初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

加賀中央公園内の「おとぎの国」がやっぱりワンダー

石川県加賀市の山田町に加賀中央公園というところがある。

陸上競技場やプールなどもあるバカ広い公園内に「おとぎの国」という名の施設と言うか広場がある。

そこがまた石川県人から見ても県の七不思議に数えたくなるくらいワンダーな所なので紹介したい。

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加賀中央公園へ

先日、加賀中央公園へ足を運んだ。

同市の山田町にある。

金沢市から50km離れ、金沢よりも福井県あわら市に近いところなので金沢に住んでいるとなかなか馴染みのない公園だ。自分も今回初めて足を運んだ。

初めて足を運ぶ所だが、そこがちょっとワンダーであることは以前より噂で知っていた。

いきなり地図

8号線を走り、加茂あたりで加賀温泉駅のある方角へと曲がって、そのまま山の方に行き、短いが峠道のような所を登ると見えてくる。

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加賀市中央公園だ

地図(グーグルマップ)でもわかるように陸上競技場や野球場まで敷地内にある。

山の上のレクリエーション&スポーツ&歴史パークみたいなところだ。

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敷地内にあったマップ

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現在地を拡大

現在地の周りだけでも体育館やら相撲場やらがある。

これだけでも内容が濃いが、マップ全体から見ると6分の1くらいだろうか。

なにせが広い。

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こんな感じで広い

眼下にプールだ。

自分は第一駐車場に車を停めたのだが、そこからすぐこうしてプールを見下ろすことが出来る。

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眼下に相撲場も

少し歩くと相撲場も見えてくる。

陸上競技場や野球場は全国どこにでもあるけど、こういうのは珍しいかもしれない。

高校の全国相撲大会が金沢で行われたり、石川県はなにげに相撲も盛んだ。

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こちらは野外音楽堂

右後方に運動広場もあるからただっ広い。

角間にある金沢大学のキャンパスも広いと思ったけど、そこに負けないくらいこの公園も広いと感じた。

ただ、広さはあるもののこの日は三が日で天気も悪かったので人はほとんどいなかった。

せいぜい犬を散歩しに来ていたり、ジョギングしている人くらいが数名であった。

さて、そんなただ広い施設内の地図や案内を見ていると何か間違っているような名称を目にする。

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案内の一つ

「野外音楽堂」や「相撲場」はわかる。「ちびっこ広場」もまあわかる。セミナーハウスあいりす」や「レストラン」もそれだけで趣旨や目的がすぐに伝わる。

でも見えるだろうか、「おとぎの国」という文字を。英語で言うと「Fairy Land」だ。

何があるのかわかっている自分でも、この名称を見たとき違和感でしかなかった。

初めての人には何がなんだかわからないのではないだろうか。

「いや、すぐ想像できるよ」という方は、きっと筋斗雲に乗れるくらい心がキレイだ。

 

問題の「おとぎの国」へ

「問題の~」と銘打ってあるが、特に大きな問題があるわけでもない。

市長室で既婚女性に迫って辞職したあわら市長や、ネットで飲食店の中傷を書き込みして訴えられて全国ニュースになっていた加賀市議員の方がよっぽど問題だろう。

施設の安全など大きな問題はないけれど、その名称も、そして見た目も違和感がバリバリなので、やっぱり「問題の~」としたくなる。

もう一度冷静に考えて欲しい。

体育館や陸上競技場や野球場や相撲場、さらには野外音楽堂… スポーツと文化を包括する学習と健康促進の公園に「おとぎの国」なるものがあるのだ。

良識ある大人なら「子供向けの何かだろうか?」と思うところだけど、ひねくれた大人なら「ナメているのか?」と思うところだろう。

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でもそれは間違いなくある

「おとぎの国」へやってきた。

こう書くとそれこそおとぎ話の一文のようだけど、事実そうなのだから仕方がない。

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「おとぎの国」だ

入口は竜宮城のようであった。

乙姫のようなものも描かれている。現代で言うと「菜々緒」だろうか(2人いるけど)。

こんなものが建っているなんて想像できた人、果たして何人いるのだろうか?

