人間様だけじゃない!ときには犬も足からデトックス!の足湯の旅第9弾だ。
今回は輪島市にある「湯楽里」というところに行ってきた。
湯楽里はこう書いて「ゆらり」と呼ぶ。
輪島朝市の近くにある足湯だ。
近くに朝市通り
湯楽里は、輪島朝市がある河井町内の足湯なので、県外や輪島市外から来る人は朝市を目指していくとわかりやすい。
車で来ても海近くの朝市の駐車場やマリンタウンの駐車場に停めれる。
少し歩くことになるけれど輪島の町中を散歩していると思えば気が楽だと思われる。何より、多少足を疲れさせたほうが湯につける甲斐があるというものだ。
朝市通りだ
朝市は朝の8時から正午までやっている。
あいにくこの日自分がやってきたのは夕方であったので露店は一切なかった。
10年以上前に友人と初めてこの朝市にやってきた時も昼過ぎだったな…
自分はなかなかタイミングの悪い人間だ。
なお、足湯へはここを通っていくわけではない。
写真で言うとここで踵を返して逆方向の「わいち通り」を歩いていくことになる。
近くにこんなものもあった
『輪島朝市』という曲を歌ってくれた、ご当地ソングの女王こと演歌歌手の「水森かおり」さんだ。
スピーカーとスイッチが有ることからわかるように、押すとメロディが流れる。
こういうのを見ると押したくなる
まじまじと眺めていると、目の前に地元の中学生くらいの男子二人が現れて、そのうちの一人が「これ押していかんと」とプッシュしてピンポンダッシュのようにさっさと去っていった。
気を利かせてくれたのだろう。
上の2枚の写真はその流れるメロディを聴きながら撮った写真だ。
こういうものを見つけたりすることもできるから散歩はおもしろい。
わいち通りの先に足湯
地図上では大通りを挟んで朝市通りとも繋がっているわいち通り
重蔵神社を紹介したときにも載せた案内の写真だ。
わいち通りを真っ直ぐ進み、突き当りにある重蔵神社の前で右折してさらに進んで漆の工房長屋あたりに目的の足湯がある。
この案内からだと大人の足で3、4分歩いた先だ。
道中、路上でくつろぐネコもいた
うむ、かわいい。
そして到着
こちらが湯楽里(ゆらり)だ。
自分はこの建物をパッと見た時、駅舎かと思った。
のと鉄道の駅にはこういう瓦屋根の駅舎をよく見かけるのだ。
利用時間は朝6時から夜10時まで
第8回目で紹介した道の駅「のと千里浜」の足湯では利用時間がなく早朝から利用させてもらっていたが、普通はどの足湯もこうして利用時間が設けられているものだ。
AM6:00から開いているということは、朝市の駐車場に早くたどり着いてしまってもここで先に足からデトックスして、その後に朝市へ買い物へ行くことも可能だ。
建物の前では飲める&ペットも使える
中に入る前に建物の前の様子を紹介したい。
先の写真でも見えているが、こういったものが置かれている。
輪島塗地蔵菩薩だ
お参りができるのだ。
さらにその右隣には温泉の源泉が流れ、左隣には「飲湯」もある。
飲湯はその字のとおり飲むことができる。
和倉温泉の総湯にも同じようなものがあった。
ちなみにこの湯楽里も和倉温泉と同じで海に近いところにあるので口に含んでみると少ししょっぱい味がする。
また、建物の前にはこんなものまである。
犬などペット専用の足湯だ
その名も「ワンダフロ」だ。
この湯楽里では犬も足湯で足からデトックスできるのだ。
輪島の町中を軽く散歩してこの足湯に辿り着けたけど、散歩は散歩でも犬の散歩をしていてもOKということになる。
湯の高さはさすがに低いものの、湯に触れてみるとちゃんとお湯(ただし熱くはない。どちらかといえばヌルめ)なので、確かにペット用の足湯であった。
いままで県内の足湯を8つほど回ってきたが、こんな犬も使える足湯があるところなんて初めてだ。
これ、散歩した足でドボンと入っていけるのだろうか?
