初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

能登半島の最北端と言われる禄剛埼は最北端ではないようだ

日本列島の盲腸と揶揄されることもある石川県の能登半島

その能登半島の最北端に何があるのだろうかと、ふと気になった。

長く石川県民をやっている自分であるが、恥ずかしながらその最北端に行ったことがなかったのである。

ネットで「能登半島 最北端」と検索すれば「禄剛埼」(ろっこうさき)という岬が検索結果の上位に並ぶ。そしてそこに灯台があることもすぐわかる。

わかるが、そこから何が見えて何が体験できるのかのほうが知りたい。また可能ならその北端に立って写真を撮ってみたい。

ということで、実際に足を運んでみることにした。

 

目次

 ※今回は文章が多くなってしまったので目次を設けました

 

道の駅狼煙へ

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目印は道の駅「狼煙」(のろし)

能登半島の最北端と言われる「禄剛埼」は珠洲市にある。

珠洲市で最端というと、

「あれ? ランプの宿とか、日本三大パワースポットとかなかったっけ?」

と言われることもあるが、ランプの宿などがある岬こと金剛崎能登半島の最端であるものの最北端ではない。

禄剛埼は、その金剛崎から数km離れたところ(隣の町)にある。

その禄剛埼の傍にある道の駅が珠洲市狼煙町にあるこの「狼煙」となる。

看板も灯台の形をしていた。

ちなみに金沢市からこの狼煙まで160kmくらい離れている。

金沢から福井県鯖江市でも95kmくらいなのでそれより遠い。

同じ県内でも距離が距離だけになかなか行きづらかったのだ。

 

禄剛埼灯台へ坂を登る

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道の駅より道路を挟んでこんな看板が見える

能登半島最北端には灯台があるようなので、この案内に従って向かえば自然と最北端にたどり着けることになる。

なお、看板に登り口とあるように、ここからは坂というか山を登っていくことになる。

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さっそく登った

勾配がなかなかきついので400メートルでもちょっとした運動になる。

年配の観光客を多く見かけたが、日々の健脚づくりには適当なところかもしれない。

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そのうち高台に出る

写っている建物は休憩所やトイレだ。

もう坂を登ることはないものの、灯台まではもう少し歩くことになる。

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こんなオブジェも見かける

「海風の灯」というオブジェだそうだ。

芸術のことはよくわからないが、ご利益ありそうな見た目だ。

ご利益と言えば、周りにクローバーが群生していて、女性二人組が四つ葉を探していた。

聞こえてくる彼女たちの会話によると、四つ葉というか五つ葉をいくつか見かけたそうだ。

確率的に、それ相当すごいことだと思う…。

最北端の地は県内でも神がかったところなのかもしれない。

自分が探しても三つ葉ばかりであったが…。

 

何故か日本の中心がある

灯台へ向けて高台を歩いていると、その途中でこんな石碑もあった。

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こちらがその石碑

日本列島も彫られていて、何か重大な記念碑のような佇まいだ。

いよいよそこが北端だろうかと歩み寄ってみると…

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「日本列島ここが中心」の文字

能登半島最北端よりスケールの大きな話だった。

なお、これを目にした自分の最初の感想は、

「マジで…?」

だった。

列島の中心がこの石川県の、しかも一番北にある土地にあろうとは、石川県民の自分でも初耳であった。

もっとも、このときの「マジで?」は、すごいという意味での「マジで?」というよりか、どちらかというと疑いの方の「マジで?」であった。

日本の中心と呼ばれたり、日本のヘソなんて呼ばれていたりする土地は全国にいくつかある。それらの土地を地図で見ると確かに列島の真ん中あたりにあるように見えるので説得力があるものだ。

比べてこの能登半島は、冒頭にも記したように日本列島の盲腸とも呼ばれることがあるところなので、県民としてもとても日本の中心というイメージは湧かなかったのだ。

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レリーフを確認

盲腸っぽい位置だ。

それでも、ずっと見ていると、県民の色眼鏡だろうか、中心であるような気もしてくる…。

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足元にはこんなポイントも

ここが日本列島の中心だろうか?

