初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

サンセット営業日の獅子吼高原で日没を撮りたい

白山市の鶴来地区にある獅子吼高原では年に数回、サンセット営業が行われる。

ゴンドラの営業時間が伸び、高原より日没を拝むことができるというので、撮りに行ってきた。

 

 

初めての獅子吼高原

石川県白山市八幡町こと、旧石川郡鶴来町には獅子吼高原という地域がある。

後高山という山を含めた周辺のことだ。

昔はスキー場で栄えたところで今ではパラグライダーができるところとして知られている。

ゴンドラも設置されていて山頂の方へ普段着でいけるようなところでもある。

自分はそんな獅子吼高原のゴンドラに今まで乗ったことがない。

麓にある「パーク獅子吼」近辺は何度か足を運んだことがあるのだけど、ゴンドラに乗った先の「スカイ獅子吼」には行ったことがないのだ。

一度はパラグライダーをやってみたいという気持ちがあったのだけど、なかなか機会もなかった。

そんな獅子吼高原で、7月30日と31日に夜の8時(下りは8時半)までゴンドラが営業している「サンセット営業」と呼ばれるものが行われていた。

写真を撮りに行く者にとって丁度よいイベントに思えたので、この度初めて獅子吼高原に登ってみることにしたのだった。

まずは地図

こんなところにある。

地図上、スカイ獅子吼へと伸びている斜めの線がゴンドラだと思っていただけると良い。

以前、当ブログでも記したキッシュを食べに行ったお店もこのあたりにある。

キッシュのお店「Qui」に行ったときの記事はこちら

到着

自分がやってきたのは7月31日(日)で、到着したのは夕方の17時だ。

夏なので、この時間でもまだまだ明るい。

ちょうどパーク獅子吼で祭もやっていたので駐車場が空いているか心配だったけど、この案内板の真正面の駐車場に停めることができた。

案内板の真後ろに見えるのはゴンドラ乗り場だ。

こちらがゴンドラ乗り場

ここまで来たことはあっても、この中に入ったことがない。

そう考えると攻略しないといけない要塞のようにも見えてきて、なんか緊張する自分がいた。

獅子吼高原って映画のロケ地だったんだね

今更だけど映画「RISE UP」のロケ地だったそうだ。

10年くらい前の映画なんだけど、失礼ながら、知らなかった。

ゴンドラの運行予定を確認

普段は17時までなんだけど、この日は「夏のサンセット営業」ということで運行時間が20時30分(上りは20時まで)となっている。

普段なら、この時間にやって来たらもう乗ることができないのだ。

階段を上がって入り口へ

ゴンドラの料金表がある。

大人は一人710円だ。

サンセット営業でもその値段は変わらず、特別に高くなるわけではない。

もちろん購入

この710円には降りてくるときの料金も含まれている。

往復で710円だ。

乗り場はこちら

スノーボードをしなくなってもう10年くらい経つので、ゴンドラに乗るとかかなり久しぶりだ。

乗車案内

これを見るとペットを乗せるのもOKのようだ。

後で目にしたことだが、確かにスカイ獅子吼で犬を連れているお客さんを何人も見かけた。

乗り込む

自分は一人で来ていたので相乗りになるのかなと思っていたら、一人で乗せられた。

四人乗りくらいの決して大きくないゴンドラなので、コロナ対策とかを考えたら一人で乗ってもらったほうが都合がいいのかもしれない。

発進

ゴンドラの中より撮影。

こういった景色、ほんと久しぶりだ。発進したときの揺れ方も久しぶりに体感した。

うちわが置いてあった

通風口があって開いていたけど、エアコンとかがあるわけではなく、この季節だと中はなかなか暑いのだ。

ゴンドラの車窓から

頂上に登る前にいい景色だと思ってしまう。

遠くに見えるのは日本海になるのだろう。

なんだこれは?

ゴンドラの中からミステリーサークルみたいなものが。

田んぼや畑の真中にあるのでジョジョ4部の支倉未起隆(はぜくらみきたか)を思い出してしまったけど、刈られたところにある円なのでミステリーサークルではないだろう。

はっきりと確認は取れていないが、おそらくパラグライダーの着地点になるんじゃなかろうか(後日確認を取れました)。

そんな事を考えているともう頂上

5分も乗っていただろうか?

