初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

2023年も桜の季節に河北潟の母恋街道を歩いてみた<湖南~湖北>

千本を超す桜が綺麗だと教えてもらい、昨年の春に実際に歩いてみた河北潟の母恋街道へ、2023年も行ってきた。

今年は去年の続編、やり残しということで母恋街道の中でも主に津幡エリアを歩いて桜の写真を撮ってきた。

 

 

湖南大橋から母恋街道へ

病気で入院する母を思う一人の女性の願いから、金沢市内灘町津幡町を跨ぐ河北潟に桜が植樹され、市町やボランティアの協力もあっていまでは千本以上の桜が春に花咲く通称「母恋街道」へ2023年も花見に行ってきた。

花見と言っても、自分の場合は歩いて撮影だ。

車道沿いに植えられているので、本来ならドライブしながら観賞するのが一番なのかもしれないけど、去年同様に今年も歩いてきた。

昨年は内灘町から入り、金沢市の方まで歩いている。

距離が長いので、疲れと靴ずれのため、津幡町方面へは翌年にお預けする形で終わっていたので、その続きを一年越しでやりたかったのだ。

ちなみに昨年の母恋街道を歩いたときの記事はこちら

グーグルマップにも載っている

通称であるはずの母恋街道がグーグルマップにも記載されている。

こんなところにある。

ほんと、河北潟沿いの道だ。

昨年は西の方角の内灘から才田大橋までやって来ている。

今年はその続きということで、さらに東、津幡町のエリアを歩いてみようと思う。

そこで最初に向かったのが、母恋街道沿いにある、才田大橋の次の橋「湖南大橋」だ。

津幡町からもこの河北潟にはもちろん向かえるわけで、津幡町太田のあたりから来ると湖南大橋にたどり着けるのだ。

こちらが湖南大橋

写真でいうと奥からやって来ている。

車でここまでやって来たものの、昨年停めた臨時で設けられた駐車場が近くになく、街道の脇に車を停めてこうして撮っている。

ということで今年のスタートはこの湖南大橋からにした。

昨年が才田大橋までだったのだから才田大橋からスタートすればいいのだろうけど、あいにくすでに街道は上りも下りもドライブ客で混んでいて、才田まで車で行ける雰囲気ではなかった。

行けないことはないけど、そこまで行って、停める場所を探して、Uターンして… なんてことをすれば、迷惑になってしまう。混んでいる街道でそんなことをする勇気は流石にわかなかった。

じゃあ、歩いて湖南大橋から才田大橋まで行けばいじゃないかってことになるんだろうけど、その区間だけでもそれなりに距離があるので足の負担も考えてやめたのだった。

今年は母恋街道の津幡エリアを歩く、そう決めて、この湖南大橋をスタートにしたのだ。

なお、ゴールはその次の橋である湖北大橋にした。

母恋街道の千本桜もだいたいそのあたりまでなので、そこに決めるのだった。

ためしに湖南大橋から湖北大橋の方へと望んだのだけど…

次の橋、見えないな…

これって、かなりの距離があるんじゃなかろうか?

昨年、踵を靴擦れしているので、スタート前からそんな不安が胸をよぎった。

ただ、天気は良かった。

この日は4月2日(日)、例年と比較するとかなり早かったけど桜も満開で一番の見頃であった。

 

湖南大橋からスタート

では湖北大橋に向けて出発

ご覧のとおり、街道の脇は右も左も桜が満開だ。

いいタイミングで週末だったなとつくづく思う。

街道は基本的に車道なので車を運転しながら桜を観賞するのが一番良いのだろう。

それでも脇に車を停めて、記念撮影をしていたり、自分と同じように歩いて桜並木を観賞している人も少なくなかった。

個人的な感覚だが、去年より歩いている人が多かった気がする。

ドライブしながら観賞している人たちもゆっくりと車を走らせているので、意外と危なくないかも、との心理が働くからだとも思う。

どんどん写真を羅列していこう

写真を羅列していくことで進めていきたい。

それにしても今更ながら空も気持ちいいくらいに晴れている。

雲ひとつないじゃないか。

ほんと、いいときに来れたんだなと思う。

ただ、自分としては一つ失敗がある。

昨年、靴擦れを起こしたことを踏まえて踵が柔らかいウォーキングシューズを今年は持ってこようと考えていたのに、当日、それを忘れてしまった…

昨年同様、ちょっと踵が硬い革のスニーカーで歩かなくてはならなかったのだ。

そりゃ一旦才田大橋に行こうなんて気も湧きづらいわね… と、自己弁護したい。

さくらを近くで撮っても

なんと空の青いことよ。

これだけ空が青いと勝手に桜も写真に映えてくれる。

撮っていて気持ちがいい。

皆さん、どこを歩いているの?

