ラーメン屋に行っても猪!のジビエを食べたいシリーズ第6弾だ。
今回は小松市にある手作りラーメンとギョーザの店「よっしー製作所」に行ってきた。
そこでは期間限定とかではなく通年メニューとして、いのししをダシに使ったラーメンを食べることができるので、簡単に紹介したい。
小松市沖町にある自家製麺のお店へ
まずは地図
目的のお店「よっしー製作所」は小松市沖町にある。まわりに民家も多いところだ。
その立地だけで、自分などはどことなく庶民的なイメージを持った。
こちらがそのお店の外観
木の使い方がユニークな平屋建てだ。
庶民的でありながらおしゃれな建物だ。
ちょっと狭い道へ曲がることになるのだけど、ご覧のようにちゃんと駐車場もある。
このお店、以前紹介した小松のジビエブランド「こまつ地美絵」の加盟店でもある。
(こまつ地美絵の別の加盟店に行ったときの記事は→こちら)
こまつ地美絵では2月17日まで「食の祭典2019」を行っていた。加盟店のほとんどは期間限定でジビエを提供していた中、この「よっしー製作所」は通年でジビエ料理を作ってくれている。
その料理というのが、自家製麺のお店(ラーメン屋さん)らしく、いのししのラーメンなのだ。
いただく
イノシシのラーメンというのは、県産のイノシシの骨から採ったスープを使ったラーメンのことだ。
通年メニューではあるものの、その日の猪スープがなくなると売り切れになってしまう。
また、醤油味(680円)と塩味(750円)の二種類ある。
応対してくれた定員さんにどちらがオススメか訊ねてみると、あっさりして食べやすい「しょうゆ」との返事があったので、今回はそちらを選んでみることにした。
こちらが「いのしし しょうゆラーメン」
猪スープと香味野菜で作られた醤油味のラーメンだ。
チャーシューは別の皿に乗っていた。
湯飲みに入っているのは大麦のお茶だという。
では、いただきます
麺は小松産大麦を練り込んだ平打ち麺とのこと。
大麦を使うのがこのお店の個性のようだ。
すすると独特のモチモチ感があった。
その麺に絡みつくスープは、店員さんの言うとおりあっさりとしていた。
イノシシの骨からとったスープなので臭みの心配もあったけれど、もちろんそういったものもない。
とはいえ、そのあっさりはひたすらアッサリというものでもなく、食べやすさの中にもどこか深みがある。
そうしてやっぱりほのかに野性味も残る。
食べやすいのにクセもあるというか、野性味を普段食いしたくなるというか、そのドンブリの中で自家撞着、矛盾の宇宙が広がっているような、そんな不思議な感覚、味わいがあった。
ジビエ好きの自分としては、この味、おいしい。
比べてチャーシューはすごく香ばしい
あっさり系のスープとは打って変わって、皿に乗ったチャーシューは焼いた香りがしっかりとしていた。
かなり自己主張が強く、鼻の奥でその香りがいつまでも残ろうとする。
もちろん美味しい香りなのだが、かなり強い。
なるほど、あっさりとしたラーメンと皿を分けたのも頷ける。スープの上に乗せてしまうと、スッキリとしたその猪スープの味の良さを十分に味わえないとの配慮だろう。
ちなみにこのチャーシューはイノシシの肉ではない。
猪スープのほうがあっさりしていて、豚を使用したチャーシューのほうが香りが強烈なのだから、「ジビエ=ニオイがきつい、癖がある」なんてのはただの偏見だと思えてくる。
自分は最終的に半切れほどスープに浮かべましたが
気を使ってくれて分けてくれていたけど、一緒に食べてもみたかったのでこうした。
「淡い野性味×クセのある焼きの香り」だ。
ぶつかりあう個性ながら、この口の中で弾けるクセ&クセは、奇特な自分の舌にはすごく合う。
うん、美味い。
面白い味、ごちそうさまでした。
感想
以上、よっしー製作所「いのしし しょうゆラーメン」の紹介だ。
結構食べやすいものだろうと思っていたらそのとおりで、むしろチャーシューのほうが曲者であったのだから面白い。
ジビエは食べにくいという偏見を和らげるジビエ入門用の食べ物としても良いのではないかと思われる。
逆に、塩味はまだ癖があって食べづらいのかもしれない。そっちのほうが個人的には興味がある。
あと、大麦のお茶が胃に優しいなと思った。血液をサラサラにするとも言うしね。
チャーシューを別皿に分けて提供してくれたり、お店側の心配りが優しい。
塩味も食べてみたいし、機会を見つけてまた足を運びたい。