先日、白山市の山の方にある道の駅「瀬女」に立ち寄った所、物販所で「とち餅」が売られていた。
美味しそうだったので思わず買ってしまった。
道の駅「瀬名」へ
久しぶりに白山の瀬女(せな)の方へ足を運んだ。
2012年までここらには瀬女高原スキー場があり、自分も子供の頃や学生時代によく滑りに行った。
レストランのトイレだったかに「アイルトン・セナ」のポスターが貼られていたのを覚えている。
瀬女は住所で言うと白山市瀬戸にある。瀬戸と女原(おなはら)の間にあったから「瀬女」という名になったそうだ。
スキー場が閉鎖されてから一度も足を運んでいなかったので、久しぶりにドライブがてら行ってみたら道の駅があった。
道の駅そのものは2003年より営業しているのでゲレンデに行った際に何度も目の前を通っているはずなのに自分の記憶に殆どなかったのだから、よほど学生時分は滑ること以外に興味がなかったのだと思われる。
道の駅「瀬女」だ
特産品やおみやげが売られている。
自分たち石川県人からすると地元のスキー場だったので、ここでお土産を買うという感覚がなかった。だからここに立ち寄ったという記憶もほとんどなかったのだろう。
雪
あります
今年は12月から雪が降っていたので、白山のこの瀬女の方にも雪が積もっていた。
山も真っ白だ。
道の駅の駐車場の隅には除雪の際に作られたであろう小さな雪の坂もあり、キッズたちがソリで直滑降していた。
近年、雪不足でスキー場が営業できないなんて年もあったけど、近くの一里野温泉スキー場やセイモアスキー場も今年は普通に滑れるんじゃないだろうか。
とち餅を食べる
この道の駅の中でとち餅が売られていた。
とち餅とは栃の実をもち米と一緒に蒸してついたものだ。
こちらが「とちもち」
「白峰かんこの家」の栃餅だ。
かんこの家は白山市白峰にある「白山市地産地消推奨店」に登録されたお店だ。
道の駅で売られていたこの「とちもち」はそのかんこの家のオリジナル商品だ。
なんでも白山市は平地が少なくてむかしは米が貴重品だったのだとか。米の代わりに栃の実を食べる風習があって、いまにもこうして栃を食べる風習が受け継がれているのだとか。
この栃餅のほかに「栃の実せんべい」も売られていた。
今回購入したこの「とちもち」は5つ入りで700円だった。
少し高いと言えば高いかもしれないが、その分、美味しかった。
2種類あり、中にこし餡が入っているものと、外側に粒餡をまとっているものだ。
まずは中餡から
きれいな栃の実カラーだ。
もってみるとやわらかいのにベチャベチャしているわけではなく、もちもちと気持ちのよい弾力をしていた。
食べる
中はこし餡だ。
噛んでみても餅の柔らかくも柔らかすぎないもちもちとした弾力はそのまま。
だいたいこういう餅って硬いか、柔らかすぎてどこまでも伸びる感じの食感をしているものだけど、こちらの栃餅の食感はそれらの中間のようなちょうど良い塩梅で、なかなか体験したことのない噛み心地であった。
優しい柔らかさだ。ちょっと感動してしまった。
さらに木の実の香りや味もする。
栃の実ってこんないい味がするのかと、これまた新しい発見であった。
柔らかさ、味、二つの掛け合わせに「美味い」と唸ってしまった。
続いて外餡(つぶ餡)
外にあんこのものは子供やお年寄りが好きそうなタイプだ。
実際、中餡より人気があるからなのか5つすべてこの外餡の「とちもち」というパックも売られていた(同じく700円)。
自分の好みで言えば手がベタベタしてしまうので中餡の方が食べやすい。
こちらも食べてみる
栃餅の感動的な弾力はこの外餡でも変わらなかった。
外の餡が主張しすぎて餅の部分はどうせなおざりだろう、なんてあまり期待していなかっただけに、いい意味で裏切られた。
ここ(かんこの家)の栃餅は中餡だろうと外餡だろうとしっかりと栃餅なのだ。
どちらも美味い。
うますぎて気がついたら5つ中3つをペロッと食べていた。
手が止まらなかった。
このとちもちは道の駅瀬女でも人気商品だそうで、年間20000個売れるそうだ。
そんなに売れるのもわかる。
なお、この栃餅、食べ切れなかったら保存することも出来る。
店にもその説明書きがあり、それによればラップして冷凍保存できるとあった。
後日食べるために冷凍保存してみた
理性を働かせて食べずに残した栃餅2つを家に持って帰ると、さっそくラップに包んで保存することにした。
包んだ様子
餅をダイレクトにラップした。
これらを小さなビニール袋に入れ、そのまんま冷凍庫に放り込んだ。
これで正解なのか自信はないがたぶん正解だろう。
そうしてまた後日食べることに。
後日、冷凍庫より取り出す
凍ってます。
ただし、マイナス数℃の設定であったので、凶器になるようなカチコチさではない。
これをラップのまま皿に乗せ、ラップのままレンチンしてみた。
まずは600Wくらいで1分レンチン。
すると外餡の方は適度に柔らかくなった。
中餡の方はまだ硬かったので中餡の方だけさらに30秒レンチンしてみた。
どうやらレンチンしすぎた
30秒多めに温めた中餡のほうがラップを突き破って中の餡が飛び出してしまっていた。
食べるときこんなことに
温めすぎて柔らかくなりすぎ、皿にくっついた図。
+10秒くらいにしておけばよかった。
一方でちょうど良いと思った外餡の方は…
食べてみると一部まだ硬いところも
中心部の一部分だけだが、温めが足りなくて硬いところがあった。
レンチンの加減が難しい。
これらを総合してみると、600ワットくらいで1分10秒くらい温めるのがベストであると思われる。
ただ、解凍した後でもモチモチの弾力を名残のように味わえる。栃の実の香りや味はしっかりと堪能できた。
これは個人的な見解であるが、解凍の加減は難しいものの、一気にすべて食べて気持ち悪くなるより、こうして後で食べる方がいいだろうと思われる。
いいものは一度凍らせても簡単に美味さは落ちない。
また食べたい。