初心の趣

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「奥能登国際芸術祭2020+」をマイペースに回る第四日目その9(フェルナンド・フォグリノ「私たちの乗りもの(アース・スタンピング・マシーン)」)

能登国際芸術祭2020+も本日11月5日で閉幕した。

同芸術祭への4回目の鑑賞旅は約1ヶ月前の10月4日だ。

早いものである。

その日に目にした作品の紹介その9に当たる今回はフェルナンド・フォグリノ氏の「私たちの乗りもの(アース・スタンピング・マシーン)」を取り上げたい。

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鉢ヶ崎海岸へ

今回紹介する作品は鉢ヶ崎海岸にある。

前回紹介した作品が展示されている珠洲焼資料館の側にあるので、そこから歩いていけたりする。

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資料館から海の方へ

海の側の建物なので海岸まで遊歩道のようになっている。

そこを歩いて目にできる海岸こそ鉢ヶ崎海岸だ。

ただ、フェルナンド・フォグリノ氏の作品が置かれている場所はそこからちょっと離れている。

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海岸の方まで来たら東側になにか見えた

これくらい離れているのだ。

正確には鉢ヶ崎総合公園の入口側の浜に作品が置かれている。

そこまでの距離が遠いと思う人は鉢ヶ崎総合公園まで車で行ってそこの駐車場に停めるとまだラクができると思う。

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総合公園の入り口より

ゲートを抜けた先には芸術祭の緑の案内板も立てられていたので、ここまで車でやってきて、ここから入っていくのが正解なのだろう。

ちなみに自分は、海岸沿いを歩いていってしまった…

歩きながら海も眺めれたし、まあいいさ。

 

13番 フェルナンド・フォグリノ「私たちの乗りもの(アース・スタンピング・マシーン)」

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海浜をさらに歩いていくと作品の全体が見えてくる

囲いの中に置かれた木製の車輪のような形をしたものたちが作品だ。

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13番だ

囲いの前にスタンプも押せる案内板も設置されていた。

作者のフェルナンド・フォグリノ氏はウルグアイの人で、アーティストであり詩人なんだとか。

この作品、屋外にありながら、まん延防止等重点措置のせいで鑑賞制限がかかっていた9月に見れなかった。

外にある作品はまん防中でも基本的に見れていたはずなのに…

謎だ。

まだ組み立てられていなかったとか、色んな人が触れる作品だからだとか、噂っぽい話は耳にしたけど、やはり謎だ。

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なにはともあれ、こんな作品だ

トンボ(グラウンド整備用)みたいなものも置かれていて、皆さん砂浜を整備していた。

何やっているんだろうと近づいてみると…

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模様をつけていた

丸い紋様が砂浜に足跡のように付いていたり、トンボ(グラウンド整備用)が付けた数列の線が伸びていたり、子供の遊び場のようになっている。

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トンボの他に「竹ぽっくり」なんかもある

この底面に紋様が彫られていて、これを履いて歩くと、砂浜に丸い模様が付いていくというわけだ。

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こういうの

祭りなんかでよく見かける紋様だ。

かっこいい。

自分は最初よくわかっておらず、靴のまま入って靴底の足跡ばかりつけてしまった。

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説明書きもあり

作品は海岸で自由に遊べるとある。

遊び場のよう、ではなく遊び場なのだ。

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こんなのも置かれていた

オブジェのようなこちらも砂紋をつけれる機械だ。

なんか四足歩行の動物のように見えるけど、押したりロープを引っ張ったりして動かすことができる。

動物で例えると後ろ足の爪がトンボ(グラウンド整備用)のようになっているし、顔の部分は、これ、上下運動して砂浜にスタンプを押していくのだ。

実際に自分も触ってみたけど、わかっていないから扱いがなかなか難しかった。

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さらにはこんな大きなものも

こちらは鑑賞のみで動かすことは出来なかった。

なんでも珠洲焼の紋様を砂浜に付けられるものなんだとか。

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紋様は数種類あるみたい

この風車のような車輪がピッチング回転して次々紋様をアーススタンピングするという仕組みだ。

公式ツイッターに、制作に関わった地元の方々が4人で動かして紋様をアーススタンピングしている映像が流れていたけど、楽しそうだった。

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いや、楽しいところなんです

紋様をつけたり消したり、乗り物みたいな機械を押したり引っ張ったり、童心に帰れるってこういうことだ。

体験型の作品って楽しい。

「楽しいってのは、こと作品では正義だ」

と、自分などは思うのだった。

 

感想

10月だと言うのに夏日を超す暑い日で、砂浜に時間も忘れてずっといると日焼けしてしまったけど、風が吹いて気持ちのいいロケーションであるので、帰り際はちょっとさみしくなった。

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そのさみしさを写真で表現

…したつもりだ。

海もきれいだったので、感傷に浸りたくなったんだよね。

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去り際に皆さんも写真を撮っていた

仲間だ。

その気持ちよくわかる。

知らない人たちだけど、皆して童心に帰れたんだ、なんて平和なひと時だったのだろうかと思う。

素敵な作品をサンクスである。