昨年も行ってきた「いしかわ動物園」のナイトズーが今年2017年も8月6日より始まった。
同園には、7月にブリーディングローン(繁殖目的での賃借契約)で群馬サファリパークからやってきた希少なホワイトタイガーがいるので、今年のナイトズーの目玉もこのホワイトタイガーとされている。ポスターにも起用されていた。
昨年は百獣の王のごろんと寝ている姿ばかりを紹介してしまった自分。野獣界の名誉回復のためにも「野生が目覚めた姿=動き回る姿」を捉えてあげたいと思い、その白虎を撮りに夜の動物園へ足を運んだので、まとめたい。
7月にちょくちょくと見に行っていた白虎
7月にいしかわ動物園に群馬サファリパークよりホワイトタイガーがやって来たというニュースがあった。
予定していた8月中の公開も早まり7月22日から一般公開が開始されると自分は時間を見つけてちょくちょく見に行っていた。
年間パスがあるとこういうこともできる。
その白虎とのファーストコンタクト(ただの「初見」であるがこう呼びたい)の様子をまず写真で見せたい。
はい、寝てました
岩陰で涼みながらよく寝ていた。
この日も30℃を越す暑い日であったので、何もしたくない気持ちはよくわかる。
ほとんどその場から動くことはなかった。
動かしても首の向きぐらい
通りかかった職員の方(飼育員ではない)に聞くと、午前中はあっちこっち動いて見に来たお客さんにサービスしていたようだ。気温が上がる昼過ぎというのはタイミングとして悪かった。
ファーストコンタクトで寝姿だけというのは、ちょっと残念であるので、起きないだろうかと少し待ってもみたが…
ますます熟睡モード
気持ちよさそうに寝てくれる。
カワイイから許すけど。
ちなみに、ホワイトタイガーとはベンガルトラの突然変異だ。
いわゆる白変種と呼ばれるものだ。体に色素を持たない(欠損している)「アルビノ」とは違うので間違わないようにした方が良い。(自分も勘違いしていた一人だ)
現在、野生の個体はいないらしく飼育下でしか見られないという。
いしかわ動物園にやってきたこの個体の名前は「クラウン」。
群馬サファリパークで生まれた、現在3歳のオスだ。
いしかわ動物園には先輩のトラが2匹いて、そのどちらも17歳なので、この「クラウン」はかなり若い。
その若さゆえか好奇心も食欲も旺盛、ついでにマイペースであると案内(POP)には書かれてあった。
別の日の夕方に行くと動いていた
ガラスの前が水辺になっており、その中を右に左に歩いていた。
写真を撮る側からすると大変都合の良いポジションだ。
おかげでアップで撮れる
すんごいカメラ目線だ。
歩きながらこちらの方をずっと見ているわけだが、飛びかかろうとするわけでもなく、意外と観察されているのは我々人間なのではないだろうかと思えてくるほど冷静に見つめていた。
たまにこんな顔もする
野獣の表情だ。と言いたいが、ガンくれるヤンキーのようでもある。
さらにアップ
アイスブルーと呼ばれる眼球の淡い青色がキレイだった。
夜も元気に違いないと期待してナイトズーへ
いしかわ動物園のナイトズーのポスターには「その夜、野生が目覚める」とある。去年もそうであった。
なのに昨年の自分のブログでは百獣の王のことライオンがナイトズーで眠そうだったと、まるで不名誉な記事を作成してしまった。
今年はその野獣界の名誉を挽回させてあげたく、2017年の目玉であるホワイトタイガーの「クラウン」に注目した次第だ。
夕方に見に行って動いていたのだから、夜の動物園でもきっと動いていてくれるだろう。
ということでナイトズーへ、しかも今年の初日にさっそく足を運んだのだった。
入り口ゲートも白虎仕様
白虎目当ての自分としては気分が高まる。
とはいえ、昨年のライオンのように寝ている可能性も否定できない。
生き物が相手なのでこればかりは運になる。