そう思ったので立ってみた。

これがホンモノなら、能登半島の最北端に立つ前に日本列島の中心に立ってしまったことになる。

企画が尻すぼみにならないか不安になってしまった。

それにしてもどうしてここが日本列島の中心なのか謎だ。

この記念碑には何も書かれていないので後ほど調べてみると、なんでも国土地理院によると「日本列島の重心」(中心ではなく重心)というのがこの禄剛埼の傍の湾(日本海)にあるそうで、この禄剛埼がその重心点から一番近い陸地になるらしい。

どうやらそれに乗っかって「日本列島ここが中心」の碑を設置したようなのだ。

そうなると、中心だと思ったそのポイントも正確な中心でもなく重心でもないことになるだろう。

ただ、モーゼの墓があるという伝説すらも抱えてしまっている石川県の県民だけに、だからといって残念に思うわけでも、騙されたと思うわけでもない。

まあ、そういうものだろうと変な納得をしてしまう。

 

たしかに灯台があった

日本列島ここが中心の石碑から、禄剛埼を代表する灯台はすぐだ。

石碑からもその姿が見える。

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灯台の正面へ

こちらがその禄剛埼灯台だ。

ネットの情報のとおり、確かに灯台はあった。

この禄剛埼灯台明治16年(1883年)に建てられた。設計はイギリス人技師のリチャード・ブラントン氏が行ったそうだ。

何でも日本で唯一菊の御紋章がある灯台とのこと。

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寄ってみると確かに菊の御紋章

県民としては誇らしいことだ。

ところで、その下の文字、なんと書かれてあるか読めるだろうか?

自分は最初読めなかった。

日本語じゃないのかなとも思ったが、ちゃんと日本語らしい。

読み方があって、こちら、縦で読むようなのだ。

右から縦に読んでいくと、

「明治十六年七月十日初點燈」

と読める。

明治16年7月10日にこの灯台が初めて点灯したという意味だ。

要するに、この灯台の始まりが記されているわけだ。

しかも驚くことに、その日から一日も欠かさず、今も夜になると点灯し続けているという。

135年近くの間、現役で働き続けの灯台なのである。(昼間は休んでいるけど)

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平成21年2月には近代産業遺産にも認定されている

白壁が茶色くなっているところもあるものの、建物そのものは木製の扉以外、明治に建てられた当時のまま使われているというからまた驚きだ。

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右に回り込んで首を上げるとレンズが見える

現在使われているこちらはフランス製らしい。

昭和38年(1963年)まで職員が常駐していたそうだけど、機器が自動化されて今では無人なのだそうだ。

入ってみたくなるが、残念ながら関係者以外は入れない。

 

能登半島最北端に立ちたい

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灯台を遠くから見た図

この写真で言うと、灯台の奥の方へ歩いていくと崖の傍に小さな石段がある。

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これがその小さな石段

ここが一番の北なのではないだろうか?

自分はそう思った。

実際、展望スポットとして観光客の皆さんはここに立って能登半島の最端を堪能していた。

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ということで立った

そこから何が見えるのかと言えば…

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海が見えた

まあ、灯台が置かれているくらいだから周りは基本的に海だ。

天気が良ければ遠くに立山や、左手に佐渡島なんかも見えるという。

また、このあたりは同じ場所で朝日と夕日を拝むことのできるスポットでもある。石段に真っすぐ立っていると朝日が見え、今の季節なら13時間ぐらい経つと背中に夕日を浴びることになるそうだ。

