初心の趣

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金沢21世紀美術館で行われているチームラボ展に行ってきた

お盆前より金沢21世紀美術館で行われている「チームラボ 永遠の海に浮かぶ無常の花」をこのたび見に行ってきた。

撮影可能なので静止画でその展覧会の様子を紹介したい。

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場所は21美の市民ギャラリーAとB

テレビなんかでも話題になっている「チームラボ」がこの夏、金沢に来ている。

金沢21世紀美術館にて展覧会「チームラボ 永遠の海に浮かぶ無常の花」を行っているのだ。

(期間は2019年8月9日~9月1日まで)

デジタルアートに特別な思いがあるわけではないけれど、テレビなんかで目にする同会社が創造する世界観にはやっぱり惹かれるものが有り、以前より一度は目にしたいと思っていたものである。

GW中、東京にて展覧会が行われていた時、ちょっと見に行きたいなと考えたこともあったくらいだ。

やっぱり遠いので実際には行かなかったけれど、こうしてすぐ金沢にやって来てくれたものだから見に行かずにはいられなかった。

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ということで21美へ

この日は雨でしたが…

雨だというのに駐車場への道路には車の列ができていた。

学生たちが夏休み期間とはいえ、平日にこんなに並んでいるって、かなりの人気だ。

ちなみに自分は隣の市役所の地下に停めている。

美術館と市役所、どちらに停めてもOKなんだけど、混むときってだいたい美術館の駐車場から満車になると知っているので、迷わず市役所の地下へとむかっていた。

案の定、市役所地下駐車場も混雑はしていたものの満車ではなくすぐに停めることが出来た。

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会場は館内の市民ギャラリー

市民ギャラリーはA(一階)とB(地下一階)があり、その両方を使っていた。

一階の入口の前では当日券の販売も行われていた。

ネットで事前に買ったりするのあまり慣れていないので、自分も当日券を買っている。

大人1人2200円なのでちょっとお高い。

開場は10時からで、10時ちょうどくらいに到着したからか、はたまた平日だからか券を買うのに5分と並ばなかった。

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観覧順が決まっている

地下一階にある市民ギャラリーBからみることになる。

Aから入ることはできないようだ。

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階段を降りると入口前で並ぶことに

一応、列ができていた。それでも待ち時間は10分から15分くらいであったのでそこまで混雑はしていなかった。

ニュースを見る限り、土日なんかではこの階段の上の方まで列ができていたようだ。

休み使って平日にきて正解だった。

 

波の部屋

順番が回ってきて列につんだって行くように入り口へと入ると中は暗い。

プロジェクションマッピングを使用するわけだから当然のことなんだけど、カメラで撮影するとなると光量が少なくて大変だ。

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最初の展示へ

入っていく様子がこんな感じなんだけど、画像だと暗すぎてなにがなんだかわかりづらい。申し訳ない話だ。

最初の部屋は「波」と呼ばれているところで、黒い波が部屋や通路の壁、一体に映し出されていた。

いわゆるインスタレーションというものだ。

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波だ

もちろん動いている。

正式な作品名が「Black Waves:埋もれ失いそして生まれる」というそうだ。

なかなか奥深いテーマだ。

なんだろうか埋もれてしまいそうなくらい波がいっぱいだった。

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ついでに人もいっぱいだった

行列はそんなに長くなかったものの、中に入ってみるとその空間にお客さんがいっぱいだった。

空間をより大きく撮ろうとするとどうしたって誰かが写る、そんな状態だった。

自分一人でこの空間に立っていられたらなぁと思いながら、それが叶わず沢山の人の中で埋没してしまう己を知るのであった。

 

ひまわりの部屋

波の部屋は、いくつかのブロックで構成されているからかかるい迷路のような感覚がある。

なんとか出口(次の部屋の入り口)へとたどり着くと、スタッフの方が「波とひまわりは見られましたか?」という。

ちょっとした迷路のようでたどり着けずに次の部屋へと向かいそうになったけど、「波」の空間の奥には「ひまわり」の空間もあるそうなのだ。

これ、言われないと気づかなかった。

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戻って探したらなんか見えた

暗い波の奥に見える明るいひまわり… この構図、この展覧会の案内写真かなにかで目にしたなとピンときた。

でもやっぱり、人の数がすごかった。

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中に入ると壁にひまわり

皆さん遠慮しあって誰も壁に近づかなかった一瞬のすきを突くように撮影。

真正面から撮れないのがまた現場の人の多さを物語っている。

ちなみにこの作品の正式なタイトルは「永遠の今の中で連続する生と死、コントロールできないけれども、共に生きる」という。

文字数の多いタイトルだ。

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服にも映れば影にも写る

投影機で映像を照射しているから、白っぽい服を着ている人が壁の前に立つとその服にも花が咲く。

面白いのは人の影だ。

影だけは真っ黒だなと思っていたら、ときどき角度によっては、その影の一部にまで花が咲いて見える。

そんな様子にもちょっと生と死を垣間見たような気がして面白かった。

 

