初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

白峰の雪だるままつりへ夜行ってきた

白山市の白峰で毎年1月下旬から2月上旬に雪だるままつりが行われている。

家々の前に大小の雪だるまが飾られ、夜には蝋燭の灯で幻想的に見えるそのイベントに先日足を運んできた。

カメラの露出を高めに設定しながらナイトショットを練習したことと併せて紹介したい。

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2月2日の夜に白峰の雪だるままつり2018へ

今年の白峰雪だるままつりは2月2日に行われていた。

家々の軒先に雪だるまが並ぶだけではなく、食べ歩きが出来る即席のお店も18箇所で出ていて、地産の物を味わいながら幻想的な景色を眺めることができる。

開始時間は午後3時からで終了時間はいちおう夜9時までだ。

金曜日とは言え平日であったので、自分は仕事が終わった後に足を運ぶことになった。

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かなり渋滞していた

国道157号を使って白峰の方に向かったら「かんこの家」の数百メートル前辺りからこのように渋滞していた。

渋滞が始まって白峰小学校近くの駐車場までたどり着くのに30分以上はかかっただろうか。結局自分が到着したのは夜の八時くらいだった。

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なんにせよ白峰雪だるままつり2018だ

この分岐路の左側が駐車場、右側が会場となっている。

このようにウェルカムから雪ダルマだ。

もっと言えば「かんこの家」から雪達磨があった。

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いきなりシュール

分岐路の右に入るとすぐこの作品がある。

灯火の近くへ寄ってみると…

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幻想的だが

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少し角度を変えるとこのとおり

幻想的な世界なんて言葉だけでは片付けられない独特の世界がそこにはあった。

この自由さ、ステキじゃないか。

以下、色んな意味でシュールなこの雪達磨ワールドの写真を並べていきたい。

 

カメラの露出を上げながらユキダルマたちを撮影

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駐車場前でもらったマップ

車でやってきた場合、協力金として500円を徴収される。

そのとき白峰温泉総湯の割引券付き領収書と一緒にもらったのがこの食べ歩きマップだ。

地区全体がわかるので自分が今どのあたりにいるのかも理解できて役立った。

この地図によると、地区内には駐在所や旧白山市役所白峰支所や郵便局などがあるのもわかる。

民家の前だけではなくそれら公共施設の前にも雪ダルマはあった。

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いきなりキャラもの

白峰分署(消防署)のキャラクター「シブダスくん」だそうだ。

自分は初めて見る。

さらにこの分署の前には…

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消防車型のものもある

達磨じゃないかもしれないけどかなりの存在感だった。

みなさん中に入って記念撮影していた。

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側の派出所では負けじとパトカー

こちらも乗り物系。

どちらもキッズたちが喜びそうなものだ。

こういう変わり種もたまにあるが全体で見たら一部だろうか。基本的にいわゆる雪ダルマな形をしたものが多い。

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こんな感じで

そして灯火のお陰で撮りようによってはほんと幻想的に見えるものばかりだった。

隣に人形なども添えてかわいらしく魅せているものも少なくなかった。

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こちらはスヌーピー

戌年らしい作品だ。

蝋燭の灯がほどよくユキ達磨たちの顔の方に当たってくれていると、自分のようなカメラ初心者でもそれっぽいものが撮れた。

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通りの様子

民家の軒先に普通に雪だるまたちが置かれていた。

住民も公共施設もひっくるめて白峰地区全体で取り組んでいるお祭りであるというのがわかる。

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こういうのが普通に民家の前に置かれている

この手作り感がかわいらしい。

且つ作り慣れているからかクオリティもなかなか高い。

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帽子やマフラーなどの使用もあり

装飾のためなら基本なんでもアリなのだろう。

こういう普段自分たちが使っていたものを使って着飾る手法、カカシ作りにも通じるものがある。

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カップラーメンの器を使ったものも

やはりなんでもありだ。

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地蔵っぽいものもあった

上手く作ってあるなぁと思いながら正面に回り込んでみると…

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猫が一匹混じっていたりする

顔のかわいさといい、女子的センスが光っている。

なお、この写真はあえてカメラの色温度を高く(8000ケルビンくらい)に設定して撮っている。

炎の赤さをより際だたせるためにあえて赤っぽくなるように撮ってみた。

これは夏の祭りの大松明のときにやった手法だけど、この雪だるまたちの場合、ロウソクの灯はより煌々と見えるものの、ボディの雪の部分の「白さ」が弱くなってしまう。

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試しに

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撮り比べ

上が8000ケルビンで撮ったもの。

どっちがいいかはその人の好みによるものだと思われる。このときの自分の理想としては白い部分はより白く、明りの部分はより明りっぽく撮りたいなとも思った。

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白い部分は「白」く撮りたい

8000ケルビンはやめて別の作品を撮影。

光量があると白い部分を白く撮りながら、明りをより明りっぽく撮れるのだけど、なにせが夜での撮影なので、外灯や照明が当たっている雪ダルマばかりではなく、全てがすべて理想通りに撮れるというわけではなかった。