標高650メートルなので、長過ぎることなく頂上に到着した。

どんな景色が見られるのか、この時点でだいぶ気持ちも高まってきていた。

 

スカイ獅子吼を散策

恋人の聖地・白山市

どんな景色を見られるのか…

ゴンドラを降りてみると、建物(センターハウス)の中でこんなものを目にしてしまった。

スカイ獅子吼だけがそうなのか、それとも白山市全体がそうなのか、いずれにせよ「恋人の聖地」のようだ。

なんでも「恋人の聖地プロジェクト」なるものが存在していて、全国のいくつかの市町村が参加しているんだけど、石川県白山市もその一つのようなのだ。

知らなんだ。

そういえば、富山県射水市の新湊で海王丸パークを見に行ったときも見かけた気がする。

外に出ても「恋人の聖地」

ずっしりとハートだ。

スカイ獅子吼ってこんな場所だったんだねと、いきなり想定を超えられた感じがあった。

何が聖地になる要因なのだろうと思うけど、やはり景色だろうか。

側の三脚を撮っただけで

なんか画になった。

ゴンドラを撮っても

なんかきれいだ。

遠くの小さな山の稜線が特にきれいだ。

それらをバックにプロポーズというのも、たしかに雰囲気あるかもしれない。

あ、パラグライダー

下を見るとスカイレジャーエリアになっていて、そこからパラグライダーで飛ぶようだ。

17時過ぎているけど、まだまだ明るいのでこの時間でも飛ぶことができるようだ。

ご覧のようにまだまだ太陽も高いところにいる

いい眺めだ。

山から日本海へと川の流れを目で追うことができる。

この景色の中を飛べたら、そりゃ気持ちが良いだろう。

あ、行った!

あ、飛んだ!

