津幡にハード系のパン屋がある…
ふらっとパン屋巡りだ。
今回は津幡町横浜にある「八橋ぱん」に行ってきた。
津幡町横浜にあるパン屋
2月のことなので少し前になるが、津幡町のアル・プラザ当たりに行った際に「八橋ぱん」というところにもふらっと立ち寄ってきた。
津幡町はアルプラザを中心に車で5分くらいで行ける距離にパン屋が数軒あり、前回のふらっとパン屋巡りで紹介した同じく津幡町の「手作りパン工房ターボラ」なんかもそうだ。
津幡町… ふらっとパン屋に行きやすい町だ。
ということでふらっとパン屋巡りだ。
今回行った八橋ぱんは津幡町の横浜というところにあるので、アルプラからさらに北に入ったところにある。
こんなところにある
頑張ればアルプラから歩いていけなくもない。
八橋ぱんは、以前当ブログでも記し、このふらっとパン屋巡りという企画を始めようかと思ったきっかけにもなったMROテレビ「絶好調W」のイベント「ばばぱんまつり」にも出店していたところだ。
(ばばぱんまつりに行ったときの記事は→こちら)
ばばぱんまつりではお客さんが多すぎて1軒のパン屋さんしか回れなかったので、延長戦じゃないけど、それ以外のお店を実際の店舗へ自分の足で運んでみようと心に決めていたので、今回それを初めて実行した形である。
到着
この日はあいにくの雨だったのでキレイに撮ることができなかった…
決して大きなお店ではないが、知る人ぞ知るお店といったところだろうか。
店舗前には少なくとも2台は停められるであろう駐車場もある。
店内奥のカウンターにパンが並んでいて、欲しい物を言うと店主さんが取ってくれるシステムで接客してくれる。
日曜日が定休日なので、土日にふらっと巡ろうとする自分はこれまでに何度か行こうと思っては日曜日しか時間がなくて断念したことがある。
この日やって来たのは土曜日である。
自分などは基本的に土曜日にしか来れないわけだけど、土曜にしか売られていない限定のパンもあるので、ある意味土曜で良かったのかもしれない。
4つのパンを頂きます
いつものように購入したものを家に持ち帰って食べることにした。
この日購入したパンは4つだ。
こちらがその4つ
右手前からフォカッチャ(チーズとキノコ)。
あんバター。
前田さんの明太。
そして一番奥の土曜限定であるカヌレだ。
この八橋ぱんはハード系のパンで知られるお店で、4つともすべて堅めだ。
ではフォカッチャから
いただきます。
正式名称は忘れたけど、チーズとキノコ(おそらくシメジ)が乗ったフォカッチャだ。
チーズもキノコも大好物な自分なので、これを店頭で目にした時、まず先に購入を決めた一品だ。
自分は菓子パンより惣菜パンが好きなので、お腹に溜まりそうだなと、そんな理由からも即決だった。
がぶり
かぶりついた。
ハード系なので、唾液の分泌量が欧米人より少ない日本人である自分には苦戦するかと思ったけど、すぐにわかるシメジに絡まる油。
その油のおかげか、まだ柔らかく感じた。
おそらくオリーブオイルだろうか、その油が美味い。
想像以上にシメジのインパクトがあって硬いのも忘れるくらいだった。
いや、そのハードさがまた食べごたえとして口の中に跳ね返ってくる。
そしてチーズ… 美味いね。
選んで間違いなかった。
続いては「前田慶次郎さんの明太子」
こちらはMROテレビ「絶好調W」に出演している前田慶次殿のために作ったのか、コラボしたのか、なにせが慶次郎殿の名前を冠した一品だ。
絶好調Wのファンとしては選ばずにはいられなかった。
その表面のカリカリ具合から、見るからにハード系だということがわかる。
こちらもがぶり
思った通り、ブレッドはややハード。
中まで明太がいてちょいピリ辛だ。
でも、辛いのが苦手な自分でも超えられる辛さだ。
というのも味が濃い。
明太子の旨味をハードなパンが受け止めて口の中に届けてくれ、あとから明太子の辛味が口の中に広がるといった具合だ。
この味の移り変わりが面白い仕掛けのように思えた。歌舞いているね。
サイズ的にそんなに大きくないものの、明太の美味さがギュッと凝縮されていて、見た目以上に食べごたえもある。
慶次郎殿、やるじゃないか(作ったのは八橋ぱんの店主さんだけど)。
3つ目は、あんバター
3番目で菓子パン系のあんバターだ。
今回惣菜パンが4つ中2つだけだったので、3つ目で早くもあんバターをいただく。
自分は惣菜パンが好きだと言いながら、あんバターに目がなくて、お店においてあるとどうしても味見や味比べをしたくなってしまう。
そんなものでこちらも店内で目にしてすぐに決めていた。
八橋ぱんさんのあんバターは、こちらもハード系だ。
ハード系のあんバターは自分の中で経験がなかったので、目にした時、正直驚いた。
餡までカリカリになって干物のようになっているように見える。
これもがぶり
思った通りハードで乾燥しているので全体的にカリカリだ。
餡ももちろんしっとりではない。バターも然りだ。
でも乾燥しているからか、バターのくどさを感じない。
餡の甘さにもくどさがなく、上品だ。
美味い!
