初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

金沢市笠舞のショッピングタウン「パレット」を記憶に残す

金沢市笠舞一丁目に「パレット」と言う名のショッピングタウンがむかしからある。

地元民からすると馴染み深いそのパレットが3月(平成30年)で閉館してしまうそうだ。

さみしくなるので、在りし日の姿を記憶に残しておきたい。

(ただの個人的な「思い出残し」です)

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「赤坂プラザ」からの馴染みの場所

いきなり地図 

ショッピングプラザ「パレット」は赤坂ビル株式会社というところが運営している。

若い人は知らないかもしれないが、もともと「赤坂プラザ」という名前だった。

その始まりは昭和51年11月らしい。

自分は子供の頃、ダスト性の鼻炎持ちで建物に併設している耳鼻科によく通っていたものだから、治療後に赤坂プラザにも自然と立寄っていた。

スーパーマーケットやパン屋、洋服屋や靴屋、さらに本屋にオモチャ屋などもあったところだ。特にオモチャ屋に行って誕生日に買ってもらうものを物色していた思い出がある。

当時は送迎バス(無料)も出ていた。子供の頃に大桑町方面に住んでいたがあの辺りまでバスが来ていた。

その赤坂プラザが平成5年(1993年)に「パレット」と名称がかわり、平成17年には館内外のリフォームをして現在に至っている。

自分は大桑町からも、石川県からもしばらく離れて過ごしていた時期があったので、大人になって久しぶりにこの建物にやって来たとき「随分と変わったな」と思ったのを覚えている。

あったものがなくなり、なかったものが増えていたり、そのときはちょっとした浦島太郎の気分であった。

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こちらがその「パレット」

雪降る中、撮ってきた。

営業時間は現在、朝の10時から夜の8時までだ。

まだ赤坂プラザだった昭和63年には地下フロアもオープンしており、現在その地下にはカラオケやレンタルビデオの「ゲオ」なども入っていたりする。

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駐車場前の看板

入っているお店の名前が書かれてある。

現在はもう取り壊す準備が行われており、建物内の一部のテナントがすでに撤退を終えているので書かれてある店の名前もこれくらいしかない。

ちなみに写真右下の方に見えている屋根はバスの停留所だ。

停留所の名前は「赤坂」という。町の名前が「笠舞」なのにどうしてバス停の名前が「赤坂」なのか、今でも謎だ。

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屋上駐車場から館内へと降りる際の階段の様子

建物の屋上も駐車場になっており、その屋上から館内へと下りていく階段は数カ所あるのだが、自分がいつも利用するのはこの階段だった。

踊り場にでかい錦絵みたいなものがいつも飾られている。

それも時期によって絵が異なる。

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その階段のコーナーにはこんな生花も

これも時期によって異なる。

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この日はクリスマスツリーのようだった

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10月末頃に来た時はハロウィンだった

この生花、毎月、はたまた毎週変わっているのではないだろうか?

土曜日に足を運ぶと新しく活けている女性を見かけることがよくあった。

ところでこの階段をよく使うのには理由がある。

自分は建物内に10年くらい前からある1000円で髪を切ってくれる格安美容室に1~2ヶ月ペースで足を運んでいる。その美容室がこの階段を下りたすぐのところにあるからだ。

子供の頃は耳鼻科に、いまでは格安美容室のためにこの「パレット」(旧赤坂プラザ)を利用しているわけだ。

自分には馴染みの深い建物なのである。

 

館内の現在と馴染みのあるお店

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館内の地図

建物は一階と地下で構成されており多くの店舗は一階にある。地下はレンタルビデオ屋であるゲオとカラオケ屋とゲームセンター広場と、文化教室があるくらいで、あとは駐車場になっている。

