初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

令和四年はかほく市大崎の榊原神社へ初詣に行ってきた

あけましておめでとうございます。

2022年で当ブログも7年目となります。

今年もマイペースにマニアックにローカルの趣を伝えていきたいと思いますので、何の縁でかこのブログに立ち寄って頂いた奇特な皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

今年もマイナーな神社へ初詣に行ってきましたので、新年最初の投稿ではそれを記したいと思います。

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かほく市大崎の榊原神社へ初詣

突然だが、自分は現在東京ヤクルトスワローズを応援している。

2年前からだ。

自分には一途に贔屓にしている野球チームというものがなく、判官びいきのような感情で時代ごとに弱いチームを応援してしまっている。弱いチームはだいたい守備はいいので、守備のいいチームも応援してしまう。

子供の頃は阪神タイガースが好きだったし、日本ハムを応援していた頃もあれば、数年前までは広島カープを応援していた。

そんな自分なので、ここ数年低迷していたスワローズに目をつけたのも自然の流れであったのだが、この球団に興味を抱いた一番の理由はやっぱり奥川恭伸選手の入団だろう。

石川県民の方ならご存知のとおり、奥川くんは石川県かほく市出身だ。星陵高校で夏の甲子園準優勝を果たした活躍も記憶に新しいかと思う。

県民としては応援せずにはいられないのである。

昨年はレギュラーシーズンで9勝、さらにはCSでの完封、日本シリーズでの好投と後半になるほどすごい活躍をしてくれた。

ヤクルトスワローズは日本一にもなっているし、個人的に久しぶりに日本プロ野球が面白いと思えた。

そう思わせてくれただけで感謝である。

そんな奥川くんだが、年末、かほく市に数日戻っていたそうだ。

ローカルニュースによると、そのとき、かほく市大崎にある榊原神社に大きな絵馬を奉納したという。

これは奥川ファン、スワローズファン(にわかですが)としては一度参拝しにいかなければなるまい。

聖地巡礼と同じような感情だ。

ということで、初詣も兼ねて、かほく市大崎の榊原神社へ行ってきた。

1月2日のことである。

まずは地図

こんなところにある。

前や隣に駐車場もあり、カーナビにも載っていたので車でも行きやすかった。

先に言っておくと決して大きな神社ではない。

宮司内灘にある小濱神社の宮司さんが兼務しているマイナーなところだ。

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到着

大きくはないけど、鳥居に迫力があって、なんか立派な神社だ。

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歴史も古い

奈良時代初期の西暦718年頃まで記録があるそうだ。

主祭神天照大御神(あまてらすおおみかみ)で、大正時代に蛭児神(ヒルコノカミ。イザナギイザナミの子で手足が異型だったからか海に流されている。恵比寿さまになったという説も)も合祀されているので、急にスケールが大きくなった感じがした。

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狛犬好きなので狛犬をチェック

いわゆる岡崎現行形というものでそのデザインも新しい。

奉納されたのも平成十三年と彫られてあった。

よく見かける岡崎形だけど、可愛らしい。

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こちらは吽形

子持ちだ。

子供のほうがいかつい顔をしているからユニークだ。

ブサ可愛ゆさがあって、自分には好みである。

それにしてもいい天気だった。

晦日、元日と雪は降るは、風は吹くはで荒れた天気で、雪かきもしなければならなかったが、この日の午前中はそれらが嘘のように晴れてくれた。

冬の晴れた日に撮る狛犬って映える。

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こちらが拝殿

水平に撮ったつもりがちょっと斜めに…

普段、緑色のネットがかかっているみたいなんだけど、正月だからか開いていて、参拝できるようになっていた。

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禁煙、禁土足とのこと

扉が開いていなかったので上がることはなく、賽銭箱の前で二礼二拍手一礼を済ませた。

心の中で色々と感謝の念を述べたついでに『スワローズ優勝おめでとう、今年も日本一になれますように』とも念じた。

ここに初詣へやってきたきっかけが奥川くんなのだから、この一念は外せなかった。

ただ、扉が閉まっていて社殿の中を拝めなかったので、奥川くんが奉納したという大きな絵馬を目にすることはできなかった。

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代わりに社の彫刻に注目

現在の社殿は昭和六十年に新築されたものなのだそうだけど、柱の付近等々に狛犬のような彫刻がいくつかあって、狛犬好きの自分の目を惹いていた。

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こんなところにも

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こんなところにも!

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はたまたこんなところにも

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ついでにこんなところにも!

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え~い、おまけだ、こんなところにも!

