宝達志水町の休耕田には夏頃にトトロが現れる。
今年はその隣にネコバスも登場していたというので久しぶりに見に行ってきた。
グーグルにも載っている宝達志水町のトトロ
オムライスの町でもあればモーゼの墓もある摩訶不思議な町・宝達志水町の休耕田にはトトロが現れる。
どういうこっちゃと思われるかも知れないが、でっかいトトロが田んぼの真中に現れるのだ。
3年ほど前にも当ブログで記事にしている。
もちろんオバケではなく、オブジェだ。
(以前書いた記事は→こちら)
場所は宝達志水町の山崎というところで、その行き方は以前の記事でも記してあるが、後になってグーグルマップにも載っていることがわかった。
載っていた
グーグルも載せるくらい知られているようである。
もしくはそれくらい奇特でトピックになりやすいようだ。
金沢方面から宝達志水町へ国道159号線を走っていると右手にヤンマーが見えるので、その手前で右折してひたすら真っすぐ進むとたどり着ける。
そんな世界のグーグルも認めてしまっている宝達志水町のトトロに、今年はネコバスも現れたというので、自分としても足を向けずにはいられなかった。
ということで到着
いた。
いつもと同じ場所に、巨大な奴がちゃんといた。
三年前に撮りに来たときは大きめのものと小さめのものと二体並んでいたが、今年は大きいのが一体、その隣に東屋みたいなものと鉄棒みたいなものが並んでいた。
毎年、変化、進化しているようである。
道を挟んでマイクロバスみたいなものも見える。それがネコバスだろうか?
トトロとネコバスを撮影
このあたり、田んぼばかりで駐車場はない。
車で来ると路駐になってしまうので、交通の邪魔にならないところに停めたいものである。
自分も申し訳ないと思いながら前回と同じようなところに路駐した。
この日も車で見に来ている人が他にも何組かあったが、みんな路駐していた。
車を停めて…
近づいてみる
トトロもいればネコバスもいた!
噂はほんとうであった。
この瞬間に子供っぽく軽く興奮してしまった自分がいた。
『となりのトトロ』が公開されたのが自分が子供の頃だ。
初めて観たのは夏休みだったかに行った叔母の家でのビデオ鑑賞だ。
あの頃からネコバス、好きだったなぁ…
とまあ、ノスタルジックにも似た懐かしさを覚えて軽く胸が熱くなったわけである。
では、じっくりと見ていこう。
まずはトトロから
近くに寄ってみて初めてわかった。
鉄棒だと思ったものは木製のブランコだ。
その支柱の上にも小さなトトロが二体、乗っかっていた。
ジブリのちょっとしたテーマパークみたいになっている。
でも、あくまで「ちょっとした」であって、本格的な感じがしてないところが田舎っぽくって自分には好みだ。
トトロ、相変わらずでかい
以前見たときと同じく、5メートル近くあるんじゃなかろうか。
やっぱり葉でできていてネットを被せて固定している。
目や腹が布かなにか生地で作られている。
三年前に訪れたときはお腹は白色のペイントであったので、毎年少しずつ変化しているようだ。
何より、今年のは鼻がなく、代わりに大きなマスクを装着していた。
時代だ…
背中&後頭部から
耳の作りは一緒だ。
なんか、ホッとする。
個人的に面白いのは色が茶色が掛かっている点だ。
三年前に訪れたときはまだ5月終わりや6月初めの頃で使われているアテの葉が緑色をしていたのだけど、今回見に行ったのは7月31日だったので、葉が変色して茶色になっていた。
こういう変化後の姿も見たかったので、いい時期に来れたと思う。
一応、中にも入れる
今回のものも中に入れる作りになっている。
頭の方に天井穴があったので、もしかしたらそこから顔を出して付近をパノラマ観賞できるのかも知れない。
自分は大人でサイズ的に入りづらそうであったのでやめましたが…
もう一点、面白いと思ったのはトトロが全体的にほっそりして見えた点だ。
三年前の写真を見ると、お腹まわりがもう少しふっくらとしていたので、それと比べると今回のは脂肪が少し落ちたようなスタイルをしていると見えた。
時間が経って雨が降って濡れたことで草が垂れ下がったからなのか、それとも今回制作した段階から腹の膨らみを抑えたのかは不明だ。
制作段階でということなら、これまた毎年のようにスタイルが違うようである。
その年の「出来」というものがこのオブジェにもあるということで、興味深い。