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街灯が少ないところでの撮影

光量が少ないととたんに怖くなる。

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暗すぎてなにがなんだかわからない様子

雪ダルマがたくさんならんでいるのに外灯がないのでこのように光量不足で真っ暗に。

シャッタースピードを下げて露出を上げればいいのだけど、そうなってくると三脚が必要になる。

実際、三脚を持ち込んで撮影していたカメラマンも何人かいた。

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明りを

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ください

とまあ、しばらく明かりの下にある雪ダルマをさがして町中をウロウロしておりました。

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外灯の下にて

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時に屋根の上も明るかった

平昌オリンピックも近い。

石川県出身の石川春菜船選手がアルペンスキーの大回転の五輪代表に選出されたのでその応援も兼ねた作品もいくつかあった。

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その下には焚き火

こういうのがあると周りが明るい。

ついでに暖かい。

この日の白峰は吐く息が真っ白になるくらい寒かったのでこれには助かった。

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明るさ求めてかまくらにも

こちらも石川春菜選手への応援メッセージ。

応援メッセージがあるところはけっこう周りが明るかった。

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中、入れます

みなさん、中にはいってスマホで撮りまくり。

たしかにSNS映えしそうですわね。

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そういう自分もかまくら内にて撮影

ちっともインスタ映えしなさそうな写真ばかり撮ってしまってましたが…

この中、風を防げてけっこう暖かいので、許されるならしばらく中にいたかった。

でも、順番待ちで皆さん並んでいたので、それは叶わなかった。

さて、ここで少しずつ分かってきたことだがある。

やはり明るさがあると夜の撮影でもそれなりの写真が撮れてくるということだ。

自分は三脚を持っていないので手ブレを気にしてそれまでシャッタースピードを下げずにいた。自分の考えではだいたい1/60秒が手ブレに耐えれる限界だろうか。

そのあたりの線引きを一度開き直ってやめした。

1/10秒くらいまで下げて、露出も+2くらいになっても気にせず撮ってみることにしたのだ。

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手ブレにめげず撮影

焼肉とラーメンのお店の前にいた雪ダルマ。

薄暗い所にいたけどなんとか露出を上げて撮れるようになった。

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こちらもそう

暗くても強引に写るように。

手ブレしないよう思いっきり脇を締めて撮っているのでほとんど力技だ。

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峰温泉総湯もこのとおり

普通に撮ると建物が影になって窓の明りしかみえないけど、露出計が振り切れようが明るく撮ろうとしたらこんな感じで写ってくれた。

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振り切れ、露出

この倒れた(わざと倒してある)雪ダルマも手ブレを気にして撮ろうとすると暗くなってしまっていたが、おもしろい作品だったのでどうしても見れるようにシャッタースピードを下げて撮った。

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さらに振り切れ、露出

いや、振り切りすぎた。

なんだか燃えるようになってしまった。

これはこれで面白いかも知れないけど、やり過ぎには注意したい。

上げるにしても露出計でギリギリ+2くらいに収めるのが良いと思われる。

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最後に落ち着いた感じで一枚

調整は難しいが、色々と試せた白峰雪だるままつりであった。

 

感想

雪だるままつり、夜に行くからこそ幻想的に見えるのだけど、ナイトショットになるだけに撮影という観点では初心者には難しいものが多かった。

特に光量。

露出が低いとまず良いものは撮れないだろう。

遅いシャッタースピードにどう対応するかが問題で、常識的に考えたら三脚を用意すべきだ。

三脚がないなら力技で手ブレを押さえ込むか、明るいところにある作品を狙うか、ロウソクの明りをどう利用するか考え尽くす必要がある。

そういった点を学べたことが、自分としても大きかった。

なお、この雪ダルマまつりであるが、会場では所々で雪の滑り台も作られていて、キッズたちが遊んでいた。

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こんな感じで滑り台

こちらはまだ小さい方。

場所によってはまだ大きな滑り台もあった。

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逆にこんな看板もありましたけどね

いろんなところで滑る危険を知らせる看板も立っていた。

寒いので道路や階段が凍結しているところもあったりするのだ。

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ストレートすぎる言い回し

受験生はあまり聞きたくない言葉だろう…

また、18箇所でお店も出ていて地産のものを食べ歩きできるので、花より団子と食べ物目的でやってくるのも当然ありだ。

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これらのようにあちこちで即席のお店が出ていた

自分としても目的の半分は食べ歩きであった。

ところが、自分の到着した時間がそもそも終了一時間前で、撮影にも四苦八苦していたため、いざお目当ての料理を食べに行こうとしたらもう九時を回っていて、ちょうど自分の目の前のお客さんで最後の一つとなってしまった、なんてことがあった。

悔やまれる。熊肉カレー、食べたかった。

まあ、それだけお客さんが来るまつりだということだ。

もっと上手く撮りたい、いろんなものも食べたい。

色々リベンジしたいものがあるので、来年以降もまた来たいと思う。