初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

能登のちいさな珈琲酒をアイスにかけて味見した

先日、能登町の「イカの駅 つくモール」に立ち寄った際、コーヒーリキュールが売られていたので、一つ購入した。

お酒は飲めないけどアイスにかけると美味しそうなので試してみた。

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櫻田酒造の珈琲酒

前回の廃駅の旅にて立ち寄った能登町の九十九湾にある「イカの駅 つくモール」は、その名のとおりイカ感満載の道の駅だった。

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よく見れば建物の屋根までイカの頭っぽく見える

イカの加工品なんかがいくつも売られていたところだったが、イカ以外の能登町の特産品等々も売られている。

その中にお隣、珠洲市の櫻田酒造が作るリキュールなんかも置かれていた。

能登町はブルーベリーも特産品になっていて、そのブルーベリーのお酒なんかも櫻田酒造が作っているので、その会社のリキュールが何種類か置かれていたのだ。

そのうちの一つに珈琲酒なるものがあったので購入してみることにした。

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こちらがそれ 

能登の小さな珈琲酒」だ(税込みで一つ1257円)。

櫻田酒造のお酒は以前、当ブログでも一度紹介している。

チョコレートを使ったリキュールで、アイスにかけて食べると美味しかった。

以前試したチョコレート酒の記事はこちら

そんなもので、この珈琲の方はどんな味なのかと試してみたくなったのだ。

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中のボトルは丸型

チョコレートのときと同じでボトルは丸い形をしていた。

チョコの方は濁りがすごくて飲む前によく振るようにと注意書きがされていたほどであったが、こちらはそういうのもなく、液体はサラサラとしてた。

箱に「with 二三味珈琲cafe」と書かれてあるので珠洲市の木の浦あたりで焙煎業をしている二三味珈琲のコーヒー(cafeは珠洲市飯田町にある)を使用しているのだと思われる。

2015年公開の珠洲市を舞台にした映画『さいはてにて-やさしい香りと待ちながら-』(出演:永作博美佐々木希)に「ヨダカ珈琲」という自家焙煎の珈琲店が出てくるけど、そのモデルとなったのが二三味珈琲(にざみこーひー)だ。

全国的にも知られているところなんだとか。

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おすすめの飲み方はこのとおり

「ミルクで割る」「氷で割る」「スイーツにかけてみる」とある。

自分は現在お酒をほとんど飲めなくなったので、酒として飲む気はまったくなく「スイーツにかけてみる」一択である。

 

アイスにかける

ということでアイスにかけて味見をしてみることにした。

チョコレートのときと同じ様に使うアイスは…

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エッセルスーパーカップの超バニラ

王道だ。

自分の中でアイスと言ったらこれだ。こればかり食べている気がする。

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少しずつ掛けながら食べる

珈琲酒をグラスにちょっとだけとって、それをスプーンで器に移したアイスに少しずつかけながら味見してみることにした。

もう下戸になっている自分なので、ドバっとかかってしまうと危険だ。

だってこのお酒、アルコールが16度もあるんだもの。

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いただきます

掛け過ぎを警戒しすぎてあんまり掛かっていないようにみえるけど、いただきます。

一口いってみると、鼻に抜ける香りがコーヒーでもなく、バニラでもなく、アルコールだった。

最初にやってきた香りがお酒の香りだったのだ。

しかもガツンときた。

ほとんど掛かっていないと思っていたのにこの衝撃…

普段お酒を飲まない人間にとっては一番敏感に反応してしまうのがお酒のようだ。

コーヒーとバニラアイスの香りと味がしたのは後からだ。

アルコールでヤラれた脳をアイスの甘さが慰めてくれるようでありながら、それでいてしっかりとコーヒーの苦味、酸味のようなものも刺さってくる。

ハーモニーといえばハーモニーかも知れないけど、バニラアイスとコーヒー、お互いがそれぞれで強めに主張していると言ったほうが正しいかも知れない。

なにせが、苦甘い

でも、ちょっと物足りない。

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まどろっこしくなってきたので直接カップに注ぐ

それぞれの味の主張が強いと感じながらも、何かが足りない気がしたので、より調和を求めてカップのアイスへダイレクトにお酒を注いだ。

これでもう、バニラアイスだけを個別に味わうなんてことはできない。

後戻り不可の状態にしてこの2つの掛け合いのマッチ度を最終確認してみようとの目論見だ。

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やべ、やりすぎたかな…

グラスにとった少量のお酒だけど、カップに全部入れると、結構にしたしたになってしまった。

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まあ、いいさ

ふたたび実食。

しっかり調和したかなと淡い期待をして口に放り込んでみると…

互いの主張、ますます強し

いや、明らかに強くなったのはコーヒーだ。

コーヒーの苦味と酸味が、包むようなバニラアイスの風味に確実に負けなくなっている。

苦甘さがますます強固になり、それでいて癖になる苦甘さなものだからどんどん食べ進めてしまう。

美味い。

美味いけど、バクバクと食べてわかった。

一番主張が強いのはアルコール、君だ

気がついたら、酔った

グラスにワンフィンガーもお酒を入れていないのに、酒にヤラれていたのだった。

 

感想

以上、能登のちいさな珈琲酒の味見である。

アイスにかけて食べただけで、お酒として飲んでいないので少し偏った感想になるが、アイスにかけて食べる分には美味い。

ただ、アルコールの苦味とコーヒーの苦味の組み合わせは後からもガツンとくる。

チョコレートのときはカカオのおかげで包み込むようなまろやかさがあって、バニラアイスとタッグを組んでアルコールのきつさをそれなりに封じ込めていてくれたけど、珈琲酒の方は、コーヒーとアルコールがタッグを組んで、バニラアイスとバチバチと自己主張をし合っているようなものなので、性格がぜんぜん違う。

チョコの方はお子様の舌を持つ大人向け、今回のコーヒーは大人の嗜みを知っている大人向けといった具合だ(お酒は二十歳になってから)。

自分は辛いものが苦手なお子様の舌を持つ大人なのでチョコのほうが合っているのかもしれないけど、普段からコーヒーはブラックで飲んでいるので、今回のものも嫌いではない。

むしろ苦味がクセになって、また試してみたくなった。クセのある食べ物、大好き。

要するに自分にとってキツイのはアルコールなのだよ。

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「アルコール分:16度」が忌々しい

もっとこう、5度くらいに低ければなぁ…

とまあ、あくまで、お子様の舌を持つ大人の感想でした。

チョコのほうが好きか、コーヒーのほうが好きかで、その人の「味の嗜好年齢」(別名:舌年齢)みたいなものがわかるかもしれない。