だからなのか、数年前より好物になったイノシシ肉を始めとしたジビエ肉をますます食べたくて仕方がない。
ということでさっそく羽咋市の道の駅「のと千里浜」に足を運び、そこで「のとししカレー」を食べてきたのでサクッと紹介したい。
ジビエ欲旺盛
数年前より個人的にハマっているイノシシ肉。
当ブログでも何度か紹介しているように、自分はあの野性味あふれる味が好きだ。
亥年の今年になってその食べたい欲がますます旺盛になっている。
亥年なんだからむしろいたわって食べるの控えてやれよという声があったとしても、これは人間の原罪と承知して有り難く食したい。
気のせいか、県内あちこちの市町でも今年に入ってどんどんジビエ肉をアピールし出しているように見える。
いや、多分気のせいではない。
亥年だからこそ売り時であって食べ時という認識は多くの人が共通して自然と抱くものなのであろう。
きっと神様も許してくれるに違いない…。
大黒様もイノシシの上に乗っかっちゃっているしね
多分、許してくれるに違いない。
とまあ、こんな調子で食べたい意欲が高まっているので、手始めに羽咋市の道の駅「のと千里浜」に足を運んできた。
写真の大黒様の砂像はその道の駅にあるものだ。
道の駅のと千里浜のレストランへ
当ブログでも何度も紹介している「のと千里浜」は羽咋市にある。
のと里山海道のインターチェンジ「千里浜」で降りるとすぐそこだ。
一応、地図
この地図にも記されているように道の駅の中にはレストランもある。
その建物の前より
久しぶりにやってきた。
オープンしてまだ2年も経っていない駅なので新しい。
入り口側にはさっそくこんなものも
イノシシの本物の毛皮だ。
羽咋市の「のとしし団」(捕獲したイノシシを特産品にして販売してくれている羽咋市の会社。同市でイノシシといったらココ)の方々が展示したそうだ。
猪の毛皮を見るのは自分も初めてだ。
触ってもみた
毛はなかなか硬い。
触り心地はゴワゴワとしていて防寒と言うよりは防御力アップといった印象がある。
そして目の部分が怖い。
「もののけ姫」の毛皮をかぶる人たちを思い出してしまった。
御触書もあった
読んでいて面白い。
中には「人心を乱し離農に拍車をかけたる…」とある。
もともと山でイノシシが増えすぎて農作物に被害を与えることからその対策として捕獲しイノシシ肉を活用する市町が増えてきたんだよね。
害獣駆除といえばそれまでだが、それでも山の恵に感謝は忘れたくないものだ。
そうして感謝すると、腹も減る。
ということで中のレストランへ
レストラン「のとののど」に入った。
のとししカレーをいただく
レストラン「のとののど」は食券を買うシステムではなく、店に入ろうとすると店員さんがやってきて応対してくれる。
空いている席に促され、その席で注文をすることになるわけだ。
自分はこのお店に入るの、今回が初めてで、しかも入り口脇にすぐレジがあって、ある程度メニューもその場で見れるものだから、売店のような感覚ですぐにそこで注文しようとしてしまった…恥ずかしい。
まあ、それくらい食べるものも最初から決めていたという訳だ。
この度の狙いは「のとししカレー」だ。
こちらです
なにやら「ベジブロスたっぷり!」とも書かれている。
ベジブロスとは野菜だしのことのようで、こちらのレストランで提供される料理はこのベジブロスが一つの肝になっているようだ。
シェフの高田順次さんの説明書きに寄るとほとんどの料理で使われているらしい。
ベジブロスそのものもサービスで提供された
ベジブロスって野菜のヘタや芯などを煮出して作るのだとか。
メニューと一緒に、その簡単な作り方などの説明書きもテーブルの上にあった。
体にもいいそうだ。
飲んでみると、味はたしかに野菜出汁だ。ヘタや芯の味がして薬を飲んでいるような感覚がある。
とはいえ苦味などはない。うまく抑えているのか、それとももともとの野菜がいいものだからなのかすんなり飲める。
ケミカルな刺々しさがないのだ。
料理に使うと他の食材の良さを引き出してくれそうな、そんな予感がした。
そしてこちらが「のとししカレー」
950円だ。
頼んで5分くらいには出てきただろうか。結構早い。
サラダも乗っていて、サイドには福神漬やらっきょうもついていた。
いつも野菜から食べる自分
子供の頃からのクセでどうしても野菜から食べてしまう。
でも、そのおかげか太ったことがない。
そのサラダは、地元のものを使っていて鮮度がいいのかどれもシャキシャキ。変な苦味もなく、むしろ噛んでいるとほのかな甘味まで感じられた。
ルーも野菜がいっぱい
自分が確認した中では大豆と思われる豆、しいたけ、ニンジン、コーン、小さなれんこんみたいなものもいた。
それらを水を一切使わずベジブロス(野菜出汁)で煮込んでいるというのだから野菜カレーかと思われるほど、ベジタブルたっぷりだ。
肝心のイノシシはといえば、そぼろ状になってそれら野菜いっぱいのルーの中に溶け込んでいた。
では、いただきます
ひとくち食べてみて最初に思ったのは「辛くない」だった。
カレーは甘口しか基本食べれないお子様系の舌を持つ自分であるが、そんな自分でも苦なくスルスルと食べてしまえるほど辛くなかった。
甘口なんだろうか疑ってしまうほどであった。
こののとししカレーにはミニサイズの「甘口」(550円。子供向け)というものもあるのだけど、それと間違えたのかと思ってしまったくらい。
おそらくこれもベジブロスの力なのだと思われる。
野菜出汁だけを飲んだとき、まったく味にトゲトゲしたものがなかったので、カレーもまたスパイスの辛味もマイルドに仕立ててしまうのかもしれない。
基本甘口でないとカレーを食べない(特に家庭用は甘口オンリー)自分としては、この「辛くない」は嬉しい想定外である。
美味いのだ、自分の舌には。
ただ、イノシシ肉がそぼろ状で一つの大きさが小さいからか、全体の味の中でのとししの存在は希薄であった。
イノシシのクセのある野性味もどうやらベジブロスの力でマイルドになるようで、クセを求めている人やクセが好きな人には「どこにイノシシがいるのだろう?」となるかもしれない。
逆に言うと、イノシシを初めて挑戦する人からすると食べやすいものであろうから、イノシシ入門のメニューとしては最適ではないかと思われる。
まとめ
道の駅「のと千里浜」にあるレストラン「のとののど」の「のとししカレー」はジビエ料理の中では非常に食べやすいものであった。
イノシシのクセを感じずとも、ビタミンB12(豚の約3倍と言われる)や豊富な鉄分、低カロリーで低脂肪、高タンパクといった猪肉の恩恵にあずかる事ができるので、ジビエ初心者や、ジビエを栄養面でのみ見ている人にオススメしたい料理だった。
出汁から野菜と、ベジタブルたっぷりだし、健康にも良さそうだ。
クセはなくとも、その体に良さそうという点だけでまた食べたくなる。
ごちそうさまでした。
癖がなかったので最後にクセのある猪の爪の写真を
自然の恵みに感謝だ。
これからも、別の場所でも、ジビエを食べていきたい。