初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

山中温泉の源泉を使ったアイスキャンディーを食べる

今年11月、秋も暮れて冬へと移ろうとしている頃に、季節外れなアイスキャンディーの話題が山中温泉より聞こえてきた。

なんでも温泉を使ったアイスキャンディーが完成したらしい。

気になったので足湯に行ってきたついでに食べに行ってきた。

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山中温泉には「アイスクリーム通り」がある

あまり知られていないが、山中温泉には「アイスクリーム通り」なるものがある。

山中座がある「菊の湯」(女湯)の方から大乗寺川の方へ向かおうとすると、菊の湯(男湯)の前を横切った所で「アイスクリーム通り」と書かれた看板を目にすることができる。

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このとおり

第一交通さんの建物に掲げてある。

そこから左に400メートルの区間でそう呼ばれているようだ。

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地図で言うとこのあたり

雑な示し方で申し訳ないが、だいたいこのあたりだ。

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実際の通りの様子

小さな商店街というより、自営業のお店が並ぶ民家の通りのようなストリートだ。

実は石川県ってアイスクリームやシャーベットの年間消費量が日本一だったりする。その県の情勢に乗っかってこの山中温泉でもアイスクリームを地域おこしの名物にしているのだ。この通りを含め山中温泉界隈の23のお店でそれぞれオリジナルのアイスクリームを提供している。その名も「山中温泉アイスストリート」だ。

飲食店やカフェ、お菓子屋や肉屋や、はたまた自転車などでもオリジナルのアイスが販売されているという町ぐるみの取り組みだ。

実際、温泉に入った後の(足湯なら入りながらの)アイスは格別だ。

そんなアイスクリームの町「山中温泉」で11月にさらに新たな、アイスストリート全体の顔となるようなアイスキャンディが登場したのだ。

それが「山中温泉 菊の湯アイスキャンディー」だ。

 

菊の湯アイスキャンディーを食べる

菊の湯アイスキャンディーは、お店ごとのアイスクリームと違って「アイスストリート」加盟店のいくつかのお店で買える。

そのお店のオリジナルアイスの他に菊の湯アイスキャンディーも売られているという格好だ。

菊の湯という名がつけられているとおり、菊の湯に併設されている山中座でも売られている。

でも自分はあえて山中座以外で買おうと思い、この「アイスクリーム通り」まで歩いてみたのだった。

歩いていると、アイスストリート加盟店であるとわかるチラシなりポスターなりが貼られたお店がいくつか目につく。その中でしっかりと「菊の湯アイスキャンディー」があるとも書かれたお店を気が向くままに一つ選び入ってみた。

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気が向くまま入ったのがこちらのお店

「山中ルイドール」という欧風パンのお店だ。

アイスストリートの7番目のお店で「クリームチーズのあいすくりーむ」を提供してくれるところだ。

見えづらいが菊の湯アイスキャンディーの案内もガラス扉に貼られてある。

そこには「ちょっと寒いけど」の一言も。

すでに12月に入っていたので確かに寒いけど、それでも食べたい。

本音を言えばこのお店オリジナルの「クリームチーズのあいすくりーむ」の方も一緒に食べてみたかったが、さすがに2個同時は体が冷えそうなので、「菊の湯~」の方だけを頼むことにした。

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こちらが「菊の湯アイスキャンディー」だ

こんな袋に入っていた。一つ200円だ。

松尾芭蕉山中温泉の湯のことを不老長寿の薬とされた「菊」にも負けないと詠んでいる。菊の湯の名前の由来ってそこから来ているらしい。

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袋を取った姿

形もキクを模したものだ。

散りばめられている黄色のスジのようなものも菊花だ。

白いシャーベットの部分は山中温泉の源泉がベースになっている。

温泉でできたアイスキャンディーなのだ。

源泉は硫酸塩泉で美肌や整腸効果もあるという。

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かじる

外は寒いし、歯や頭にキーーンとくるものがあるかなと覚悟して食べてみたが、そういったものがほとんどなかった。

味もものすごくさっぱりとしていた。

冷たすぎず甘すぎず、口の中でシャクシャクっとほどけていくような食感で、総じて上品な味だった。

源泉を使っているといっても硫黄臭いわけでももちろんない。足湯で飲んだときに感じたポップコーンのような風味もしなかった。それでも水から作ったアイスキャンディーの味ともどこか違うというのが食べていてわかる。

温泉のお湯を飲むと普通のお湯と何処か味が違うと感じるそれと同じ味感だ。(源泉から出来ているのだから当たり前の話なのだが)

その味感によって「ああ、やっぱり源泉で出来ているんだろうな」と余韻のように思うのだ。

うむ、美味い。

 

感想

源泉を使ったアイス、面白い味だった。

今回はストリートを歩きながら食べてみたが、食べ歩きをするなら夏にするのが良いだろう。

冬に食べるとしたら、やっぱり足湯に浸しながらだと思われる。

その点を考えると、冬にこのアイスキャンディを買うなら足湯の側にある山中座が距離からして適していると思う。夏ならストリートのお店のいづれかだな、というのが自分の抱いた感想だ。

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もらったリーフレット

今回立ち寄ったお店「ルイドール」の方がくれた。

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23のお店と地図が描かれている

さらに開くと、23のお店が提供するアイスクリームがすべて写真付きで紹介されていた。ついでに今回食べた「菊の湯アイスキャンディー」が同時に売られているお店も記されている。わかりやすいリーフレットだ。

「ルイドール」のお店の方にも言ったが、今度はそれらお店オリジナルのアイスを食べにまた山中温泉にやって来たくなった。

宝達志水町のオムライスのように少しずつ制覇していきたいものだ。

楽しみがまた増えた。