奥能登国際芸術祭2023も11月12日(日)で終わり、その作品たちを一つずつまとめた当ブログの「地震に負けず回る」シリーズも無事完結させたが、芸術祭の公開時間外に目にしたものや作品とは直接関係のなく目にしたものをここに簡単にまとめたい。
時間外鑑賞
奥能登国際芸術祭2023では9時30分~17時という公開時間というものが設けられていて、特に室内にある作品は時間が過ぎると鑑賞できなくなる。
逆に室外の作品だと時間が過ぎていても観ることが可能で、ライトアップされるものだと夜間の鑑賞が促されていたりしていた。
時間外に見に行くとどんな見え方がするのか気になったものがあったので、夕方以降に観に行ってきた。
まずはファイグ・アフメッドさんの「自身への扉」
作品No.6のキンキラの鳥居のものだ。
今芸術祭の作品の中で個人的に撮っていて一番楽しかったのがこの作品であったので、初日に見ていながら、10月7日に行ってきた第三日目の夕方時間外にもこうして観に行ってきた。
この日は風が強く、また初日とは違って潮が満ちていたので、そういった条件の時のこの作品の姿を見てみたくなったのだ。
本当は単純に夕方のときの姿を撮ってみたかったのだけど、あいにく夕日は拝めなかった。
それでも足元まで波が来ている姿は貴重だった。
石段を降りて波打ち際まで行くとこう見える
ちょっと地獄門っぽい。
日本海は冬になるとますます荒々しくなってくる。
そんな中でのこの鳥居には人生の辛酸、辛苦も映し出されているようで、観ていて、撮っていてやっぱり面白かった。
その流れで夜の「スズ・シアター・ミュージアム」も
近くの旧西部小学校にあるスズ・シアター・ミュージアムには今年から「キギ」による「ロゴ・グラフィックス・グッズ」という電飾も施されていたので、夜になって観に行ったら、案の定、光っていた。
夜の姿、一度は観ておきたいと思っていたので、来れて良かった。
潮騒レストランでカフェ
スズ・シアター・ミュージアムだけじゃなく、同じ敷地内にある作品No.3の「潮騒レストラン」のロゴもキギさんがデザインしている。
こちらも光っていた
潮騒レストランのカフェの営業時間が11時から19時までで、このように日が暮れてからやってくると光っているところを見れたのだ。
なお、ラストオーダーは、平日で17時なんだけど、金曜日と土曜日だけは18時30分だったので、この日、滑り込みでカフェをすることが出来た。
このように
オーダーしたものは「季節のクラフトジンジャーエール」と「揚浜塩田の塩チョコレート(ラムレーズンチョコテリーヌ)」だ。(それぞれ600円)
日中にくるとすごい人でまず入れなさそうだったのだけど、このように18時以降にやってくるとほとんどお客さんもおらず、カフェできた。
一度はここで食事、もしくはカフェをしてみたいと思っていたので、念願叶って嬉しい。
チーズ好きなのでチーズケーキを食べようと思ってたいのだが、この日は売り切れていたので、チョコレートテリーヌを頼んだ。
自分、チョコ好きでもある
これ、ラムの香りがいきなりくる。
口に含んでみると、これが甘くないチョコレートで、ビターなものほど好きな自分としてはかなり好みだった。
中にラムレーズンがいて食感と香りと味の変化を楽しめる。
全体的に甘くないので、甘さを求めるなら飾りのように脇に置かれた生クリームを乗せて食べるといいかと思う。
塩の味にインパクトはないが、引き締め調整役としての塩味はするので大人な立ち位置だなと思った。
大人の味です。
美味しかった。
また、ジンジャーエールも美味しく、かつ衝撃的だった。
口当たりにトゲがなく、スゥーッと入っていく。
生姜特有の薬のような味わいもあるが、苦くもないので、この洗練さと言うか高級さには凄いと思った。
わずかに炭酸が入っているので、さわやかな刺激があるものの、これで炭酸が入っていなかったら長寿の薬かと思うくらい神聖な感じすらした。
これはファンになってしまう。