河川敷と街道の間には堤防の土手があるんだけど、そこを歩いている人も何人か見かけた。

そういえば昨年はそんなところ歩いてはいない。

自分も歩いてみよう

土手を駆け上ってみるとこの様になっていた。

歩けないことはないが、あまり人が歩かないのだろう、草が茂っていて、踏み固められてもおらず、街道脇を歩いているより足がねじれて負担が大きかった。

歩きづらい。

あ、つくし発見

ただ、あまり人が歩いていないからか、ツクシなんかは生えやすいのかもしれない。

幹に生える桜

たまにこういうのも見かけた。

日照時間なんかが関係するのだろうか?

植物素人には謎だ。万太郎さん、教えて欲しい。

足が痛くなったのですぐに道路に復帰

左折すると内灘町、直進するとかほく市

内灘町金沢市津幡町が入り組む河北潟近辺は、いまどこの市町村にいるのかわからなくなるときがある。

これがパスポートを必要とする国境だったらと思うと、きっと面倒くさいはず。

T字路に今年もチューリップ発見

昨年の内灘金沢区間でも見かけたが、今回の津幡区間でもチューリップがいた。

こちらは自然のものではなく人の手によって植えられ育てられているものだ。

天気がいいからチューリップもきれいに撮れる

晴天様々だ。

ちなみに時速は50km

街道の時速制限はこのとおり。

まあ、この桜の満開の季節だと皆さんもっと遅い。

観賞したいからゆっくり走っている。

逆にこれが桜の季節じゃなかったら、数kmの直線コースなのでかっ飛ばしている車をよく見かける。

季節によってドライバーのマナーがぜんぜん違う、スピードにも四季を感じる変わった道だ。

トレッキングのような方、発見

土手の上は足が痛くなるからと言いつつ、見晴らしがいいし車の邪魔にならないのでこうして何度となく登っていた自分。

その際、歩く気満々の格好で進んでいる方を目にした。

歩くスピードが速いのなんの。

本来、この街道を歩こうって言うなら、これくらいの格好をするのがベターなんだろう。

自分なんかジーンズにスニーカーだ

なめている。

歩きをなめている。

宝くじ事業として植えられた桜並木との看板発見

この一本にくくりつけられた看板の文字にはそのように書かれてあった。

日本宝くじ協会も参加しているのだ。

低いところからこんにちは

地面スレスレから撮るとまた見えてくる景色も変わってくる。

この芝の上が道のようにも見えてきてしまう。

ミニ四駆、走らせたくなるなぁ。

あ、たんぽぽ

低いところから見ていると、結構タンポポも咲いていたことに気づく。

こんな車道の裾に生えていたら何度も踏まれていそうなものだけど、このたくましさよ。

次のT字路

街道には途中、何本か左に入っていく曲がり角がある。

河北潟の農園や牧場なんかに続く曲がり角だ。

ずっと同じような風景なのでこの曲がり角を目印のようにしていくと自分が大体どのあたりにいるのかわかる。

数えてみると、湖南大橋から湖北大橋まで6本くらい曲がり角があっただろうか。

先、長ぇな… と正直思った。

振り返ってみた

結構歩いたな…

戻っても距離を感じるようならまだ進んだほうがいいな…

歩いていると頭がおかしくなってくるのか、そんなことを考えてしまっていた。

葉と桜、発見

去年も見かけたけど、花をつけつつ一部で緑の葉桜状態という木を見つけてしまった。

この現象もまた植物素人の自分にはよくわからない。万太郎さん、教えて欲しい。

緑多めで撮影

足元の緑を顔面半分以上埋めるように撮影。

これくらい下から撮ると、サクラのトンネルっぽい雰囲気は出る。

涼しげだ。

でも、この日も結構暑かった。

例年より早く暖かくなり、早く開花していたから、おっちょこっちょいな葉桜もいるというものなのだろう。

車との相性もいい

昨年も記したと思うが、ゲーム「グランツーリスモ」の撮影機能と似たような遊びがリアルでできる。

これだけ天気が良いと車にも光がよく当たり、さらにサクラの木の木陰が車体にかかったりして、想像以上に魅力的に撮れたりすることがある。

それにしてもこの母恋街道、全国的に知られているのか、県外ナンバーもよく見かけた。

三河」って愛知県だよね?