ただ、店舗が一階にあるといっても、現在すでに撤退しているところも多く、区画に寄ってはシャッター通りのようになっている。

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このようにすでに閉鎖されているところも

以前は古着屋があったり、ペット系のお店があったり100円ショップがあったりしていた区画だが、平成30年の3月で建物そのものを壊すことが決定してからさみしいことにどんどん店じまいしていった。 

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むかしからずっと残っている所もある

写真奥にはスーパーのアルビスがある。その左隣にクツや鞄を直してくれるお店があるのが見えるだろうか。

「北陸ホームサービス」という名のお店で、自分の記憶が正しければ自分が子供だった時分からずっとある。

ここで靴を直してもらったこともあったし、傘を直してもらったこともある。小学生の頃、家の合鍵をここで作ってもらったこともあった。

このお店がいまだに続いているって自分には奇跡に思えてならない。

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その手前には本と文具のお店

ここは平成19年にオープンしたので10年くらいのお店だろうか。

本の品揃えがお世辞にも良いとはいえない小さな本屋なので本屋として大丈夫なのかなと思ったことが何度もあったが、こうしてまだ残っている。

大きな本屋では売り切れていた漫画の新刊がここに来るとまだ売っていたりする事があったので、穴場みたいなところだ。

また、置かれている本の数は少ないものの文具が豊富で、自分は文具目的で足を運ぶことも多かった。

ついでにシャチハタなどハンコも売られている。自分は本名の苗字が珍しくシャチハタが普通に売られていないので、ここで注文した思い出もある。

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よく通った一角

屋上駐車場から生花がある階段を降りてくるとこの一角に出るので、パレットに来る度ここを通っていた。

学生服のオートモやマクドナルドを利用したことはなかったが、左端に見えるインフォメーションセンターの隅に置かれた北鉄バスのICa(Suicaみたいなやつ)のチャージはバスで通勤していたときよく利用した。このチャージ機って少なくとも10年くらい前からあるんじゃなかろうか。

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階段を地下まで降りた先のカラオケ屋

この「カラオケバンバン」、平日だとかなり安い。

そんなもので学生の頃、夏休みなどで地元に帰ってきたときに友人たちとよく利用した。

友人たちというのは中学生の頃の友人たちなのだが、思い出すと中学生の頃から利用してた(校則違反だったかもしれないが)。

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同じく地下にあるゲームセンターみたいなところ

やはり自分が中学生時代の頃、ここでよくビデオゲームをした思い出がある。

いまではゲームの数も減ってプリクラなどが置かれているが、写真のエアホッケーは昔からある。当時のものがいまでも残っているというわけではないだろうが、このエアホッケーでよく友人たちと対戦したものだ。いろんな反則技を使って。懐かしい思い出だ。

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同じく地下にあるゲオ

若い頃、馬鹿みたいに映画を観ていたときがあったのでよく利用していた。

ちなみにスマホ格安SIMを買ったのもここだった。

店員の説明のおかげで自分はスマホデビューできたのだった。

なお、地下の店舗は深夜1時までやっている。

 

パレット内で一番の馴染みのお店

パレット内で一番馴染みがあるところはどこか?

そう聞かれると自分は迷いなく一階の格安美容院だと答えるだろう。

大人になって再びパレットに足を運ぶようになったのもその美容院があったからだと言っても過言ではない。

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その格安美容院

カットコムズのパレット店だ。

ここにはほんとよく通った。

パレット内にこのカットコムズができたのはもう10年くらい前だろうか。

開店して間もないころ、「本当に千円でカットしてくれるんですか?」と店長さんに尋ねながら入って、切ってもらって以来ずっと利用してしまっている。

指名制度なんかないのに、いまでは長い間切ってもらっている人を指名して切ってもらっているくらい馴染みのあるところだ。

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いつの間にかメンバーズカードもシルバーに

スタンプカードだ。たまると一回無料になる。ちょうどスタンプが一杯になり、この日も切りに行ったのだが…

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この度ゴールドになった

無料で切ってもらったら、ゴールドになった。

1~2ヶ月に一回のペースで通っていたので利用頻度としてはゆっくりなお客であったはずだが、ゴールドにしてもらえた。

素直に嬉しい。

自分にとってはパレットの一番の思い出の品になるかもしれない。

パレットがなくなるまで通って使いたいものだ。

 

