初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

福井県の端を目指していたら琵琶湖に着いた

自分が石川県の金沢市に住んでいるせいか、写真を撮りに行こうとするとどうしてもその近辺となる。県外へ出るとしても富山県福井県など隣の県がもっぱらだ。特に、休日の一日で撮りに行って戻ってくるとなると、さらに隣の県へと出向くのはなかなか難しい。

というのも、使っている足が主に車であるからで、自分自身かなりの安全運転でゆっくりだから、100km以上離れた北陸三県以外の県では時間がかかりすぎてしまうのだ。

ただそうなると、例えば福井県の真ん中あたりにある敦賀などでも、金沢から100km以上離れているため、北陸三県でもなかなか行きづらいところとなってしまう。

果たしてこのスローな運転で、しかも日帰りで北陸三県をどこまで行けるのかと気になった自分は、それを試すことにした。

 記事のタイトルのとおり、まずは福井の「端」を車で目指したのだった。

家を出発したのは朝の8時半前。通った道は国道8号線だった。

 

車内で音楽(その日は主に「Cloudberry Jam」と「Coldplay」)をかけながらまったりと進んでいると、

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海津大崎へついた

琵琶湖だ。もはや福井ではない、滋賀県だ。

どうやら途中で国道161号に乗っていたらしい。

このブログ上では初めて告白すると思うが、自分は迷子常習犯だ。

方向音痴ではないと思う。同じ道に飽きてくると、つい曲がってしまうのだ。

到着したのは昼の12時過ぎくらいだった。

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とりあえず琵琶湖を撮った

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天気が良くなかった

この日は南に下るほど雲が出ていた。金沢は晴れていたが、関西の方では雨だという予報が出ていた。

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気がつけば曇り空ばかり撮っていた

天気は悪いが雲に迫力があったので、ついつい湖よりも空ばかりフレーム内に収めて撮っていた。

縦の写真だと顕著で、全体の7割くらいは雲だ。

それでも不思議と湖も際立って見えてくるから写真って不思議だ。

 

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ちなみにこういうところを下りている

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下りた先で湖畔から遠くの湖畔を撮ると妙に明るい写真になった

 

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湖面では何かが波紋を作っていた

それが何であったかは追えなかったが、観察しているとあちこちで水が動いていたので生き物がたくさんいることだけはよくわかった。

 

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もちろん人もまた営んでいる

 

右上がりの湖面

それにしても気のせいか、いや気のせいではない、写真が右上がりになっているのが気になる…

 最近、またこの「右上がり」の癖が出始めている。

写真が右上がりになるということはシャッターを切る際にカメラ本体が右下がりに傾いているということだ。

その原因を後から自分なりに分析してみると、どうやら自分は写真を撮る時、右手で握るカメラの「グリップ」だけでカメラ全体を支えているようだった。

本来ならレンズの下側を左手ですくうように支えていなければならず、それを怠っていたためシャッターをきる際にカメラ本体を水平に保てていなかったようなのだ。

長距離運転で疲れていたせいもあるのだろうが、カメラを撮る際の構えが常になおざりになってしまっていたのだ。

怖ろしいことに、この日に撮った写真の大半が右肩上がりになっていた。

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こういうのを撮ると傾きは気にならない

こちらは湖周辺にあった何かのアンテナ、と思われる。

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最後にもう一度、湖を

水面多めで撮ってみたが、意識して右肩上がりを消そうとしていたのだろう、逆にやりすぎて右肩が下がっている。水平線を見ると顕著だ。

これも右手だけでカメラのバランスを保とうとしていたせいだろう。

 

 

いざ、敦賀

 本題に戻るが、何にせよ自分のマイペースな運転でも半日で滋賀県にまで到達できることがわかった。そこが福井県の一番端っこだったかというとそうでもなく、真ん中あたりの敦賀まででしかないのだが、北陸三県を越えて次の県に一歩足を踏み入れられたことはちょっとした自信にもなった。

道路上の案内によればさらに100km近く走れば京都にまで行けると書かれていたものの、さすがに帰れなくなりそうであったため向かうことはやめた。また琵琶湖しか撮っていなかったため、何か被写体を求めて、いったん敦賀まで戻ることにした。

そして車を停めた先が、

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敦賀港だった

今度は海だ。

画的には、水と山と空だからあんまり変わらない。

このあたりで駐車場がある場所といったらここしか見つけられなかったのだ。

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変なオブジェがあったので撮った

何を模したものかはわからない。自分の目には鬼の金棒に見えた。

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画的にはやはり琵琶湖とあまり変わらないが、船はある

 写真ではわからないが、右の船はその巨大なクレーンで貨物をせっせとおろしていた。

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さらには少しずつ晴れてきた

日が差し込むと空の表情もいっきに変わってくる。

でも、やはり写真の右肩が上がっている。

 

ここ福井港、正確には「金ヶ崎緑地」と呼ばれる海浜公園では、他にもこういったスポットもある。

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船首のようだが船の上ではない

船首で佇むような写真を撮れるスポットだ。

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 先端まで寄るとこのようなライトもある

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公園に目を向けるとこのような景色だ

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アーチなどもあり

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見上げると電飾が張り巡らされていた

金ヶ崎緑地公園はイルミネーションで有名らしい。

どうでも良い話だが、こういう張り巡らし方を見ると、自分はつい『霊幻道士』を思い出してしまう。分かる人にはわかると思う。

 

この敦賀港だが、実は「人道の港」とも呼ばれている。

1920年にはポーランドから孤児が上陸、1940年では杉原千畝の「命のビザ」で知られるユダヤ人難民が上陸している港なのだ。

その戦時下における人道による感動ドラマの記録と記憶をパネルや資料の展示によって伝えている建物もあった。

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緑地内休憩所と一体になった「敦賀ムゼウム」だ

残念ながら館内は撮影禁止とされていたので写真には収めていない。

木造2階建てながら広くなく、建物に年季が入っているからか、木製の階段を上るたび板がきしむ音が踏み轟いた。

国の許しを得ずして、大量の日本通過ビザを発行した杉原千畝のことは知っていたが、その難民がこの敦賀港に辿り着いていたこと、あくまで通過ビザで、そのあと別の国に渡っていったことなどを、ここの展示パネルで初めて知った。

敦賀の人たちとの交流や施しの話には唸ってしまうものがいくつもあった。

思いがけない資料館で勉強できたことに、自分としてもかなり満足であった。

でも写真は、やはり右肩上がりだった。

この日はかなり不調だったな…

 

最後に気合のワンショット

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気合を入れて最後に一枚

微妙だ…

 

帰りの国道8号線の途中でも、夕日がまぶしかったので敦賀湾を撮ってみたのだが、

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やはり微妙に右肩上がりだ

色々と発見があり、有意義な遠出だったものの、写真的には反省の多い遠出だった。

海や湖などの風景写真は誤魔化しがきかない…

 

敦賀ではほかにも気比神宮などにも寄ったのだが、その話はまた次回に記すことにする。

ついでに予告しておくと、神宮での写真もやはり微妙な傾いたものばかりであった…