ちなみに第四日目(11月3日)にも寄ってます
同じように18時以降に立ち寄ると、やはり空いていてこうして再びカフェできた。
頼んだものはリピートした「季節のクラフトジンジャーエール」と第三日目に食べれなかった「えびす南瓜のチーズケーキ」だ。(チーズケーキは800円)
チーズケーキ大好き
かなり黄色い。
口に入れてみるとしっかりかぼちゃの味だ。
こちらも甘すぎず、くどくなく、上品な仕上がり。
南瓜のインパクトは強いもののチーズケーキらしさも残しているので、季節を感じられるチーズケーキだ。
そういえばこの日に餅つきした展示場所で南瓜が売られていたなぁと思い出す(しかも安い)。
やっぱり買っておけば良かったと、食べながら少し後悔するのだった。
コースターがまたおしゃれ
ジンジャーエールのコースターがこういうものだった。
前回行った時は「潮騒レストラン」のロゴのものだったんだけど、こういう女性の絵のものもあるようだ。
また、コースターだけじゃなく、ジンジャーエールの味そのものにも変化があった。
前回よりとろみがあるというか、カキノキ科の果肉を足したような舌触りがあった。
店員の方に聞いてみると、10月のときとは味が違っているそうで、もちろん今回のものも前回同様に美味しかったから、ますますファンになった。
「季節のクラフト~」とあるので季節ごとに違うのかもしれない。
また行きたくなった。
この潮騒レストランであるが、奥能登国際芸術祭2023が終わった後も常設展示が決定した。
建物が残されるだけじゃなく、期間限定で営業もしてくれるそうなのだ。
12月8日(金)~3月31日(月)の期間中の金、土、日曜日にオープンしているのだ。
(年末年始休暇 12月25日(月)~1月11日(木))
営業時間は11時~16時。
また冬に珠洲に行けばこれらスイーツやジンジャーエールを味わえるようなのだ。
嬉しい話だ。
なんなら芸術祭期間中にできなかったランチ(食事)もしてみたい。
夜の旧上戸駅へ
第四日目にカフェした後、天気も良かったので上戸エリアの方まで移動して旧上戸駅に2017の時から展示されているラックス・メディア・コレクティブの「うつしみ」の夜の姿を撮りに行ってきた。
今年は個人的に三脚を購入していたので、それを持ち込んで撮ったらどうなるか試してみたかったのだ。
三脚なしだとこの暗さ
三脚ありだとこれくらい明るくなる
星も明るいものなら写り込んでいる。
三脚があると露出を上げるためにシャッタースピードを下げてもブレないから、このように明るく撮れる。
近くで撮るとこんなに明るくクリアに
いやぁ、楽しい。
夜の撮影が楽しくなってきた。
もっと練習して、もっとうまく撮れるようになりたくなったよ。
これに気づかせてくれて、ありがとう「うつしみ」。
最後に
奥能登国際芸術祭2023とはあまり関係のない話なんだけど、第三日目の朝にトイレを借りに飯田町のラポルトすずに立ち寄った際、こんなものを見かけた。
「スキップとローファー」のキャラクターパネル発見
金沢美大卒の高松美咲(富山県射水市出身でお母さんの実家は珠洲市だそう)さんの漫画が原作で、今年アニメにもなった「スキップとローファー」の主人公の娘が石川県珠洲市凧島(そんなところはない。「蛸島」をもじっている)出身ということで、珠洲市の道の駅すずなり(旧珠洲駅)にこのパネルが置かれていたんだけど、芸術祭が始まって旧珠洲駅も作品の展示場所になってから姿を消していたこれが、ラポルトすずの中に置かれていた。
七尾が舞台の「君は放課後インソムニア」も観ていたけど、この「スキップとローファー」もアニメで観ていた自分としては、そのパネルを発見できて嬉しく、芸術祭に関係なくてもこうして撮ってしまっていた。
撤去されたのかと思っていたけど、芸術祭期間中はここにいたんです。
芸術祭が終わってからどうなったかは確認していない。またどこかで置かれていることを願う。
この漫画(アニメ)の聖地巡礼もかねてまた珠洲にやって来たいものである。