ところで、そもそもなぜ赤坂プラザから数えて41年間も続いたこの「パレット」を閉館することになったのかと言えば、建物の耐震強度が基準値を満たさなくなったからだそうだ。

耐震強度についてはこれまでも何度か言われてきたことで、そのたびに補強もしてきたようなのだが、それにも限界があって、ついに閉館することになったのだそうだ。

そんな話をいつもを髪を切ってくれている人から教えてもらった。

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ちなみに別棟は閉店しない

パレットクリニックセンターと呼ばれるところだ。

別棟一階にある耳鼻咽喉科は赤坂プラザだったころからあり、鼻炎持ちだった幼い自分もよく通っていた。

子供の頃の一番の馴染みの場所といったらこの耳鼻科だ。

2年ほど前に耳の調子が一時的に悪くなってすんごい久しぶりに行ってみたら、先生はご健在だった。看護婦の奥さんも。随分と歳を召されていたが二人とも現役だったことがなんだか懐かしく、嬉しかった。

別棟は赤坂プラザ時代に後から併設された建物らしく、ここだけ耐震の基準は満たされていたのだとか。

パレットは閉店してもこの別棟の病院(二階に歯医者もある)は営業を続けるそうだ。

 

思い出にパンを買う

パレット内には「ジャーマンベーカリー」というパン屋がある。

金沢ジャーマンベーカリーは石川県を中心に10数店舗あるベーカリー店だ。(現在は山崎製パンの完全子会社らしい)

自分の記憶が正しければ、赤坂プラザの時代から館内にパン屋があった。

まだ幼かった頃、別棟の耳鼻科に通ったあとに、赤プラ(むかしは赤坂プラザのことをこう略していた)内で菓子パンを買っていた記憶もあるのだ。

そのパン屋が「ジャーマンベーカリー」だったかいまとなっては定かではないが、これも一つの懐古趣味というものか、思い出づくりにそこでパンを買いたくなった。

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こちらがジャーマンベーカリー

略して「ジャーマン」と呼んでいた。

ここでパンを買うの、久しぶりだ。

久しぶりすぎて何を買えばいいのかわからなかったので、当店一番人気と言うものを買った。

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一番人気だという「金時豆パン」

なんか田舎っぽいパンかも知れないが、それが金沢っぽくて、また昔の香りがしてきそうで自分としても好みだ。

食べてみると、懐かしい味がした。しっかりと豆パンだ。

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ついでに「幻のクリームパン」というものも

濃厚なのにあっさりした、それでもってバニラの風味もするカスタードクリームのパンだ。

甘みにくどさがなく美味しかった。

これにハマって、この写真を撮りに行った後も何度か足を運んでこのパンを買ってしまっている。

ジャーマンは3月のパレット最後の日まで営業を続けるというので、それまでに行ける限り行きたい。

 

まとめ

まったく個人的な「思い出残し」の記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。

地方の一地区のショッピング広場なので地元民にしかわからないだろうが、わかる人には懐かしくなったであろう記事だと思われる。

館そのものが閉店というのは寂しいけれど、来年3月までまだ3ヶ月もあるので現地にて懐かしむ時間はまだあるだろう。

久しぶりにこのパレットへと足を運ぶキッカケになれれば幸いだ。

ここの地元民ではない方にも、いつの世もどこかで一つの時代を終えようとしている施設やお店があることを改めて知り、各々の地元を振り返るキッカケになれば、これもまた幸いである。

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ところでパレットのマスコットの名前を知っている人っているのだろうか?

自分は知らない。

いまさらだが、知っている人がいれば教えて欲しいものだ。