自分は願うように、真っ先に虎のいる「ネコたちの谷」へと向かった。
動いていた
ちゃんと起きていた。しかも高いところにいた。
起きているだけではなく、随分と活発に動いているのが嬉しい。
なんでもクラウンは先輩の虎たちと比べて若い分ジャンプ力も高いのだとか。
そのせいでパドックの柵をかさ上げしたくらいだ。
高いところに登っている姿はそんな彼らしく躍動感があって良い。
なんかケツも上げていた
愉快なポーズだ。
これだけでサービス精神があるなと思えてくる。
こんなケツを上げてそこで何をしているのかといえば…
我々人間を見ていた
この周りにもお客さんが何人もいて、上の方からそれらを観察しているのである。
たくさんの人間を見ても怯えず、興奮するわけでもない彼は、だいぶ人間に慣れている。
日が沈むとさらにサービス精神旺盛
ある程度クラウンの写真を撮り終えると、園内を一周りしてきた。
逆さで餌を食べるナマケモノを見たり
脱皮した蛇の皮を触らせてもらったり
カメの解説を聞いたりしていた
亀の甲羅って背骨や皮膚で出来ているんだとか。維持にカルシウムが必要なので、アフリカと違って土にカルシウムが少ない日本で育った野菜(桑の葉など)を与える時はカルシウムの粉サプリをふりかけていた。
他にもいろいろと、ほとんどすべての動物を見て回って、日が沈んだ後にもう一度ホワイトタイガーのもとへとやって来た。
すると先ほど以上によく動いている。
あたりが暗くなった方が映える白色
あっちに行ったりこっちに行ったりしてくれて、さらにはこういったサービスをしてくれていた。
穴を覗き込むクラウン
この穴、小窓になっていて、人間は岩の方から覗き込むことができる。
岩の中の空間の様子
狭いところであるが、このようにお客さんが入っていけて、半球体の小窓越しにトラと同じ目線で向き合えるのだ。
自分はこの動物園に何度も足を運んでいるが、これまでこの小窓でトラと向き合ったことは一度もない。
それが、この若きホワイトタイガーのクラウンはガンガン覗きに来てくれている。
好奇心&サービス精神旺盛なやつだ。
これは撮らねばならないということで、お客さんがたくさんいて順番待ちだった列に並んで、覗き込んでシャッターを切った。
失敗した
運悪く自分の番が回ってきたときには移動してしまっていた。おまけに暗くてピントも合わなかった。
振り返ると自分の後ろにも長い列が出来ていたので仕方なく諦めた。
別の窓を覗き込んでいたクラウン
小窓を後ろの人に譲ってこうして遠くから見てみると、別の窓に顔を近づけていた。
色んな人に興味を持って、色んな人と視線を合わせるように動いている彼はまるでスターだった。コンサートで歌いながら客席を歩き、歌いながら可能な限りお客さんに挨拶している演歌歌手みたいなスターだ。
自分とはタイミングが合わなかったわけだが、もしかしたら自分とはすでに顔を合わせ間近の写真も撮らせているので、今回は別の初見のお客さんを優先させようと彼がもろもろ配慮した結果なのかもしれない。
まあ、そんなわけ無いだろうけれど、そう考えたくなるくらい、よく動き回るこの日の彼はなんだかスターだったのだ。
まとめ
いかがだっただろうか?
野生が目覚めすぎて、野生を超えて人間並のサービス精神を見せてくれていたホワイトタイガーのクラウンであったが、ナイトズーのポスターに書かれてあるように野獣は夜になるともっと動くんだぞっていうことを証明出来たのではないだろうか。
この記事を読んでくれた方が少しでもそう思ってくれれば、野獣界の名誉も回復、自分としても満足である。
なお、昨年同様、ライオンも撮った。
最後にそちらも紹介したい。
うん、寝ていた
去年と同じような場所で同じような姿勢でゴロにゃんとしていた。
白虎が野獣界の名誉を挽回してくれたので、見なかったことにしよう。
あ、でもシャッター音で起きてくれた
今年は野生がお目覚めだ!