初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

福井県の「越前そばの里」でおろし蕎麦を食べる

福井県越前市では「越前そば」という蕎麦が知られている。

9月に同市に立ち寄った際、その蕎麦も食べてみた。

 

 

越前そばの里へ

福井県越前市に足を運んだ際、お昼にソバを食べたくなった。

というのも、この市には「越前そば」というものがあるからだ。

それ専用の施設が建てられているくらい蕎麦が有名なところである。

その施設というのが「越前そばの里」だ。

そのまんますぎるけど、わかりやすいネーミングだ。

わかりやすいので向かった

わかりやすすぎて、ここなら間違いなく越前そばを食べれるだろうと思ったからだ。

地図

こんなところにある。

越前そばを食べれる小洒落たお店は他にも町中にいくつかあったけど、車での行きやすさを考えても、ここが一番向いやすそうだった。

「おみやげや」と蕎麦を食べれるそば処「越前屋」と、そば打ち体験ができる「夢工房」がある複合施設で、道の駅にも似た駐車場の広さに惹かれた。

ちなみにこの越前そばの里は株式会社武生製麺が運営しているようだ。

建物を見てみよう

左に見えるのがそば打ち体験ができる「夢工房」だ。

中にはそば道場もあるようだ。

予約受付が必要なようなので、さすがにこの日、自分がそば打ち体験をすることはなかった。

その右隣にデンッと構えているのが「おみやげや」だ。

近づいてみるとこんな顔ハメパネルが置かれていた

箸で摘まれる蕎麦になれ、ツユをぶっかけられる大根おろしになれるようである。

かなりシュールだ。

これだけでここが蕎麦で知られるところだと言うことが痛いほど伝わる。

このおみやげやの右隣にあるのがそば処「越前屋」だ。

こちら

一見して旅館みたいにもみえるこちらの建物が「越前屋」だ。

おみやげやとも中で繋がっているので、そちらから向かうこともできるけど…

こんなものがあったのでこちらから入った

「見学コース入口」と書かれた看板が見えたのだ。

このそば処、蕎麦を作っている工場ともつながっていて、そこを見学しながら通過することも可能だった。

というか自分が訪れたお昼時、どうしても行列ができてしまうからか、この見学コース入口から入るのが列の流れからもっとも自然であるように思えた。

列の最後尾がこの見学コース入口の方にいたからだ。

とりあえず入ってみると、工場の様子が覗ける他、越前そばの歴史館や資料館のような働きもしていた。

なんか、2次元キャラ(萌えキャラ)がいた

この「越前そばの里」のナビゲーターである「ソバミ」ちゃんだそうだ。

自分は萌えキャラについて疎いので、この子の良し悪しは分からないが、絶対領域が眩しいじゃないか、とは思う。

工場の様子はこんな感じ

製麺の様子をガラス越しに見れる。

この通路を通った先にそば処のレジへと繋がっていて、そこへ向かって行列ができていた。

土日のお昼時はいつも混むそうだ。

 

極上おろしそばをいただく

30分ほど並んだ末、レジに到着する。

このお店では先に注文をして会計を済ますシステムとなっている。

並んでいる間に印刷されたお品書きを渡されたので、レジに到達する頃には食べたいものは決まっていた。

お品書きによるといろいろな蕎麦のセットがあった。

人気の高い定番のセットは、しかし福井産のソバではないようだった。

武生製麺では北海道にもそば畑を持っているようで、定番セットはだいたいそこのお蕎麦を使っているようなのだ。

それら以外に「直営農場福井産そば使用 こだわりの石臼挽き八割そば」と書かれた、ちょっとだけお高めの蕎麦が三種類ほど記されていた。

どうせなら福井産の越前そばを食べたいと思っていたので、その3つの中から「極上おろしそば」を注文することにした。

「極上おろしそば 天ぷらセット」というものとも悩んだのだけど、どうせ天ぷらを食べるなら「舞茸の天ぷら」を食べたいとも思ってしまったので、そちらを単品で追加注文することにした。

福井県は、特に九頭竜の方で舞茸も知られていて、つながっている隣のお土産屋で舞茸が売られていたのを列に並んでいる最中に目にしちゃったものだから、食べたくなったのだった。

そうして届けられたものがこちら

極上おろしそば、860円(税込)。

舞茸の天ぷら(単品)、350円(税込)。

合わせて1210円。

天ぷらセットが1560円であったので、こちらのほうがお得だ。

単品の天ぷらは舞茸以外にも色々とあるので、食べたいものが決まっている人は単品で頼むほうがいいかもしれない。

ではやるとしよう

越前そばは大根おろしの入ったツユにつけたりしてよく食べられる。

ここでは大根おろしがソバに乗っかっていて、そこにツユをぶっかけながら食べるスタイルを勧められた。

なにせ大根おろしを薬味ではなくツユとして使用するのが越前そばの特徴のようで、大根おろしを使うからこそ「おろしそば」と言うようだ。

また、つなぎに強力粉を使用しているのも越前そばの特徴らしい。

だから八割ソバなのか。

いただきます

一口すすると、蕎麦の甘みを感じられて、するりと食べやすい。

と、思えばあとからやってくる大根おろしの辛味が、その蕎麦の甘みを相殺して一瞬味を感じなくなってしまう。

それでいて口の中で両者をモグモグしていると、これまた不思議なことに甘味とピリッとした辛味が程よくブレンドされて織りなすハーモニーが旨味となって喉を通過していってくれた。

大根おろしで食べるとソバってこんな味になるのかと、今更のように思い知るのだった。

うむ、美味しい。

舞茸もいただきます

まだ熱々のこちらをかじってみたら、まあ舞茸が肉厚で、食べごたえかなり有り。

その味もキノコならではの甘みもあって美味いのなんの。

このインパクトから、ソバよりもこっちのほうがメインじゃないかってくらいだ。

いや、ソバともまた合う。

舞茸行ってソバ行って、また舞茸行ってソバ行って…

止まりませんね。

気がつけばすぐに食べ終えてしまっていた。

ソバは豪快に勢いで食べるのがいいですな。

最後は蕎麦湯で締め

自分、蕎麦湯がかなり好きなもので、これにツユを足して飲むのが蕎麦を食べたときの恒例行事みたいになっているんだけど、おろしそばにて皿にすべてぶっかけてしまったものだから、今回それがほとんどできなかった。

うむ、考えもなしにぶっかけすぎてもダメですな。

次来たときはその点を反省して食べたいものである。

ごちそうさまでした。

 

感想

以上、越前そばの里で食べた極上おろしそばである。

席につくまでに色々と学べたし、越前そばの入門としてこちらを選んでよかった。

大根おろしと蕎麦の相性も結構いいことに気付かされたし、舞茸も美味かったし、満足である。

ちなみにお茶も「そば茶」

頭も胃の中も、ほんと蕎麦づくしだ。

また来たいと思った。

なお、この里、犬を連れてきても「わんちゃん休憩所」(あづかり所)があるようなので犬を連れてドライブがてらやって来ても立ち寄りやすいかと思う。

こちらがわんちゃん休憩所(クーラー完備)

蕎麦とは関係ないけど、こういった気配りがね、蕎麦に親しみを覚えやすくなるんだよなと、思ってしまうのだ。

いろいろと勉強になりました。

いつかそば打ち体験もしてみたい。