ちなみに作っているのは地元の一般の方だ(山本さんという方らしい)。
企業のPRとか、そういうものとは無縁のもののようだ。いわゆる趣味というものである。
それが世界のグーグルマップに載ったりするんだから、改めてすごいなと思う。
ブランコの二体も草でできている
草をネットで包む作り方は一緒だ。
このブランコももしかして手作りしたのかと思うと感心して唸ってしまう。
見上げると十字架みたいなポーズ
手を広げているので「セーフ」と言っているようにも見える。
もしくは「STOP the コロナ」みたいに何かを制止しているようにも見えなくもない。
はたまたそのまんま垂直飛行してきそうにも見えた。
空想が広がるかわいいやつらだ。
可愛いといえば、柱に「まっくろくろすけ」もいたので凝っているなと思う。
真ん中のものはテラスのような休憩処になっていた
屋根も草で作られ、その下には木の椅子もある。
涼めますな。
これらも手作りだろうか。
ネコバスがいるからか自分の目にはバスの待合室のようにも見えてきた。
柱にメイちゃんっぽい人形も
ここにも「まっくろくろすけ」がいたし、この休憩処も「となりのトトロ」色が出ている。
そのこだわりが良い。
続いてネコバスも鑑賞
これもベースは草とネットでできているんだけど、よく作られているなと思う。
足もちゃんと12本あるし、好きな人にはたまらん。
行先表示器も
もちろん「めい」。
(反射のせいで写真としては失敗。すいません)
正面の窓の真ん中にピラーがあったり、再現しようとしている心意気がほんとステキ。
「めい」もちゃんと平仮名で、小さな子供だって読めるだろうか、キッズたちは喜びそうだ。
まっくろくろすけもいる
可愛いですな。
また猫の耳の作りが本物の猫感あって触りたくなった。
(壊すといけないので触りませんでしたが)
後ろから見ると尻尾もちゃんとある
自分は動物の尻尾も好きなので、ここからのプリケツアングルにもときめいてしまう。
ケツからもふもふしたくなる感情をくすぐられるのだ。
なお、このネコバス…
こちら側に回ると…
中へと入っていける
中の足元には芝生マットが敷いてあって、長机も置かれていた。
あいにく前日か朝に雨が降ったようで濡れていたけど、内側でくつろぐことも、乗車している姿を写真撮影することもできるようだ。
自分は中からの景色を撮影
こうして撮ると道を走っているようにも見えなくもない。
山を越えるような速さで走る姿もむくむくと頭の中でイメージしながら、自分の記憶の中のノスタルジーな旅も終点へと向けるのであった。
まとめ
以上、2021年夏の宝達志水町のトトロの様子である。
噂どおりネコバスも新たにいて、しかも中に入れる作りになっていたのだから驚きだった。
町の人、特に子どもたちを喜ばせる工夫が色々とされていて、小さなテーマパークのようにも思える。
実際、子供連れで写真を撮りに来ている家族が何組も来ていた。
そりゃ、子供も喜ぶし、思い出にもなるわね。
自分のような子供の頃に『となりのトトロ』を観た大人にとっても、懐かしさを覚えて、不思議とノスタルジーな感覚に浸れてしまう。
トトロの世界観って、どこか郷愁を感じさせるものがあるんだよなと改めて気付かされるのだ。
まあ、特にここは田舎なので(失礼)、よりその世界観とマッチするのだろう。
もう一度言うが、これ、企業のPRとかではなくて一般の方が趣味で作っているものだ。
毎年少しずつ変化と進化して、その世界観をますます強化していっているようにも、今回久しぶりに訪れて思えた。
なんかこんな募集もあったし
さつき&メイちゃんの人形を作ってくれる方を募集している張り紙があった。
ほかにもトトロに登場する人物(お父さんやお母さん、おばあちゃんなど)の募集もしている。
これ、今後も年々進化していくってことじゃなかろうか。
そのうちジブリ公式のテーマパークにも負けないようなところになるんじゃないかとそんな期待もするが、それでいて草で作っているという手作り感、田舎な感じは残っていて欲しいと心のどこかで思う自分もいるのだった。
なお、前日か朝に雨が降ったせいで現場の地面が少しぬかるんでいた。
休耕田とはいえ、田んぼだけに雨が降ってぬかるむのは仕方がないことだろう。
天気にもよるが、靴を汚したくないと思う方は訪れる際に長靴か何かを用意するといいかもしれない。
最後に正面からドンッと
憎たらしい笑顔が可愛い。
来年以降も、また、来たい。