おお、あっという間に

飛んだと思ったら、あっという間に離れていく。

パラグライダーってもっとのんびり楽しめるものだと思っていたけど、結構速そうだ。

すんごく気持ち良さそうだな…

撮った画を見ているだけで山々の雄大さを堪能できるじゃないか。

これを飛びながら味わえるんだから、やっぱり楽しそうだな、パラグライダーって。

ちなみにスカイ獅子吼はこんなところである

パラグライダーテイクオフのすぐ近くにこの案内図が置かれていた。

キャンプ場や、ソリで遊べるところなんかもあるようだ。

個人的に気になったのは「獅子吼白山比咩神社」だろうか。

白山比咩神社の比咩の名を継ぐ分社がこの獅子吼にあるようなのだ。

この地図を頼りに向かってみることにした。

道中、こんな建物も

地図でいうと「アスレチック場」のあたりにあったけど、宿泊施設なのか、なんの建物なのかわからない。

屋根の角度がエグい。

ここからさらに登っていくと…

こんなものが見えてくる

鳥居っぽいなぁと思えた自分はなかなか神社勘が冴えていた。

多分、ここだろうと潜ってみると…

見えた

小さな祠のような社だけど、ここが獅子吼白山比咩神社だ。

夕陽と共に拝んだ

こんなゴンドラで登った高いところに神社があるって不思議な感覚だけど、白山比咩神社は白山信仰の神社なんだから、山にあって不思議ではない。

むしろこちらがスタンダードなのかも。

参拝した後、踵を返してまたセンターハウスの方へと戻っていった。

センターハウスの裏側に到着

センターハウスって、屋根に登れるんだね。

裏側に、屋根へと続く階段が伸びていたのだ。

上らずにはいられない

そこに階段があるから、と上らずにはいられなかったのは、おそらく性分です。

影がグーンと

この時間帯だからか、夕日になりつつある太陽が正面にいて、おかげで屋根の中央の柱の陰が階段側に伸びてくれていた。

ちなみにこちらが屋根からの景色

パラグライダーをさらに高いところから眺めることができた。

パラグライダーを眺めている人も眺めることができる。

先程近くでパラグライダーを撮っていた自分って、傍から見るとあんな感じだったのか。

なお、裏側からでもセンターハウスの中へと入っていける。

しかも、裏側からだと入ったところが「2階」だった。

2階にはカフェがあるんだけど、階段をあがることなくすぐカフェに入っていけるのだ。

あ、「恋するブラウニー」発見

サンセット営業限定のスイーツがこの「恋するブラウニー」だ。

恋人などカップルで食べることを想定しているので、二人分で一つ1200円だ。

もちろん一人で食べても構わない。

構わないが、恋人の聖地と呼ばれるこの場所で一人で食べるのはなかなか勇気がいるだろう。

自分も一人行動中であったのだが、食べたくなった。

ただ、18時から販売なので、この写真を撮っているときはまだ買えなかった。

日没も撮りたいので、それを撮って少し落ち着いたら食べようかなと考えるのだった。

まだまだ明るいので、日が沈むまでもう少し待たなければならない。

とりあえずセンターハウス裏側にあるベンチに座って待つ

目の前にソリゲレンデがある。

貸しソリが500円。持ち込みソリが100円かかる。

この日、ソリで遊んでいる人はいなかった。

こんな遊具のようなものもある

平衡感覚を鍛えるような細長い平均台や、細いベルトの上をバランスを取りながら楽しむ所謂「スラックライン」というものもあった。

スラックラインに挑戦している人、何人もいて、皆さんそれぞれ結構長い時間挑んでいた。

自分もやってみたくなったけど、なかなか誰も使用しなくなる時間というのがなかったんだよね。

それくらい誰かしら使って楽しんでいた。

獅子吼高原、ゴンドラで登った先にこんな遊び場があるとは知らなかった。

 

日没を撮る

サンセット営業の一番の目的は、時間延長だからこそ見られる日没だ。

この季節、太陽が沈み始めるのってだいたい19時半くらいなので、正直、時間が結構あった。

まあ、のんびり待つことにした。

待ちながら暮れていくさまを撮っていた

夕日が眩しいじゃないか…

そんな青春ごっこなセリフを吐けるのだ、このスカイ獅子吼のサンセット営業日は。

もう一枚

だいぶ暗くなってきたかのように見えるが、カメラの明るさを下げただけだ。

早くも待つことに飽きてきて、手持ち無沙汰から日没を勝手に形作ろうとしていたのだった。

実際はまだこれくらい空が明るい

なんだったらまだパラグライダーも飛んでいた。

あれって何時まで飛んでいられるんだろうか?

そのうちここまで暗くなってくる

この頃になると遠くの日本海海上にて船か何かの明かりを確認できた。

家々の電灯も付き始めていくので、いよいよ暗くなってきたなと思い始める。

よく見たら月も出ていた

暗くなって見えるようになった、というのが正しいだろうか。

空の左側に三日月が出ているのがわかるだろうか?

太陽が水平線近くの雲に隠れてしまって、おかげで暗くなったけど、海へと日が沈む様は見れないでいた。

ここで一旦センターハウス内に

案の定、暗くなるとキャンドルが灯されていた。

恋人の聖地のハートのオブジェもご覧のように

こちらはLEDライトだと思われるが、ライトアップされていた。

ロマンチックな気分も徐々に高まっていくのだろう。

もっと高めてくれよう

ということでグラスキャンドルもロマンチック風に撮ってみた。

ロマンチックと書きながら、一人で撮影しにきている自分自身は、ロマンチックとは縁遠いなとふと思う。

まあ、気にしない。気にしていたらソロ活なんてできない。

撮りたいものを撮る

ようやく日没(たぶん)だ。

時計を見たら20時少し前くらいだった。

この日は決して天気がいい日ではなく、やはり雲が多すぎて水平線、地平線に溶け込むような日没は見ることはできなかった。

それでも、夜景も悪くない。

前日はちょうど金沢の花火大会も行われていたので、意外とここからその明かりも見えたんじゃないかと想像する。

可能性の広がる夜景である。

 

感想

以上、サンセット営業日に初めて獅子吼高原のゴンドラに乗った話である。

水平線に溶け込むようなサンセットは見られなかったものの、遠くに見える山々の稜線と赤く色を帯びていく空のコラボは見ごたえがあった。

白山市の山ってこんなにきれいなんだなと今更のように思う。

自分は山登りの趣味もないし、スノボでゲレンデに行っていたときも雪景色ばかりだったので、夏の山の魅力を思い知った気がした。

スカイ獅子吼のセンターハウスのカフェの窓際の席からもこの日没を拝むことができるので、リラックスしながらこの景色を味わえるというのもなかなかポイントが高い。

カップルで来たくなるという気持ちもわかるし、恋人の聖地と呼ばれるのもわかる気がする。

なお、サンセット営業日限定のスイーツ「恋するブラウニー」であるが、日没を撮影した後に食べようかと考えていたけど、19時半を過ぎた頃には、カフェの中には入れるものの、営業(食べ物の提供)は終了していて食すことができなかった。

やはりあれはカップルで食べるものだ… そんな山の神のお告げが聞こえてきた気がした。

帰りのゴンドラ

こちらに乗り込んでみると、もう少しいたかったなと、名残惜しい気持ちになる。

自分、この獅子吼高原を結構気に入ったようである。

夏以外にもサンセット営業はあるようなので、季節によっても見えるものが違うだろう。

より良い日没の写真も撮りたいし、恋するブラウニーもいつか食べたいし、またやって来たい。