健康診断の帰りにもパン屋による。
ふらっとパン屋巡りだ。
今回は金沢市京町の「泉屋製パン所」へ寄ってきた。
京町の中で家々に紛れてひっそりと佇むパン屋
先月、会社の年に一度の健康診断で金沢病院に行った際、帰りにこのあたりでパン屋がないか探した所、京町で一つ見つけた。
グーグルで「泉屋製パン所」と出てきたお店へ、グーグルマップを頼りに向かってみた。
まずはその地図
こんなところにある。
金沢病院からだと北鉄の電車の線路の下をくぐることになるんだけど、そこからの道が狭くて車では行きづらいと正直思った。
近くには城北病院もある。その城北病院の第3駐車場の裏にあるので、城北病院を目指すとわかりやすいかもしれない。
到着
民家の間の路地に入っていくと、年季の入った建物にパン屋の看板を見つける。
看板がなければ、そこがパン屋だとは分からなかったと思う。
駐車場もない(どこかわからない)ので、お店の前で停めてしまった。
そんなところにあるのだ。
なお、看板であるが…
「泉製パン所」と書かれてあった
「泉屋製パン所」ではなく「泉製パン所」とあるのだ。
これ、帰ったあとに気づいたんだけど、見比べて「え?」となった。
グーグルのマップで調べても、タウンページで見ても「泉屋製パン所」になっていたので、どちらが正しく、どちらが間違っているのか、わからない。
タウンページに登記されているのだから「泉屋製パン所」でいいのだろうから、便宜上「泉屋製パン所」として当記事でも記していくが、ミステリーだ。
さておき、ガラス戸を開けるとすぐ目の前に小さなガラスのカウンターが置かれ、その中にパンが少量並んでいた。
病院等に卸しているパン屋なので、店頭にはそんなにならんでいないようだ。
物色していると奥からおばあちゃんが現れて接客してくれた。
昔からあるパン屋なんだなということが、その方からもわかった。
並んでいるパンは一つ200円未満のものがほとんどで、良心的かつ庶民的な印象を受けた。
ほんと、町のパン屋、といったところだ。
自分はそこで3つのパンを購入した。
3つのパン、いただく
購入した3つはこちら
左から「ピザパン」「サラダパン」そして一番右が「リンゴクリーム」と書かれてあったものだ。
どれも一つ200円未満だ。
見た目から学校のパン注文を思い出すような懐かしい感じがしたのは自分だけだろうか?
まずはサラダパンから
見た目からたまごパンの方がしっくり来そうだけど、サラダパンだ。
中にキャベツが刻まれたものが入っているのだ。
子供の頃、キャベツ等のサラダにゆで卵のスライスしたものが家でよく出ていたけど、あの頃はサラダと言ったらそんなスタイルが流行っていたのかもしれない。
これだけで食べる前から懐かしい。
かじってみると魚肉ソーセージのようなものを発見
サラダの中には魚肉ソーセージらしきものが入っていた。
見た目からも、また味からも魚肉だと思われる。
肉類じゃないこともあって全体的にクセが少なく食べやすい惣菜パンで、パンそのものには甘みも感じられた。
サラダだけに重みがなく、でもヘルシーながら食べごたえもあって、素直に美味いと思った。
続いてはピザパン
比べてこちらは見た目からややこってりとしていそうであった。
健康診断で朝飯を食べておらず、とりあえず腹に溜まりそうなものをとこちらを選んだ。
上に乗っているのはチーズではなくマヨネーズだろうか?
かじる
ベーコン、玉ねぎ、パセリ、そして上にかかっているものはマヨネーズ。中にはピザソースも利かされていて、ものすごく家庭的なピザの味がした。
これまた懐かしく、食べながらニヤニヤとしてしまった。
子供の頃、食パンにピザソースと好みの具材を乗せてトーストして自前のピザパンを作っていたなと、そんな記憶が蘇ってきたのだ。
最後は「リンゴクリーム」いきます
最後は菓子パンだ。
かたつむりのような螺旋状の形をしているので、見た目が面白かった。
こちら、パンをかじる、いや違うな、パンに歯が刺さった瞬間からリンゴの甘くてイイ香りが鼻を抜けてきた。
インパクトのある嗅覚への刺激で、それだけでこれは美味いと思わせてくれた。
かじり切っても、案の定、うまい
中にはクリームも入っている。
クリームそのものにリンゴペーストが練り込まれているのか、大きな固形物はなく、少しだけシャリッとした食感があったくらいだった。
リンゴの香りはこのクリームから発していると思われるのだけど、最初のインパクトから考えると、香りがずっとパンの中で閉じ込められていたのかと想像する。
パンとクリーム、作りはシンプルでこれまた懐かしさを感じるけど奥深さがあった。
美味しいよ、おばあちゃん。
感想
泉屋製パン所のパン、庶民的でどことなく家庭的で、子供の頃を思い出す懐かしさのあるものばかりだった。
その味も、こちらの想像を裏切らない素直な旨さで、味もまた懐かしさを感じさせるから、食べていてなんだか泣けてくるようなものばかりであった。
あ、パンのお供は今回も牛乳です
これがまた牛乳とも合いすぎだった。
牛乳をお供にチョイスするようになったのはほんと小さい頃からなんだけど、あの時代のパンってどこも牛乳に合うように作っていたんじゃないかと考えていたくらいなので、いまでもそんな印象を与えてくれる泉屋製パン所の品々には、つくづくノスタルジックな気持ちにさせてもらえた。
いやぁ、また行きたい。
このお店、実際誰が焼いているのか自分自身よくわかっておらず、後継者問題とかも有りそうだから、おばあちゃんが元気なうちに、懐かしさを求めてまた行きたい。
そのときは、お店の正式な名前が「泉」なのか「泉屋」なのかも聞いてみたいものである。