狛犬のような獅子の彫り物があちこちに見られて、自分などはこりゃたまらんと、参拝後に遠慮もなくシャッターを切ってしまっていた。

どれもギョロ目で鬼みたいな顔をしているんだけど、手足なんかとセットで見るとやはり可愛らしい。

お目当ての絵馬は見られなかったが、個人的にはかなり充実できた神社であった。

 

大崎区民会館へ

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最後に正面の駐車場より

一番外側の鳥居はかなり年季が入っていて味がある。歴史を感じる神社だ。

絵馬は見れなかったが、獅子の彫り物を発見できて楽しかったし、参拝できただけでも聖地巡礼が叶ったとかなり満足した心地でこれを撮っていた。

そこに、話しかけてくる自分より明らかに年上の男性の方がいた。

「奥川くんの絵馬を見に来たんですか?」と聞くのだ。

自分は正直に「はい」と答え、でも結局見れなかったことを伝えた。

すると男性の方は、あそこの公民館に置かれていると指差しながら教えてくれる。

「今なら見れますよ」と言ってくれるのだ。

鳥居を正面にした写真でいうと、右方向を指差して言うのでそちらを見やると、少し離れたところに白い建物が見えた。そこを右折するともう公民館があるというのだ。

地図で見てみよう

宇ノ気南部体育館の隣で、榊原神社とも離れていないことがわかるかと思う。

徒歩でも行ける距離だ。駐車場もあるので車で行っても平気だという。

これは朗報と…

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行ってみた

確かに公民館があった。

グーグルマップでは「かほく大崎公民館」と書かれてあるが、建物には「大崎区民会館」と書かれてあった。そちらが正式の名称なのだろうと思う。

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建物に奥川くんを称える懸垂幕が

「大崎のスーパーヒーロー!!」とある。

奥川恭伸(おくがわやすのぶ)選手はかほく市の中でもここ大崎出身なのだ。

だからこそ、大崎区の神社である榊原神社に大きな絵馬を奉納したわけだ。

自分が到着した頃、先程の男性の方が、参拝していた別の家族連れも誘ってこの建物の方にやってきた。

この日は1月2日だ。本来、官公庁も正月休みでやっていないはずなので、本当に入っていいのか戸惑っている自分に「入っていいですよ」と言ってくれた。

後でわかったのだけど、その男性の方、大崎区の関係者の方だった。

奥川くんの絵馬(大崎のサイトによると絵馬ではなく「額」)の奉納に関わっていた方なのだ。

なんでも、この1月2日の午前中に奥川くんの額(絵馬)を榊原神社から大崎区民会館に移していたというのだ。

神社においておくと初詣の頃や祭りのときくらいしか皆さん目にできないと思うから、公民館に展示することに決めたそうなのだ。

本来なら大崎区民会館は1月5日から開くので、一般公開はその日以降ということになるので…

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入れたこと、本当に特別なことだ

絵馬はまだ取り付け作業中(最後の仕上げ段階)だったのだけど、本当にこうして入れてくれて見せてくれたのだ。

大崎区民会館の玄関を抜けて右に曲がった通路に、以前より奥川くんの活躍を称え、応援する展示コーナーが設けられていたようで、そこに新たに奉納された絵馬も飾っていた。

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「忍耐」の額(絵馬)だ

「令和三年十二月二十七日 奥川泰伸」とある。ニュースで目にしたものと同じものだ。

この大崎区民会館の中で書かれたそうだ。

神社で見れなかった時、諦めていただけに、お目にかかれて嬉しさもひとしおだ。

自分は思わず、この額(絵馬)の前で拝んでしまった。

実際に目にできただけで、ありがたや、ありがたや、と。

今年は、いい年になりそうである。

 

まとめ

以上、奥川くんの絵馬を見たさに聖地巡礼の気持ちでかほく市大崎の榊原神社へ初詣に行ってきた話だ。

神社そのものは狛犬好きの自分としては惹かれるところであった。

目的の絵馬は置かれておらず、神社では見れなかったのだけど、近くの大崎区民会館に飾られていることが確認できた。

公民館が開く1月5日の前に入れてもらえて拝むことができたのは、はっきり言って「運」である。

榊原神社に参拝していて帰り際に話しかけられたのも「運」。引っ越し作業中だから公民館があいていて、入れてもらえて、額(絵馬)を見せてもらえたのも「運」だ。

人間なにかしら行動を起こすと不思議な縁が働くものであると、つくづく思った。

おみくじ引いてないけど、大吉を引きあてたかのような、いやそれ以上に高揚してしまっていた。

いかん、興奮しすぎてハメを外しそうなので、奥川くんの文字のように「忍耐」を心がけようかと思う。

なにはともあれ公民館の方々には心から感謝である。

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星稜時代のものも展示されている

1月5日からここ大崎区民会館も開くそうなので、それ以降の館の営業時間中なら展示物もはじめ、奉納された「忍耐」の額(絵馬)も拝むことができる。

ヤクルトスワローズファンや奥川くんを応援している方は一度足を運んでみてはいかがだろうか。