、内灘町自体がミルク王国を宣言しているのだ。
町内の色んなところでウチナダミルクを使用した様々なオリジナルメニューも開発されていて、そういったお店を「ミルク王国の店」と認定してもいる。
その中の一つに「MITRON BAKE ボングー」というパン屋がある。
自分は牛乳も好きならパンも好きだ。
王国への興味もあって、先日、そこに立ち寄ってみたのだった。
まずは地図
「MITRON BAKE ボングー」は内灘町向陽台一丁目にある。
ミルク王国への入国許可証はいらないので、金沢から、津幡から、かほく市から車で進軍しても簡単に行けるだろう。
こんな建物だ
駐車場が12台も停めれるほど広いのだけど、お昼時にやってくるとご覧のようにすぐに車でいっぱいになっていた。
菓子パンや惣菜パン等々、素材を活かしたいろんなパンが並んでいて、値段も高くなく、それでいて美味しいと評判のお店である。
こういう町のパン屋、自分はすごく好きだ。
3種類食べる
事前にミルク王国のHPを閲覧したところ、ボングーではミルクを使った製品が少なくとも6種類あることがわかった。
それらをメモして入店し、陳列されている数十種類のパンの中からそれらウチナダミルクを使ったものを探してみた。
この日には作っていなかったのか、それとも完売した後だったのか、中には見つけられなかったものもあったが、3種類購入することができた。
それがこちら
右上の白いのが「河北潟牛乳を使った白い牛乳クリームパン」。
左上の茶色いのが「抹茶マフィン」。
手前の細長いのが「フルーツデニッシュ」だ。
HPの画像と色合いや形、さらにはネーミングが多少違っていたりもしたが、おそらくこれら3つは王国の「ミルクを使ったメニュー」に数えられているものだと思う。
白い牛乳クリームパンは、名前からもわかるように確実に牛乳を使っている。
ということで白いのからいただきます
王国のミルクを使ったメニューハンティングとしてはこれを食べておけばまず間違いない。
ひとくち食べた瞬間から、いや、手に持ったときからパン生地のモチモチ感が脳に伝達されてきた。
中には牛乳クリーム
バニラビーンズ入りの牛乳クリームだそうだ。
これがまた風味が優しくて滑らかさが上品。
一個140円くらいの庶民価格なんだけど、舌の上を溶けていくときのクセの無さは贅沢品のようである。
それでいて、モチモチの生地と合わせ、どこか懐かしさを覚える味なものだからやはり庶民の味、庶民の味方だと安堵する自分もいたりした。
これがウチナダミルクの力だろうか、包むような安心が、その味からするのだ。
以前、「ひまわりポンポン」というお店でやはり内灘の牛乳を使った「うちなだロール」を食べたときにも優しさと食べやすさを感じたけど、この安心感はそれと共通している。
(うちなだロールを食べたときの記事は→こちら)
やはり間違いなかった。
続いて抹茶マフィンをいただく
全体的に茶色がかっているが、よく見るとちゃんと抹茶色をしている。
色からはまずわからないと思うけど、これにもやっぱり内灘の牛乳が使われているようなのだ。
かじってみると中は見事に宇治抹茶のグリーン
表面だけではなく中の方にもチョコチップがいた。
その味は緑茶ならではの緑の風味がしっかりとある。
しっかりとありながらも、優しい口溶けで、そこにチョコチップの甘みも援護に入って抹茶の持つ渋みとのバランスをイーブンにしてくれている。
このクセの少なさは何なんだろうか?
やはり優しさを生む牛乳のおかげだろうか。
最後にフルーツデニッシュもいただく
HPでは「季節のフルーツたっぷりデニッシュ」と書かれてあったが、その「季節の~」のものが今回置いてなかったので普通のフルーツデニッシュをこうして買ってきた。
普通のフルーツデニッシュはご覧のように縦に長い。
そんなもので、もしかしたら「ミルクを使ったメニュー」ではないのかもしれないのだけど、デニッシュもカスタードクリームも使われていたので、王国メニューの一つであろうと期待して食べることにした。
パクリと
キュイやストロベリーといったフルーツのシャッキリ感が楽しめ、また酸味もある。
その対極にあるのがデニッシュとフルーツの間に塗られたカスタードクリームだ。
多分、こちらにウチナダのミルクが使用されているのだと思う。
だからなのか何なのか、フルーツの酸味もカスタードクリームのその優しい甘みが受け止めてくれて、クセを残さない。
クセを消すのではなく、受け止めてあとに残さない点が上手くて美味い。
これもまた食べやすいですな。
バクバクと行ける。しっかり燃料をチャージできましたよ。
感想
以上、MITRON BAKE ボングーの内灘ミルクを使ったと思われるパン3種類の味見である。
この3つに共通して言えたことは、どれも風味が優しくて食べやすかったということだ。
抹茶やフルーツなど少しクセのある素材を一緒に使っていても、それらのクセを中和しているかのように、後味にトゲトゲしさを残さない。
ふんわりと包むようなまろやかさが味の全体のどこかにいつもいるのだ。
それこそがウチナダミルクの力なのではないかと今回またしても気付かされた。
いい牛乳ってまろやかで美味いしね。
もちろんこのボングーの素材を生かしたパン作りの技のなせるところでもあろう。
とはいえ、この3つ、すべて菓子パンだ。
それなりに甘みもある。
ミルクを活かすとなるとそうなってしまうのも仕方がないが、自分は甘いものが好きだけど一度に食べすぎると頭が痛くなる体質をしているので連続で食べるとキツイところもあった。
ということで惣菜パンも一つ購入
ポークを使ったサンドだ。
口直しに一つ買っておいたが、食べてみるとこちらも美味い。
ミルクを使ったものと全然味の性格も違うし、ボリュームもあって食べごたえもあった。
当たり前だけど、ボングー、牛乳を活かした菓子パンだけじゃないですわね。
ミルク王国ハンティング以外でも普通にまた行きたくなった。
王国のパン屋にすっかり懐柔されたものである。