金沢市大桑町のKaBoS(カボス)という本屋の駐車場にほぼ毎週、移動販売のたこ焼き屋がやってくる。
その名も「たこ焼き くろ舟」だ。
自分もちょくちょく利用しているのでちょっと紹介したい。
雪降る中でもKaBoSの駐車場にいたたこ焼きの移動販売
ここ数週間、石川県や北陸地方は大寒波のせいで記録的な大雪となった。
毎日のように朝から雪かきして、日曜日も除雪してというのがずっと続いてハッキリ言ってへとへとだ。
積もりすぎて金沢ではないな、と何度も思った
-4℃ってなんなんだ?
これだけ積もるとFF車だと簡単にタイヤがハマるので遠出もしづらくなる。
出かけるとしても近所のスーパーとか本屋くらいになってしまう。
自分としてはなかなかストレスであった。
近くの本屋ことKaBoSにも除雪で出来た雪山があった
雪でガタガタのところもあれば、駐車場の一部がどう考えても通行止め状態なところもあった。
近くと言っても運転や駐車はラクではなかった。そしてまたそれがストレス。
ただ、そんな中でもいつものたこ焼きの移動販売がやってきているのを目にすると、ふとホッとするものがあったりする。
来ていた移動販売のワゴン車
「たこ焼き くろ舟」だ。
いつもは写真で言うともっと右のほうにいるのだけど、この日は雪が積もっている都合上こんな位置にいた。
停車位置がいつもと違っていても、こうして営業していたのだ。
このクルマ、店舗そのものも大桑町にあるからか、だいたい毎週土曜日にこのKaBoS(カボス)大桑店の駐車場にいる。
他の日はTSUTAYA(金沢店、鳴和店)にもいるようだ。
土曜日や日曜日に県内で祭りやイベントがあると、そちらで営業していることもある。
たこ焼きの種類はこちら
このメニューが書かれた看板はいつももっと外の方に置かれている。
この日は降雪をしのぐために屋根のある通路の下に置かれていた。
この情景は珍しかった。
書かれてあるとおり種類は4種。
「くろ舟焼」390円がスタンダードなたこ焼きだ。
他にも「ねぎのせ」「温玉ねぎのせ」「ねぎポン酢」もある。
いつものように「くろ舟焼」を食べる
雪でもお客さんがよく来てた
自分がこの移動販売のたこ焼きを食べるようになって数年経つが、毎回決まって一番安くてベーシックな「くろ舟焼」を買っている。
初めて食べた時、その生地のふわふわとろとろ(略して「ふわとろ」)さに、すぐに惚れてしまった。
ベーシックなものでも十分満足できるたこ焼きなのだ。
この日も「くろ舟焼」を一つ購入
こちらがこのお店のたこ焼きのパッケージだ。
エコな容器を使っている。
さらなるECOとしてマイ容器を持参することも出来る。
マイ容器なら20円引きになる。
これで食べる
ベーシックな「くろ舟焼」の場合、箸の代わりに竹串が2本ついてくる。
挟んで食べることも刺して食べることも可能だ。
蓋オープン
これが「くろ舟焼」だ。
8個入りで390円。大盛り(12個入り)だと150円増しだ。
見ての通り鰹節たっぷりだ。
注文の際にマヨネーズかからしマヨネーズか、どちらをかけるか聞かれる。自分は辛いのが苦手なので毎回普通のマヨネーズだ。
また、青のりはお好みでかけれる。
自分は挟んで食べる派
生地には豆富が使われているそうで、だから「ふわとろ」なんだとか。
箸袋にも書いてあったと思うが、おだしは天然おだしなので口に入れたときの風味も自然だ。味に変な硬さというかトゲトゲしたものもない。
生地も風味もふんわり優しいのだ。
ただし、ふわふわの分、出来たてはより熱々なので、火傷しないように注意が必要だ。
冷めても美味しいので少し冷ましてから食べたほうがよいかもしれない。
というか、冷めてからのほうが自分としては好みだ。生地の旨味を熱さを気にせず思う存分勢い良く堪能できるのと、冷めてからのほうが甘みも増しているように感じるからだ。
美味いです。
「温玉ネギのせ」もためす
その二日後も祝日で、おまけにまた雪だったもので、買い物ついで(近くにスーパーもある)にふたたび大桑のカボスの方に行ってみると、その日も移動販売のワゴンがいた。
雪降る中、この日もいた
自分としては除雪をした後に見かけたので、ちょうど腹が減っていて二日前に食べたっていうのにまたまた食べたくなった。
ちなみに車の前にはゴミ箱も置かれており、写真の男女は容器を捨てていた。
ポイ捨てをさせない心遣いというか、小さなところでも自然に優しい。
その光景にもホッとするところがあったので…
また買ってしまった
ただし、
今度は「温玉ネギのせ」だ
鰹節だけでなく、ネギもどっさりだ。
自分としても初めて買った。いつもベーシックな「くろ舟焼」ばかり買っていたのでお店の方(自分と同年代か少し上の男の人)も「おぉ」と意外そうな顔をしていた。
自分、何度も買っているからか、顔を覚えられているのかもしれない。
なお、温玉ネギのせでは竹串ではなく箸がついていた。
温玉は、箸でないとたしかに掴みにくいかもしれない。
隠れているが温玉もいる
大量の鰹節とネギの下にちゃんといる。
食べ物なので例えが悪いが、冬場に倒木の下で冬眠している昆虫を見つけているような感覚があった。
下から出してやって広げてやる
冬眠終了、春が来た。
そんな気分だった。
いただきます
見えづらいがたこ焼きにネギを乗せ、温玉も絡ませながら食べた。
生地のふわふわさにネギのシャキシャキ感が、相反するようなのに絶妙。
これだけでもいけると思うが、さらに温玉のトロトロさもプラスされて、複雑かつ鮮烈で後味が優しいたこ焼きだった。
これ、美味い。
いままでこれを食べずにいたのかと、くろ舟焼きを買うようになってからの数年間がもったいなく思えた。
まとめ
大雪続きで出られる範囲も狭くなる中、もしいつもの本屋の駐車場に「たこ焼き くろ舟」の移動販売も来ていなかったら、その日は雪掻きだけして疲れたと言って終わった一日になっていただろう。そうしてこの雪をさらに嫌いになっていただろう。何も出来ない冬にうんざりして、いっそもう何もしねぇとダークサイドに落ちていたかもしれない。
このたこ焼きのふんわりさが、ある意味それを救ったとも言える。
たしかに「やさしい」、自分には癒し系のたこ焼きである。
見た目は癒し系とは異なると思うけど
こうして見ると攻撃的なトッピングだ。
それでも食べてみると癒し系… 世の中第一印象だけでは測れないものばかりだ。
「たこ焼き くろ舟」、見かければ一度試してみてはいかがだろうか。