初心の趣

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おかゆみたいな白い「堅豆腐カレー」は癒し系

山麓には「堅豆腐」(かたどうふ)という郷土料理がある。

その堅豆腐を使ったカレーがレトルト商品として売られていた。

ルーが白くて自ら癒し系を名乗っているものだから、気になって買ってしまった。

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堅豆腐を使った白いカレー

先日、白山麓の道の駅「瀬女」に立ち寄って栃餅を食べたが、その物販所に件の堅豆腐カレーが売られていた。

道の駅瀬女で栃餅を買った記事はこちら

また、同じ日に立ち寄った、イノシシの「ふもと鍋」を食べさせてくれる蕎麦屋のレジ横にも置かれていた。

ふもと鍋を食べた蕎麦屋の記事はこちら

山麓のお土産としてけっこう定着している商品のようだ。

どんなものかというと…

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こんなものだ

このパッケージ中央にも描かれているように、縄で縛っても崩れないと言われているトウフが堅豆腐だ。

蕎麦屋で食べた「ふもと鍋」にも入っていたので記事でも書いたが、絹ごしと木綿豆腐の中間くらいの硬さだ。

その堅豆腐を使ってカレーにしてみましたという商品で、提供しているのはこれまた「ふもと鍋」も企画していた一般社団法人「白山ふもと会」であった。

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白山ふもと会認定だ

白山ふもと会は白山麓の自然保護や地域振興に取り組んでいる法人だ。

この商品でも地元のものをふんだんに使っている。

堅豆腐以外にも豆乳や米粉、ココナッツミルクなども使って、白山らしく「白い」カレーに仕上げている。

植物性素材100%にこだわり、保存料は一切使っていないという。

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そして癒し系を自称

辛さ「中辛」では収まりきらない新しい食感なのだろう、カレーではなかなかお目にかかれない「癒し系」の辛さらしい。

辛さの種類はこれのみで「辛口」や「甘口」といったものはなかった。

「中辛・癒し系」はこの堅豆腐カレーの動かしがたい一つの到達点なのだろう。

遊び心にしか見えなくもないが、そういう遊び心も自分は大好物なので、つい買ってしまったのだった。

こちら、1パッケージで600円だった。

レトルトカレーとしてはちょっとお高いかもしれない。

 

食べる

後日、早速調理してみた。

調理と言ってもレトルトなので沸かした湯の中に中袋のまま放り込んで4~5分待っただけだ。

そして盛り付けたのが…

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こちら

中身がちゃんと白かった。

そしてサイコロくらいの大きさの豆腐もちゃんと入っている。

ルーは、やや水分大目で少しシャバシャバとしていて、どちらかというスープカレーに近かった。

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いただきます

スプーンで掬ってみるとさらに汁気が多いのが伝わるかと思われる。

口に運んでみると、なるほどカレーだが、辛さは殆ど感じなかった。

辛いのが苦手で普段からカレーは甘口しか食べない自分でも辛いと思わないくらいであった。

たしかにスパイスの味はする。だが、それが直接「辛さ」として脳に伝達されないのだ。

豆乳やココナッツミルクを使っているから、辛味がマイルドになっているのだと思われる。

このマイルドさもパッケージに書かれた「癒し系」なのだろう。

おそらくスパイスそのものは本来中辛の辛さになるようなものなのだろう。癒し系のマイルドさのおかげで結果として甘口のような食べやすさになっていた。

そして堅豆腐の木綿豆腐よりやわらかい食感もまた別の意味でマイルドだ。

全体的には汁気が多いので、また辛くないのも合わさってご飯と一緒に舌の上に乗せると食感や味も「おかゆ」に近かった。

南蛮かぶれな言い方をすると「リゾット」だろうか。

うむ、美味い。

 

感想

白山堅豆腐カレー、スパイスの風味がほのかに香るカレーを名乗った白いおかゆ(リゾット)だった。

と書くと、なんだかけなしているように読めてしまうけれど、けっしてそんなつもりはない。

「カレー」と思って食べると面食らうというだけで、美味しかった。

ご飯に味噌汁をかける「猫まんま」がむかし好きだった自分としてはどこか懐かしい味でもあり、バクバクといけた。堅豆腐がまた「猫まんま」感を増してくれる。

と、これまたこんなことを書くとバカにしていると思われてしまいかねないが、そんなつもりも一切ない。

こういろいろと例えたくなるくらい、ユニークな食べ物なのだ。

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「豆腐色のカレー」なんてなかなかないだろう

ちなみにふるさと納税白山市に寄付をするとお礼品でこの白山堅豆腐カレーが届くコースもある。

なにげに白山市を代表する食べ物の一つのようだ。

地元のものを使い、100%植物性素材のベジタブルカレー…

健康にもいいのだ、そりゃお礼品にも代表の一つにもなるだろう。

なるほど、そのヘルシーさもまた「癒し系」と自称する所以なわけだ。

ごちそうさまでした。