小松市の西尾八景の一つ「烏帽子岩」を見に行ったら、その足元に神社があり、そこにちょっと古めの狛犬がいた。
狛犬好きの自分としてはやっぱりそっちに注目してしまったので写真をまとめたい。
西尾八景の一つ「烏帽子岩」
小松市の西尾地区には西尾八景と呼ばれる観光スポットがある。
町おこしを兼ねて平成7年に制定したものだそうだ。
以前、5月に鯉のぼりがかかる十二ヶ滝を当ブログで紹介しているが、その滝も八景の一つだ。
(十二ヶ滝の記事は→こちら)
今回紹介する烏帽子岩も、滝を見に行った5月の同じ日に足を運んでいるので、ちょっと前の写真になる。その点、ご了承いただきたい。
滝からの地図
十二ヶ滝から目的の烏帽子岩まではそれなりに距離がある。
歩いては、ちょっときつい。車を使用することをオススメする。
橋の手前、ここを右に曲がっていく
道中、烏帽子岩への案内看板があるわけではないので先程の地図だけではどの道を入っていけばいいのか分かりづらかった。
目印としては「西俣キャンプ場」へと続く道だ。
写真のようにキャンプ場への看板はあるので、それに沿って進むといい。
ちょっと細く、住宅の間を抜ける道となるが、進んでいけばそのうち到着する。
石碑に到着
西尾キャンプ場へと向かっていると、その途中で目的の烏帽子岩が現れる。
石碑もあり、案内看板もあるので、すぐわかるかと思われる。
この看板を見上げると…
烏帽子岩がある
この、ちょっと突き出た岩が「烏帽子岩」だ。
その名前の由来は、そのまんま烏帽子に似いているからなんだとか。
むかしよりこの岩を神と崇めて、付近の村も「岩神村」と呼ばれていたそうだ。
なんか自分にはゴジラの頭のようにも見えるし、カエルが天を仰いでいるようにも見えるけど、神宿る岩だ。
デイダラボッチになるとき、こんな感じだったような気が…
そう見えてくるのだから、もう仕方がない。
あいにくこの日は天気が悪く、小雨も降っていたので画的には芳しくない。
天気が良くて月も出ているような夜なら、また魅力ある写真を撮れるんじゃないかと、そんな妄想が膨らんだ。
シシ神様のように撮りたいわけである。
足元の神社の獅子と狛犬
シシ神さまにだんだん見えてきて仕方ないこの烏帽子岩(そういえば『もののけ姫』にもエボシって言う名のキャラいましたな)の足元には、「神宿る」からか神社もある。
それが「岩上神社」
村社なので決して大きな神社ではない。
普段、誰かいるわけでもないようで、静かで長閑なところだった。
歴史もあるようで、少なくとも1670年くらいには存在していたようである。
現在の社殿は昭和六十年9月に新たに造営されたもののようだ。
そう大きくない境内なので、社殿の前に狛犬がいるのがこの位置からでもすでに見えているかと思われる。
近寄ってみると…
年季の入った獅子(狛犬)であった
背後の馬の像と比べると一目瞭然で古さがわかる。
なんだろうか、肌の艶が全然負けている。
でも、その加齢っぷり(古さ)が自分には好みだ。
アップで
いわゆる岡崎現行型とはまたちょっと違うその表情。いい面だ。
所々にかかった緑色のカビも男の勲章とばかりで味がある。
ところどころにかかった蜘蛛の巣もなんのそのだ。
足も爪もゴツゴツ
ところどころヒビも見られる。
だいぶ風化して岩のようなゴツゴツしい肌をしているが、烏帽子岩を守って自身も同じく岩のようになっているようで信仰心のようなものをひしひしと感じる。
対の吽形はもっと岩っぽい
こちら、反対側にいる吽形の狛犬だけど、さらに風化が進んで原型が分かりづらい状態になっていた。
特にこの下からの角度だとまるでのっぺらぼうである。
アップ
近寄るとまだ、その形がぼんやりと見えてくる。
目鼻口の存在はわかるものの表情まではちょっと分かりづらいか。
これらの狛犬、台座の文字を読むと「昭和七年九月」に奉納されたものらしい。
今の社殿が昭和六十年に作り変えられているので、それより半世紀以上前のものとなる。
そりゃ年季が違う。
岩を守ってきた月日も違う。
背中で語る年季
後ろからだとほとんど岩ですな。
「石の上にも~」ということわざもあるけど、もっと月日が経って、それでもまだこの狛犬たちが残っていたら、この狛犬たちも烏帽子岩とセットで名所にならんだろうかと狛犬好きとしては淡く思うのであった。
セットで
親子のように似ている…気がする。
感想
地図
以上、小松市にある西尾八景の一つ「烏帽子岩」とその側の岩上神社の狛犬の写真である。
烏帽子岩で『もののけ姫』を思い浮かべてしまった自分であるが、狛犬たちの岩のような風化ぶりを見たら、人知れず『ジョジョ』の「岩人間」をちょっぴり想像してしまったことを最後に白状する。
我ながら思考が飛びすぎていると思う。
なお、岩上神社にはもう一体狛犬がいて、そちらはまだまだ新しいものであった。
ドーンと一体
対がいないので、一対ではなく「一体」だ。
しかもこれ、比較するものがないので分かりづらいけど、かなりデカい。
岩のように風化した一対の倍近くありそうな大きさだった。
奉納されたのは平成二年9月であるから、まだまだ若い。体もツルツルだ。
こちらも長く、シシ神さまのような烏帽子岩を守って岩人間のような風化をしてくのだろうかと思うと、その経年変化を確かめにまた数年後、数十年後もこの神社に参拝しに来たくなったものである。
こちらの狛犬もじょじょに岩のようになっていたら、さすが「神宿る」だ、烏帽子岩の霊力は本物だと言いたい。
いや、そう期待している。
自分としては、その時までにはデイタラボッチ(シシ神さま)のように烏帽子岩を撮りたいものである。