だとしたらちょっと羨ましい。
おまけにこのワンダフロのロゴもなんかかわいい。
犬のほうが贅沢に思えてきた。
人間は室内の足湯へ
このワンダフロにも入ってみたくなったが、ペットが人間用の足湯を使えないのなら人間がペット用を使うのは犬たちに申し訳なく思えてきたので、自分の中で勝手に不可侵条約を結んでやめにした。
人間様は人間様の足湯を使うのだ。
土足は厳禁らしい
こういうところ人間、特に日本人っぽいシステムだ。
さらにタオルの利用も促される。
どうやらここの足湯、床が板張りのようなのだ。
簀子のような板がはられている
その中央に楕円形の足湯がドンッとある。
手すりがあることからもわかるようにお年寄りが利用することも想定して作られている。床が濡れて滑るようなことがあっては危ないので、タオルの利用も促しているのだろう。
タオルは置かれていないので持参する必要がある。忘れた場合は、この湯楽里正面の工房長屋で一つ100円で売られているのでそこで購入しよう。
建物の正面には工房長屋があるのだ
足湯に浸けながら輪島塗の工房を遠くに眺められるというのも乙だ。
座椅子は木製
椅子は全部で12ある。椅子を利用しないでもいいということなら、もっと多くの人が座れるのではないだろうか。
なかなか大きな足湯だ。
このとき誰もいなかったので余計に広く感じた。
さっそく浸してみる
湯の温度はちょうど良かった。
熱くもなくヌルくもなかったのだ。
源泉かけ流しで、その源泉名は輪島温泉だ。
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉、高張性・弱アルカリ性・高温泉と書かれてあった。
神経痛や筋肉痛、関節痛や五十肩にも効くようだ。そのほか切り傷や疲労回復などにも効くと書かれてあった。
こうして効能を並べていると温泉って万能薬に思えてくる。
また、熱さに耐える必要もなく、誰もいないからと調子に乗って足湯の中を歩いていると足裏のツボを押されることになった。
湯の底がゴツゴツしているのだ
足つぼマッサージのためにわざとこういうデザインにしてあるのだと思う。
健康のためにいろいろと考えてある。
デザインと言えば天井は吹き抜け
自然光も取り入れられるように作られてある。
電灯よりも、こちらのほうがリラックスできますな。
足湯だけでなく建物も健康面を考えて作られているようだ。
いろいろと優しい足湯だ。
ポスターも色々と貼られている
地元の人達の憩いの場となっていると同時に、観光客への観光情報提供の場にもなっているようだ。
なお、写真右手に見えるカーテンは女子更衣室の仕切りとなっている。
この足湯には女性用の更衣室もあるのだ。
女性にはさらに優しい。
男子には…?
まあ、いいか。
そんなことよりも自分としてはこれが気になった。
プッシュボタンがある
水森かおりさんの曲が流れるメロディスタートボタンのときと同じようになんだか押したくなってしまう。
もっとも、非常通知ボタンなので良識ある大人としてそんなことはさすがにしない。
良い子もイタズラで押してはいけない。
押したいなら、あの中学生のように「水森かおり」さんのメロディスタートボタンを押しなさい。(ただし、押しすぎて壊さないように)
まとめ
目の前に輪島塗の工房長屋があり、近くには朝市がありと、輪島の情緒を感じながらデトックスできる足湯であった。
おまけにいろいろと心遣いがあって利用者に「やさしい」足湯でもある。
その心遣いもまた輪島情緒、能登情緒と言うものなのかもしれない。
最後に自分なりに情緒っぽく撮った
どこが情緒か自分でもわかっていないけど、何となくでもいいので「情緒」っぽいものをこの写真から感じ取ってくれれば幸いだ。