初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

秋めくなか、七塚中央公園で季節の移ろいを探した

先日、石川県の旧河北郡七塚町が地元だという知人と話している際に、その七塚町の魅力を力説された。

2004年に高松町、宇ノ気町と合併して「かほく市」となり廃止された七塚町。もともと七塚町は七塚村が始まりで、その七塚村も外日角村、白尾村、木津村、松浜村、遠塚村、浜北村、秋浜村の7つの村が1889年に合併して出来たそうだ。

その知人曰く、山あり、海あり、初夏にはつつじや紫陽花がキレイで、かつて天皇皇后両陛下も行幸なされたことがあるとのことだ。この熱弁に地元愛を感じられたので、一度足を運んで、自分の目で見てみたくなった。

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運んだ

とはいえ、現在七塚町は存在しない。車のナビで「七塚」を検索したところ、ヒットしたのがこの「七塚生涯学習センター」がある「かほく市立中央図書館」だった。

そして偶然にも、上記の「両陛下の行幸」に関するモニュメントをさっそくこの図書館で目にすることができた。

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こちらがそれだ

碑には平成八年九月十八日とある。このときはまだ合併する前だ。

この碑の周りはあじさい園になっているようで、このような石碑も建てられていた。

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 「亀鶴あいじさい園」というそうだ

残念ながらこの日は10月の半ばで、紫陽花の季節ではない。

葉は赤く色づきはじめ、または枯れはじめていた。

もう秋だ。

 

七塚中央公園へ

 このかほく市立中央図書館から歩いて数分のところに、「七塚中央公園」というのがあった。つつじや紫陽花の季節ではないものの、秋へと移りゆくその境目を撮れるのではないかと、そこにも足を運んだ。

辿り着いてみると、これがまたなかなか広い。

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グラウンドがあった

学童野球の試合ができるくらい広いグラウンドだ。駐車場へと入って最初に見えたのがこれだった。

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駐車場の側には水浴び場もあった

夏には盛んに使われていたであろう。こう写真で見ると夏の残り香がしないでもない。

 

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緑地もある

茣蓙(自分は田舎の人間なので敷物やグランドシートなどをまとめてこう呼んでしまう)を敷いてピクニックをしていた家族連れやカップルがいた。皆さん、だいたい長袖であった。

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ベンチにはかすかに蜘蛛の糸

まだ冬ではないことは確かだ。

 

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背の高い木も見られた

針葉樹だ。遠くからの見た目では季節の変化はなかなか伝わらない。

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 近くで撮ると季節の移ろいをうかがえる

松かさが茶色くなりつつある。

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中にはすでに開いて地面に落ちている松ぼっくり

ファッションで例えれば季節を先取りしている。

 

また、この七塚中央公園、七つの砦からなる海底都市をイメージした大きな遊具もある。さらには、かほく市で一番長いすべり台があるということでも有名だ。

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全体のイメージ図

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実際の景色

なかなか人も多かった。

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すべり台は緑の間を抜けていける

すべり台は数本ある。一番長いもので83メートルあるそうだ。かほく市で一番長いだけでなく、石川県内でも一番長いらしい。

 これら大きな遊具の周りでも季節の移ろいを見つけた。

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植物の名前がどれもわからない…

 

公園内を撮り続けている中、こんなのも見つけた。

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顔はめパネルだ

パネルのネコみたいなのは、かほく市ゆるキャラこと、かほく市観光大使の「にゃんたろう」だ。

いちおうオスらしい。握手すると肉球が気持ち良いと、かほく市のホームページに載っていた。

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穴を覗くとかすかに季節の移ろいが見れた

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顔をはめたときに見える景色ではもっと「移ろい」を確認できた

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その一つにさらに寄った画

この公園で一番移ろいが出ていたのはこの枯木。ファッションリーダーと例えると聞こえはいいが、この枯れっぷりは秋を越えてもう冬の身なりだろう。というか、生気が抜けて見える。

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顔はめパネルの側にあった、声を遠くに届かせる遊具

こちらも季節の移ろいというより年季が出ている。

 

すべり台ほか、遊具にも触れる

 一番長いすべり台のスタート地点にも登った。長さがある分、そこも随分と高い。

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途中で注意を喚起する案内がいくつもある

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登りきって見える風景

この公園、海が見えるのだ。

山にあって海も近い。知人が言っていた七塚町の魅力がこの公園一つに詰まっている。

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滑り口

 子どもたちの邪魔にならないよう、自分は撮るだけ撮って、再び階段で降りた。カメラを抱えてではさすがに滑りづらい。

 

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他にはジャングルジム系の遊具などもあった

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登って海を眺めるもよし

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 下から松ぼっくりを見つけるもよし

 

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他にはシーソーなどもある

ブランコなどもあった。高すぎてすべり台にはまだ登れない子どもと、その祖父母であろう方々が使っていた。

ちなみに背後には跨いで乗れるオブジェも見える。

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それがまた、なかなか…

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個性的でしたが…

この帽子は誰が置いていったんだ?

一時的なのか、半恒久的なのか不明だ。

 

何にせよ、遊具を眺めながら童心を思い出した。別にこの公園をむかし使っていたわけでもないのに、懐かしい気持ちにもなれた。

ただ、童心思い出しただけで、すべり台同様それらを使って遊びたいとは思わず、実際撮るだけで使用しなかった。

これらは子どもたちのものだという思いが自分の中のどこかにある。

(自分一人では悪ノリができなかった、という思いもある)

 

懐かしさといえば

帰る前に、駐車場近くのグラウンドで学童野球をしばらく眺めていた。

自分は小学生時代に学童野球をやっていたので懐かしかった。

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この日はちょうど試合を行っていた

平成28年かほく市学童招待野球大会というもので、このときは「七塚アカシア」対「鵜坂スポーツ少年団」の試合だった。

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こちらがトーナメント表

応援席にはおそらく選手たちの家族だろうという方々もいた。中には見るからにトラックの運ちゃんっぽい人もいた。近くにトラックも停まっていたのを見る所、仕事帰りにトラックで寄ったのだろうと思われた。

そういうかしこまってない感じ、自分好みだ。同じ地域に色んな人がいるっていうのも、序列とかではなく横でつながっているのだろうと思われるところも、懐かしかった。

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バックネット裏から撮る

こういう画、ファミスタを思い出す。

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こちらテント下の運営陣

いまの自分が、仮に学童野球に関わるとしたら、こちら側になるのだろう。

もうプレーヤーじゃないんだよなと思うと、ちょっとさみしい。

 

季節の移ろいを探しながら、長い年月や世代の移ろいも感じてしまった。