4、5本目くらいのT字路

撮影しながら進んでいると気がついたらT字路を過ぎている。

これで何本目か、途中でわからなくなってきた。

まあいい。

そんなことよりも「ポイ捨て!!(禁止)」の看板があるこの曲がり角に、今年も見つけてしまった、公衆電話。

しっかり電話ボックスだ

昨年の内灘金沢区間でも同じようなものを見つけている。

一台だけかと思ったら、数km先にも設置されているんだからこの街道は公衆電話の密度が高い。

携帯電話の普及により、最近、町中でめっきり見かけなくなったので、そのレア度に目にするとちょっと興奮してしまう。

学生時代はよくお世話になった。

もちろん現役

「ご利用できます。(Available)」の文字。

カード専用かと思ったら、ちゃんと小銭も使える。

でも、いったい誰が使うんだろう?

どんどん進もう

公衆電話のすぐ近くには「石川県農林総合研究センター 河北潟農業研修館」の看板。

この建物が研修館なのかな

研修に来るってことは長い期間の宿泊もあるわけで、携帯電話の調子が悪くなったときなど電話を使いたいときに公衆電話があると、たしかに助かるかもしれない。

なんてことを想像してしまうのは、自分が昭和生まれだからだろうか?

さらに進むと「28号支道」

T字路と呼んでいた小道は「支道」というようだ。

このあたりでようやくそれに気づいた。

近くには「津幡排水機場」なるものが

敷地内にも桜の木が植えられていたので、ちょとした庭園だ。

そういえば浄水場とか、敷地が広いのでよく庭園のように植物が整備されているのを目にする。

実はそういうところも花見のスポットだったりするんだよね。

なお、ここに駐車する人もいたので、停める場所としても意外と穴場かもしれない。

怒られるかもしれないけどね。

その側の街道ではスロープあり

母恋街道名物「ジャンプ台」だ。

夏とかにこの母恋街道をかっ飛ばしている車がいるけど、途中このように坂になっているところがいくつかあり、マジで車体が跳ね上がるのでスピードの出しすぎはやめたほうが良い。

昨年通った金沢エリアでもあったジャンプ台だけど、橋の近くにある印象がある。

そろそろ、目的地の湖北大橋が近いのかなと、ゴールを期待した。

というかもう近い

その先でも道がせり上がっている。

その右手の河北潟に橋らしきものも見えた。

いよいよゴールと定めた湖北大橋だ。

それにしても…

車がよくやって来る

だいたい皆さん橋から街道に入ってきたり、逆にドライブ桜観賞を橋で終えていくので、このあたりで左折だったり、右折だったりをするため、こうしてすぐ混んでしまう。

自分もその一人なので、帰るとき、これくらいの渋滞は覚悟しないといけないんだなと腹をくくる。

橋だ…

ゴールだ。

まさか湖北大橋ではない、別の橋だという可能性も無きにしもあらずだけど、間にそんな橋はなかったはずなのでそうに違いない。

空いてから正面に出てみる

うむ、正解。

「湖北大橋」の看板が掲げられている。

ここまで来るのにどれくらい歩いただろうか?

写真を撮りながらなので2時間近く歩いている。

後で調べてわかったけど、湖南~湖北ってだいたい3.2kmくらいあるのだ。

去年よりは距離的に短いだろうと思っていたけど、結局去年と同じくらい歩いていた。

我ながら、よくやるなと、ふと思う。

 

感想

橋の上の欄干より

先に見えるのはかほく方面だ。

橋を渡った先にもサクラは植えられているが、どこまでが母恋街道なのか、正直もうわからない。

意外と、植樹され続けていくことで母恋街道はいまも伸び続けているのかもしれない。

橋の上から来た道を望む

なんか達成感ある。

花見のために3km以上歩いただけだけど、やった感があった。

こんなことして何になる、と思われる方もいるかもしれないが、そう、意味なんてない。

去年の続きをやりたかっただけだ。

自己満足の世界だ。

スマホタブレットを掲げながら車で通って、動画で撮ったほうが見やすいし伝わりやすいのは承知しているけど、こういう面倒なことにこそ、不思議と幸せを感じたりするものだから人間の心理とはわからないものである。

まあ、そう感じるのは自分だけかもしれませんが。

登山したことはないけど、意外と登山にも向いているかもしれないと思うのだった。

また、この道を引き返すのか…

そう思って、顔が引きつりそうになったことも、包み隠さず記しておきたい。

このあと無事帰ったけど、自分の足は靴擦れしてました(出血しなかったけど、その寸前の水ぶくれ状態)。

母恋街道がまだまだ伸びるなら来年以降も続きを歩きたいが、伸びないのなら、今後は車でのんびり観賞しようかと思う。

というか才田大橋~湖南大橋を歩いていないって?

そこは距離も短いし…

まあいいか、と言いたいけど… 考えておきます。