もしかしたらディズニーランドのようなものを想像した人はいるかもしれない。それらを想像した人には期待を裏切って申し訳ないと、加賀市民でもないけど石川県人の端くれとして自分が謝っておく。

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ちなみに入口を内側から見るとこんな感じ

亀に乗った浦島太郎がいる。こうしてみるとカメによって竜宮城に連れて行かれる昔話の一幕のようである。加賀市の真ん中で昔話だ。

ご覧のように内側には水辺がある。正確には人工池だ。

その池の周りには他にも…

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おとぎチックな動物たちがいる

百獣の王も可愛らしく見えるくらいおとぎチックだ。

ディズニーやアンパンマンの世界なら間違いなく喋ることができるだろう。

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池には飛び石もある

カラフルな飛び石だ。これを渡れば池の真ん中を突っ切ることも出来る。

風雲たけし城みたいにどれかが浮いているだけで落っこちてしまうということはないので安心して渡れる。

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途中に象とかいますけど

この象が何なのかいまいちわからない。

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インド神話っぽい雰囲気はあるけれど

ポーズがナッパに超能力をかけようとするチャオズに見えて仕方がない。

4つの足の裏からジェット噴射しそうな雰囲気も、ある。

なお、奥に見えるのは…

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親指姫だ

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ご丁寧にカエルもいる

サイズを比較するとドラクエファイナルファンタジーのモンスターのようにも見えますけどね。

利口な方はこれらからもう想像できると思われるが「おとぎの国」は日本の昔話や西洋のおとぎ話、童話のキャラクターがあちこちに配置されている。

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そんなもので池にはこのように人魚もいる

いわゆる「人魚姫」だと思われる。

「人魚姫」って結局恋叶わないんだけど、こちらの人魚の像の表情もどこかさみしげだ。

人間になりたいなんてベロみたいな願望を抱いた姫だけに、表面の汚れや劣化のせいで妖怪人間にも見えなくもない。

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引いたところから池を見た図

こうしてみると「おとぎの国」は人工池を中心とした遊び場といったところだろうか。

遠くにデカい髑髏(しゃれこうべ)も見えるけど、それももちろんこの「おとぎの国」の一つオブジェだ。

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しゃれこうべ

自分の初見の所感は「なんじゃこりゃ」だった。

しかもこれ、駐車場からプールを見おろしていた時点で見えた。

意外と早くに目にできて、そうしてすぐに「なんじゃありゃ」となったわけだ。

運動や文化の公園かと思ったら髑髏が見えるのだ、笑えるくらい違和感ありすぎだった。

目の前には難破船もあるので、本来は危うさや怖さを演出しているのだろうが、笑えた。

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ちなみに中に入れる

小さな展望台のようになっていた。

「目」のあたりから眺めたら広く園内を見渡せるのだろうなと思ったけど…

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この日は足元が水浸しだった

登れませんでした。

朝から天気が悪い日だったので仕方がない。

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人魚にも劣らず寂しそうな髑髏の図

仕方がないものは仕方がない。

なお、この頭蓋骨のオブジェの側には船に乗って鬼ヶ島に向かっている桃太郎のオブジェもあるのだが…

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こちらも水浸しだった

船が雨水でいっぱいだ。

今にも沈没しそうなのに桃太郎は握りこぶしなので家来のイヌやサルたちがワンマン社長に振り回されて苦労する中小企業のサラリーマンみたいで同情してしまう。

なお、キジの姿はどこにも見当たらなかった。

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サル「キジ、逃げたね」

イヌ「酉年、終わったしね」

そんな声が聞こえてきそうだった。

で、そんな桃太郎一行が向かっているだろうと思われる先には…

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鬼ヶ島がある

