4対目の狛犬を求めて
那谷寺の開創1300年大祭の一つ御柱立柱祭に行ったとき、境内にて狛犬も撮った。
昨年11月に那谷寺に訪れた際、寺なのに狛犬がいるということで3対ほど紹介したが、実はもう1対、境内に狛犬がいたのである。
後になってそれを知って、次に那谷寺へと足を運ぶときにはぜひ撮りたいと心に誓っていたのだった。
ということで参道を歩いて行く
いや、失礼。この写真は参道ではない。
参道から金堂華王殿へと曲がる角から見える苔むした庭の景色だ。
ロープが張られていたので、むしろ立入禁止の場所だ。
久しぶりにカメラのホワイトバランスをいじって撮ってみたら、こんな画になった。
こちらは参道右脇の景色
同じくホワイトバランスを青めにしている。
赤い花が際立ってくれないかとの目論見
ただ、そう甘いものではなかった。
ホワイトバランスを操ることに関して、正直自分はまだまだ経験が足りていない。
ということで、
これも練習だと思って歩きながらひたすら青めに撮った
ほとんどヤケである。
そうして撮りながら参道をまっすぐ歩いて、道を少しそれた先にある神社に向かった。
若宮白山神社だ
那谷寺はもともと神仏習合の白山信仰であるから、このように境内の先に神社もある。
昨年11月には、この白山神社だけで2対の狛犬を紹介している。
2対もいたのに、さらにもう1対いるのである。
それは金刀比羅社にいる
しかも前回立ち寄った時に確実に目にしている場所にあった。
目にしていながら、狛犬の存在にまったく気付いていなかったのである。
その金刀比羅社がどれだけ目につくところにあったか、次の写真を見るとすぐにお分かりいただけると思う。
すぐ横だった
前回撮った2対の狛犬が片割れずつ左側に見える。
若宮白山神社に向かう際、真正面ばかり見ていないで右にも注目していればまず見逃さなかったであろう社だ。
ちなみにこの写真でも、小さくだが金刀比羅社の方にも狛犬の姿が見えている。
真正面から見た金刀比羅社
狛犬がいるのがわかるだろうか?
普通の社だと写真で言うところの灯籠の辺りに狛犬がいるものだ。
この金刀比羅社の狛犬は、賽銭箱を左右から見張るような位置にいる。
向拝柱(こうはいばしら)の影に隠れて見づらいが、小さな狛犬がいるのである。
こちらだ
かなり小さいが、狛犬だ。
反対側にもこのとおり
小さくてもちゃんと対になっている。
金刀比羅社の狛犬の特徴
左側にいた方のアップ
さすがに白山神社だけはある。
この小ささも白山狛犬らしさといっても良いと思う。
しかもよく見ると、これだけ小さい作りなのに、ちゃんと左側は吽形である。
爪がまるい
小さいだけに丸みがあると余計にかわいらしい。
吽形はメスだという声もあるが、この爪の丸みにはそのメスらしさも感じられる。
尻尾がまた小さい
コーギーのペンブロークを想起させるような短さがかわいい。
コーギーのプリケツっぷりまで連想してしまう。
手足の短さといい、もうコーギーに見えてくる。
右の方はどうか
左側が吽形の狛犬であったように、右側は左のと比べて口が開いたビジュアルをしている。
これは間違いなく「阿形の獅子」の特徴だ。
おまけに目を凝らすと、口の中央には玉のようなものを咥えているようにも見える。
以前紹介した那谷寺本殿前にいる阿形の獅子も玉をくわえていたことを考えると、ますます阿形であると認めたくなる。
爪がしっかりある
吽形の方と比べると爪がはっきりと彫られている。
オスのようなたくましさがこの爪から感じ取れるわけだ。
まあ、たくましいと言っても、短い足をしてなんだかんだと爪にも丸みがあるからカワイイのだがね。
しっぽはやはり短い
首まわりに見える赤い石カビや黒いカビ、牙も見える顔はいかついのに、胴体から尻尾にかけての子犬のような丸みと小ささのギャップがまた良い。
まとめ
小さくて見逃されやすいが、この子たちには見逃すのが勿体ないくらいの愛嬌がある。
これを機に、自分も参道途中に狛犬がいなくても社の隅々まで目を配って、小さな狛犬を撮り逃がさないようにしようと心に決めるのであった。
尚、またかよという話になるが、実はこの那谷寺にはさらにもう1対、つまり5対目の狛犬がいた。
自分はその姿をこの目で確かめている。
ただ、撮影できるかわからない場所にいたので、今回は撮るのを避けた。
次回足を運んだ際に許可をもらえたなら、次はその1対も撮りたいと思う。