こちらも美味さが凝縮していて、アワビの干物のように高級なものを食べているような感覚があった。
ちなみに今回もパンのお供は牛乳だったんだけど、ミルクと一緒に食べるとまた相性がよく、乾物に水分が加わって食べやすくなると同時に留まっていた甘味や旨味が流れ込んでくるようで、一種の味変のような楽しみ方ができた。
最後はカヌレを
小ぶりなサイズと表面の溝のような意匠が特徴だ。
この小ささでもパン一つ分くらいの価格をしていた。なかなか高い。
さすが土曜日限定。
ありがたく、かぶりつく
自分の頭の中ではカヌレってもっと柔らかくしっとりしているものだと思っていたけど、こちらのカヌレはやはりというか、ハード系だ。
他の3つのパンと比べるとまだ柔らかいのだけど、想像を超えてきた。
ただ、表面は堅めながら中はややしっとりだ。
そして、かじった瞬間に広がる濃厚なカラメルと卵とクリームの味。
小さなカヌレの中に大きさの3倍くらいの旨味がつまっている。
満足感が半端ない。仙豆か?と思ったくらいだ。
いや、すげぇ。
後日、別のパンも
3月に入ってから、再びお店へふらっと立ち寄り、前の4つとはまた別のパンを3つほど購入してみたので、ついでに載せたい。
1つ目はガレット
見て想像ができると思うけど、もちろんハード系で硬い。
家へと運んでくるまでに時間が少し掛かってしまったせいもあって、かなり硬いと思った。
後味としての塩味がまた美味くて、味をギュッと引き締めている。それでいてこれまたくどくないから不思議だ。
2つ目はバケット
トマトソースがアクセントを効かせながらチーズが旨い。
そしてオニオンもほのかにきいている。
硬いバケットの中に三種の味を探せる興味深い一品だ。
これを食べて思ったのは、この八橋ぱんのパンは毎回味に挑まされているような感じがする。
気楽に食べられるものじゃない、何かがあるのだ。
おまけに硬いので食べごたえもあるし、一筋縄ではいかないのである。
そこが楽しかったりもするのだが。
3つ目(最後)はタルト
挑まされている、と感じながら、比べてこのタルトのやさしいこと。
さんざんここはハード系だと言っているけど、タルト生地がやさしい。
もちろんチーズも優しいのなんの。
それまで硬いパンを食べていたから優しくやわらかく感じるのかもしれないけど、高い山を登りきったあとに目にする絶景のように癒される、救われるような感動があった(本格的な登山したことないけど)。
自分の食べた順番も良かったのだと思うけど、味の作り方が上手いし美味いですわ。
ごちそうさまです。
感想
八橋ぱん、全体的にハード系のパンが並ぶお店で、日本人にはなかなか馴染みがない味わいのものばかりだった。
硬いだけに噛むのに苦労することもあるけど、どれも高級干物のように旨味の凝縮があった。
小ぶりで他のお店と比べると値段もどれもやや高いが、それを納得させるだけの上品さがあるのだ。
西洋風、フランス風というものだろうか。ヨーロッパに憧れを感じるような何かがある。
それでいてその技術をあんバターのような日本的なパンにも落とし込んでいたりするんだから親しみも湧いてしまう。
庶民の食べ物だと思っていたあんバターがあんなに上品になるものなんだね。
これは新しい発見だった。
少し値段は高めだけど、またそれらの味に挑みにいきたい。
挑み方を間違えて変な食べ方(淵から食べる)をしていた自分
土曜には限定のパンが他にもあるって店主の方が言っていたし、楽しみだ。