この城も駐車場の方から目にできた。

そうして実際に「おとぎの国」に入って近寄ってみて赤鬼、青鬼がいることがわかってやっぱり笑ってしまった。

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赤鬼に

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青鬼だ

腰巻きや褌一丁で全身にペイントしながら危険物を所持する変態たちだ。

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しかも桃太郎と比べるとけっこうデカい

右端で拳を振りかざしているのが桃太郎だ。

実際にオニのそばに立ってみたが2メートル以上はあるんじゃなかろうか。

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そんな鬼たちに守られている城

物語では金銀財宝が入っているわけだけど、隙間から覗いて見る限り中には何もなかった。

代わりに扉に…

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こういった落書きのようなものや日記が刻まれていた

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ついでにこういった恋人たちの戯事も

別れていたら… 恥ずかしい思い出だ。

それこそ誰にも見られないよう鬼たちに守ってもらいたいものだろう。

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そんな鬼たちが見ている景色

いい眺めだ。

「おとぎの国」を上から見渡せる。

そんでもって物語上繋がりのある、というか襲ってくる桃太郎の姿はここからじゃ見えづらい。

鬼たち、見えづらいところから奇襲されるのだろう。

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ちなみに鬼ヶ島の方を向いて砲台も設置されている

どう見ても鬼が島を狙っているように見えて仕方ない。

自分はこれを桃太郎の最終兵器と呼ぶことにした。

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そんなきな臭い人工池を眺めるヤマトタケル

もしかしたらオオクニヌシかもしれない。

どちらにしても黄昏れているようにみえる。

桃太郎と鬼たちの武力衝突ラグナロクに見えるのかもしれない。

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同じ池にはこんな光景も

サメの背中にウサギが乗っかっていたりする。

これ、「因幡の白兎」という古事記に出てくる物語の情景だ。

因幡(いなば)の白兎はオオクニヌシとも関連しているので、先程黄昏れていたのは大国主オオクニヌシ)で正解かもしれない。

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近くではかぐや姫もいる

竹取物語では切った竹の中から赤ん坊がいたってことだが、こちらはだいぶ物心もついた後のかぐや姫が竹の中にいる。サイズ的に自作した竹型の寝床みたいだ。

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ほかにもこういうのもいる

こちらは人間の子供サイズに成長したであろう一寸法師

風雲たけし城の「どんぶらこっこ」を思い出したのは自分だけだろうか。

色んな所で童心を刺激してくれるワンダーなところである。

 

感想

一寸法師のそばに、人間も渡れる橋もある。

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ただ、壊れていて現在通行止めだった

残念だ。

でもこの「残念」はあくまで橋が壊れていて渡れなくて残念だ、と言う意味であってこの「おとぎの国」全体を指してのことではない。

むしろ自分には、この人によったら残念に見えるかもしれないワンダーなお金の掛け方に拍手したくなるところなのだが、皆さんはいかがだっただろうか?

やっぱりなんだか残念だと思われた方、その心はきっと正常で健全だろう。

というのも、加賀市自体がこの「おとぎの国」を自虐ネタのように使用している。


【活動報告3】加賀市新幹線対策室 Season1

問題の動画

お客さんは来ないらしい。自分は好きですけどね。

自分としては勝手に石川県七不思議に数えたくなったところなので、すんごくアリだ。

そしてこの動画を見て、この加賀中央公園だけでなく、こんな動画を作った加賀市そのものが七不思議の一つであるようにも思えた。

市を上げてUFO推し羽咋市といい勝負に見えてしまうのだ。

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最後にこちらのオブジェも追加で紹介

「おとぎの国」敷地内にいる「花咲かじいさん」だ。

残念ながら冬なので花は咲いていない。

桜の季節になったらこのオブジェとマッチした光景を見られることだろう。

また春に足を運びたいものだ。