書の部屋

波とひまわりを見終えると、カーテンをくぐって次の部屋へと移動する。

そこはさらに暗い部屋で、墨字のようなものが空間で動いていた。

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ウニョウニョと

正式な作品名は「反転無分別 - Black in White」というらしい。

ウニョウニョした空中の書は「空書」とも。

自分は個人的に墨字がすごく好きなので地下一階で目にした作品の中では一番好みであった。

ただ、暗いので写真を撮るということに関しては一番適していないかもしれない。

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心霊写真みたいになるらしい

スマホで写真を撮っていた若い女子たちが「心霊写真みたいになっちゃう」と言っていたのがよく耳に残った。

それはそれで映えそうだとも思う。

 

描いた花々の部屋

空書の部屋の隣には急にイメージがうって変わって華やかで鮮やかな部屋があった。

「グラフィティ フラワーズ ボミング」という作品で、来訪者が描いた花が壁に広がって生えていくものだ。

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中央付近にお絵かきスペース

絵を書く場所が設置されていて、そこで描かれた花の絵をスキャナーで取り込んでいた。

主にキッズたちや女性の方々がせっせと描いていた。

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こんな感じで反映

なかなかカオスだ…

ここもまた人が多くてお絵描きスペースもいっぱいなら、会場そのものも人でいっぱいだった。

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花いっぱい、人もいっぱい

ということで人もまたキャンパスのようになっている画を撮ってみた。

人が多くて引いても近づいてもだいたいこうなってしまうのだけど、これもまた参加型アートらしさではないかと思われる。

 

光る群れの部屋 

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次は一階へ

地下一階の市民ギャラリーBで計4つの作品を見終えると、次はふたたび1階に戻って最後の作品を見ることになる。

一階の市民ギャラリーAでは一つだけ展示されている。

当日券を買った受付横の入口から入ることになるが、地下一階を最初に観覧したかしっかりと確認されることになる。

B→Aの順番にこだわりがあるようだ。

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入っていくとやっぱり暗い

入り口を入ってすぐは人数の調整場所のようなところになる。

そこから展示(インスタレーション)されている場所へとさらに入っていく。

入口付近で写真のように案内看板があったので読んでみた。

それによると「光群落」という名の作品だそうだ。

案内の人が言うには2019年の新作なんだとか。

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光の群れがいっぱい

説明によると、数百個の光るものたちが走る作品なんだとか。

この光はそれぞれ自立しているそうで、周りの光るものたちの状況に合わせて走る速度を変えたり、エネルギーを補填したりしているとのこと。

光の色も青色だけではなく、紫だったり、緑だったり、赤だったり、白っぽかったり、呼吸をするように点滅していた。

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レールの上を走っている

丸い光るものたちは複雑なジャングルジムのように組まれたレールの上を移動していた。

鑑賞者はその間を入っていくので光の群れの中に迷い込んだようになる。

人が近づくと輝きが増したり音色を奏でたりもするようなんだけど、やっぱり人が多くてその差はあまり実感できなかった。

ちなみに鑑賞中、光る球体はもちろん、レールにも触れてはいけない。

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それでもキレイなものは綺麗

チームラボの展覧会をインスタ(SNS)映え目的で行く人も少なくないと思われるけど、この作品は確かに映えますね。

カメラで撮影する側としても光量が十分に確保できるし、ただ撮るだけでも写真のように「玉ボケ」を撮れてしまえるし、大変助かる。

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そんなもので光の玉ばかり撮ってしまう

ただ撮っているだけでキレイだなとなってくれるので、何枚も撮ってしまっていた。

構図とかもだいぶ無視。同じように撮影している人が写り込んでしまっていても、これも作品の一つの風景として撮っていた。

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赤まみれはちょっと恐いものがあったけど

洞窟で魔物の群れに遭遇したときのような身震いをしてしまう。

光る眼に見えてしまうのだ。

創造するのは自由なので、まあいいだろう。

このように他の色は他の色で、人によっていろんな見え方があると思う。

おかげで撮り甲斐のある空間であった。

 

感想

以上、金沢21世紀美術館の「チームラボ 永遠の海に浮かぶ無常の花」で目にした光景だ。

自分としては初めてのチームラボ展であったので新鮮な体験であった。

人気があるからか人が多いのが人混みが苦手な自分としてはちょっと難点だけど、どの作品も独創的だなと素直に思う。

デジカメ(一眼レフ等)で写真を撮る際は光量の少なさからオートフォーカスが使いづらいので注意が必要で、三脚もフラッシュも使えないので難しいことも多い。それでも作品によっては明るいものもあり、ピントを見事に調節できればかなりきれいな写真が撮れる。

おかげで撮る側の想像力もむくむくと膨らまされた。

次はこうして撮ってやろう、やっぱりを人も入れたいな等々、アイデアが湧いてきた。

言ってみると挑戦したくなる展覧会であった。

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最後の出口へ続く通路にて

そういったもので、また金沢にチームラボ展がやって来るようなことがあればまた足を運びたい。

そのときは、もうちょっと空いている時を狙おうかと思う。