初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

能登半島の外浦で「トトロ岩」なるものを拝む

能登半島の外浦、輪島市門前あたりの国道249号線を走っていると、「トトロ岩」なるものを目にする。

これまでじっくり見たことがなかったので、新年(2021年)早々拝んできた。

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外裏側の国道249号線を走っていると

輪島あたりから金沢へ、のと里山海道(旧有料道路)を使わずに帰ろうとするとだいたい2つのコースを使うことになる。

一つは国道159号線を走るコース。

もう一つは能登半島の外浦側にある国道249号線を使うコースだ。

自分は走りなれた159号線を使うことが多いのだけど、ときどき249号線も使うことがある。

その際は右手にずっと海を眺めることになる。

この冬の季節では日本海の荒々しい姿を目にすることだろう。

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こんな感じで

こちらは輪島市門前町の「赤神」というところで撮った。

赤い岩のトンネルがあるところで、道の駅「赤神」も近くにある。

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こちらがそのトンネル

岩山を貫通する形で掘られたトンネルだけど、その岩が赤い。

このトンネルの辺りは、潮のせいなのかなんなのか岩が赤いのですぐ目につく。

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海岸を見下ろしても赤い

こちらトンネル付近の海岸。こっちのほうがわかりやすいかと思う。

なにせ、色を塗ったみたいにこの辺りだけ赤い。不思議なところだ。

この赤神のトンネルからさらに金沢方面に進むと、海辺にいろんな形をした大きな岩がいくつか見えるのだけど、その中にトトロの形に似た岩もあるのだ。

トトロって言うとスタジオジブリのあれだ。

今回はその岩を紹介したい。

 

トトロ岩を拝む

その岩、正式名称を剱地権現岩(つるぎじごんげんいわ)というそうで、剱地をとってシンプルに「権現岩」、または「立岩の権現さん」なんて呼ばれ方もするそうだ。

どこか神格化されているようなその岩の見た目がジブリの「トトロ」にも似ているということで「トトロ岩」とも呼ばれるようになり、その名がグーグルマップにも載っていたりする。

ということで地図

このように載っている。

正確には輪島市門前町の大泊というところにある。

実際に国道249号線を走っていると看板も見えてくるので一つの観光地のようになっている。

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看板

「うしろにトトロ岩」と書かれたトトロの形をした看板が立っているのだ。

シルエットが結構かわいい。

となりのトトロ」を観たことがある人なら思わず目を凝らして注目してしまうだろう。

自分などは「なんだこれは?」とご覧のように車を停めてしまっている。

ちょうど駐車スペースのあるところに設置されているので、車で来ていてもそこで停めて歩いて見に行けるのだ。

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正面に回るとこんなことが書かれてある

そう「見える」岩のようで、隣にライダーを歓迎する輪島市の看板も置かれているところを見ると市公認なんだろうなと思う。

地図にも載っちゃっているくらいだしね。

以前、宝達志水町の休耕田にもトトロがいる(しかもこちらもグーグルマップに載っていた)って当ブログでも紹介したことがあるけど、石川県にはトトロが何体いるんだろうか…

宝達志水町の休耕田のトトロの記事はこちら

ではその岩はどこにあるのかといえば、この看板がある位置からも見えたりする。

歩いていけるというか、顔を上げたらみえるのだ。

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はい、このように

この寸胴鍋のような体、ウサギのような突き立った耳、そのシルエットはまさにジブリのトトロ様だ。

海岸にある岩なんだけど、縦に高くそびえ立っている。

なんでこんなでかいものがこんなところにあるのか摩訶不思議だし自然の力に驚く。

宇宙から降ってきたのかとも考えてしまう。

そりゃ昔の人も権現岩として拝むだろう。自分だって拝む。

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近くに寄ってみる

角度によってはトトロ様に見えづらい瞬間もある。

耳の部分の間に角みたいなものもあり、右耳との間にちょっと隙間が空いていたりするので「あれ?」となるときもあるのだ。

NHKダーウィンが来た!」の「ヒゲじい」にも似ているような雰囲気があるような気がしないでもなかった。

トトロ様に見えるのは、あの看板が置かれていた、あそこの角度から見るのがベストなのだろう。

また、隣にもまだ小さい縦長の岩がいる。

こちらは特別なにか既存の造形物に似ている訳ではないので、特に名前はない。

もちろんトトロの小さいのにも見えない。

それはそれでちょっと切ないので、なにかに似てないかと脳内で照合してみるが、自分の脳内データバンクではこれといって適当な、コンプライアンスにも引っかからないようなものは思い浮かばなかった。許していただきたい。

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横から見た様子

こうして横から見ると尻尾が生えているように見える。

本物の方も尻尾が生えていたと思うので、近いじゃないかと変な感心をした。

でも横から見ただけだとしたら、これ、ただのデカイ岩だ。

そうとしか見えない。

人のイマジネーションって、この広大で荒れまくった日本海より広い気がする。

そして、こうして近づいてみると、トトロ様の目の辺りに「目」のようなものがくっつけられていると気がついた。

あとで調べてわかったのだけど、この岩、よりトトロに見えるよう荒縄でこしらえた目玉が飾られているそうなのだ。

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これ

青い矢印の先にあるものがそれだ。

ちゃんと両目が飾られている。

ほとんどオブジェですな。

白い色をしているので、こうやって雪がかぶっていると保護色のようになって分かりづらいのだが、冬以外なら、正面から見ると目のあるトトロ様に見えるのだ。

要は、冬のこんな雪の降っているときに見に来るなよと、そういうことだ。

でも新年に拝んでおきたかったのだからしょうがないじゃぁないか。

ということで、一礼。

 

感想

以上、輪島の権現岩のトトロ様の写真だ。

先にも行ったが、飾られた目がはっきり見えると、よりジブリのそれっぽく見える岩なので、冬に拝みにいくようなものではないかも知れない。

ただ、コロナのせいで神社に初詣に行きづらい&行っても駐車場が車でいっぱい(間隔あけて参拝するから人の行き来の回転が悪い)だったので、神社以外で神様っぽいものを拝みたくなる気持ちが働いてしまったのだから仕方がないというものだ。

このご時世、そういう初詣もあるということも示したかったわけである。

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自分はこの日本海の荒波に一礼していた(神が宿っていそうな気がした)

まあでも、ただ見に行く、写真を撮りに行くとするなら春夏秋に行くことをおすすめします。

県内でトトロを拝んだのはこれで2体目。

この石川県には果たして何体のトトロを拝むことができるのか、少し気になったので、今後はそういうのも探してみようかなとも思う。