初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

七尾市の道の駅「能登食祭市場」の雛人形も今年はマスクをしていた

七尾市にある能登食祭市場では毎年のように雛人形が飾られている。

今年はその一部でマスクを装着した人形もいたので撮ってしまった。

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食祭市場で数百体の雛人形

七尾市にある道の駅「能登食祭市場」では毎年のように2、3月頃になると雛人形が飾られている。

それも驚くことに階段に数百体だ。

そんな大所帯な雛人形の光景はこの道の駅の風物詩のようになりつつある。

自分も3年前に撮りに来て当ブログでも記事にしている。

三年前の雛人形の記事はこちら

このコロナ禍で観光客も減っている中、今年もその光景を目にすることができたのであった。

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ということで道の駅「能登食祭市場」

またまたこの道の駅に立ち寄ってきた。

七尾を通るとだいたい休憩がてら立ち寄ってしまう。

数百体の雛人形はこの建物の奥、飲食店なんかが並ぶ2Fへと続く階段に並んでいる。

毎年その階段に並んでいるのだ。

今年もあるんだろうなと覗いてみると…

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やっぱりあった

お客の利便性を無視して堂々と通路である階段を占拠するこの光景、毎年のことながらあっ晴れだ。

もともと「のと七尾770のひな人形展」の一環で、旧パトリアの一会場には計700体の雛人形が並んでいたものだからこちらはまだ序の口だったりするんだけど、それでもいい眺めだ。

なんでも「のと地区輝く女性の会」の方々が並べているんだとか。

これだけ並んでいると、なんだろうか、女性のパワー恐るべしと、男の自分などはなってしまう。

自分としてもほぼ毎年のように目にしているものの毎年撮影しているわけではないのだが、これも一つの時事ネタというものだろうか、今年の人形にはマスクをしていたものもいたので思わず撮ってしまっていた。

 

マスクをした雛人形たちを撮る

この雛人形の展示、お触りは禁止だけど、撮影はOKだ。

むしろ撮影してくれてSNSで拡散してほしい旨がひな壇の一番下に書かれていた。

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「Photo OK!」の文字

その上には「コロナに負けるな!」「マスク着用中!」の文字も。

マスク姿を含めて撮って欲しいようなのだ… コロナ禍からの脱却の願いを込めて。

こちらとしては撮らずにはいられないわけである。

視線を上げると…

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内裏雛

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揃ってマスク

女雛も男雛もともにマスクをしているのである。

それも人形の小顔に合わせて小さなマスクがこしらえてある。

色も女雛が桃色で男雛が青と、こだわっている。

さすがに数百体いるすべての人形にマスクをかけてやるわけにはいかなかったようで、一般的な雛人形の中ではこの内裏様2体だけがマスク仕様となっていた。

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それら以外ではこういうのも

一般的な雛人形とは違うものの、こういった男女対の人形も飾られていた。

こちらの人形は去年より以前にも見かけているので、この食祭市場の雛人形展では常連である。

そんな常連もこのように揃ってマスクを装備していた。

一般的な雛人形よりも大きいのでマスクも作りやすかったかもしれない。

見る側としても目に付きやすかった。

この一年、コロナによってすっかりマスクが生活の一部になってしまっている。

展示作品が世を映す鏡となっているわけである。

また、子どもたちに普段からのマスク装備を呼びかける意味もあるのだろう。

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マスク内裏さまの左隣にはこんな展示も

地元の袖ケ江みなとこども園の園児たちによるマスク装着姿の写真と彼ら彼女たちが紙で作った「アマビエ」も展示されていた。

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アマビエたち

アマビエは、このコロナ禍で注目を集めるようになった、その姿を描きうつした絵を人々に見せることで疫病退散効果があるといわれる妖怪だ。

こちらは描くのではなく作っているので立体だ。

よく見るとこのアマビエたちも男雛と女雛に別れ、それぞれで着物を着ているデザインとなっている。

その胸には…

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「疫病退散」

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「無病息災」

といった文字もしっかりと。

女性の会の人達からすると子どもたちへのメッセージであり、同時に働く自分たち、またその親(年寄り)の世代への願いでもあるのだろう。

病気による老人たちの直接的な死だけではなく、日本全体の経済への深刻なダメージを考えると、今回の展示にそういったことも勝手ながら感じ取ってしまうのである。

このコロナ禍、はやく終わってほしいものである。

 

地震の影響を受けて?

自分が今回これらを撮影したのは2月14日なのだけど、前日の夜に福島県沖を震源地とするマグニチュード7.3の地震が起き、この能登地方でも震度3くらいの揺れがあった(金沢の方は揺れなかった)。

その影響からなのか展示されていた雛人形の中にはちょっと傾いて倒れかかっているものもいた。

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あらららら

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ごめんなすって

この日本においてはコロナ禍だけではなく、地震なんていう天災も普通に起こる。

地震だけじゃない、台風もあれば、現代では豪雨による水害なんかもあるわけで、それらに耐えながら、いろいろと対策に工夫をして日々を生活しているんだよなと、そういったこともこの雛人形展を撮りながら改めて気付かされた。

そしてまた日常に戻っていくことを考えると、日本人ってたくましいものだと思う。世界の人達もそうだと思うけどね。

コロナ禍って考えるとほんとため息が出るけど、こういうマスク装着雛人形を一つの時事ネタとして楽しむ余地も日本人である自分の中にはあるような気もした。

コロナ禍の中でも中止にせず、むしろマスク装着でメッセージや願いを発信する姿勢が特にいい。

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ちなみに中にはこんなところに置かれている人形もいた

そこ、ひな壇じゃないんだけど…

面白いセンスだ、遊び心ある。

何事も前向きでいたいものである。