さて、そこで一つ疑問に思う。

朝日が見えるということはこの石段のある方角は東じゃないだろうか?と。

そこでGoogleの地図で調べてみると、驚くぐらい真東を向いていた。

さらには、この写真でもわかるように、なんだかここより先にまだ丘というか大地があるようにも見える。

これまたGoogleの航空図で確認してみるとどうやら丘があるようで、しかもギリギリその丘の先端の方が高台のどの位置よりも北にあるように見えるのだった。

おまけに、ちょうど観光客一団(自分とは無関係)を引率していたガイドさんが、自分が立っている石段はお客さんが行ける最端スポットといったニュアンスの説明をしていた。

目を凝らして前方の丘を見ているとなんだか人が通れる道のようなものも見えてくるし、そのうち自分はそちらへ行けないだろうかと考えた。

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ということで道を探す

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回り道はすぐみつかり…

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あれよあれよと…

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行けてしまった

通行止めも何もされておらず、道も遊歩道のように踏み固められていた。

この写真でいうと奥のほうが北の方角になる。

進んでいくと能登半島の最北端にたどり着けるのかもしれないと自分は思った。

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ギリギリまで行ってみた

測量用の赤白ポールが立っていた。

それが能登半島の人間が立ち入れる最北端の目印であるかは不明だ。

だけど、なんとなくそう思いたい。

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この場所から見える禄剛埼灯台

この写真では右側が北の方角になる。

崖を抜きにしたら、こちらの方が北にあるように思える。

いや、そう思いたい。

なお、ここから見える景色は…

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より見事に「海」だった

遠くに立山の稜線が見えているようないないような…。

もっと空が澄み切っていたら見えるそうだが、基本はあまり見えないらしい。

朝日と夕日を十数時間かけて拝む究極のまったりタイムを過ごす場所としては最適かもしれない。

 

何か違和感…最北端じゃない?

能登半島の最北端と言われる禄剛埼には確かに灯台があり、その灯台は菊の御紋賞があって、おまけに傍には日本列島の中心だという石碑まであって、その岬から見える景色は朝日も夕日も拝めるという日本海であって、ついでに五つ葉のクローバーがいくつも見つかるかもしれないことがわかった。

さらには、掟破りかも知れないが景観ポイントのさらなる端へ行けたということで、自分としてもかなり充足した遠出となった。

さて、そろそろ帰ろうかと思って最後に改めて灯台の写真を撮ろうと構図を考えているとき、しかし灯台の傍にあったある標を目にして、何か違和感を覚えた。

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これがその標

能登半島最先端」とある。

何が違和感かというと、「最北端」ではなく「最先端」と書かれてあることだ。

ランプの宿などがある能登半島のパワースポット金剛崎も同じように最先端と表現されることがあるが、すでに記したように金剛崎は最先端や最端であって最北端でない。

この標の表現を目にして、この禄剛埼も金剛崎と同じなのではないかと俄に思えてきたのだった。

さらにはこんな案内もあった。

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書かれた説明文を読む

これによれば、ここ禄剛埼は能登半島最北東端とある。

「北端」ではなく「北東端」と「東」が入っているのだ。

また丁寧に北緯も記されている。

北緯は「37度31分44秒」と書かれてある。

確認のため国土地理院のHPで珠洲市の北端点の緯度を調べてみると、「37度32分05秒」と書かれてあった。

数字が違う。

それもそのはずで、その北端点のある場所はこの禄剛埼ではなく、そこから少し離れた「シャク崎」であったのだ。

Googleで「能登半島 最北端」で検索して、その結果の上位表示から、またネット上のメディアや記事から能登半島の一番北は禄剛埼だと思い込んでしまっていたが、どうやらネットの情報は必ずしも正確なことを伝えているわけではないようなのだ。

こういうのもいま流行りのフェイクニュースに当たるのだろうか?

 

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もっとも、こんな案内もあるのだから仕方ないのかも

見た目が古そうなこちらの案内にはしっかりと「最北端」とある。

以前は環境庁でも最北端と言ってしまっていたようなので、「禄剛埼=能登半島最北端」と誤解されていても仕方のないことなのかもしれない。

何にせよ、これらがわかったことが、今回現地に実際足を運んでみて得た一番の収穫だった。

 

違和感がすっきりしたところで石臼できなこを作った

ネットで調べたところ、能登半島の最北東端こと禄剛埼のあるこのあたりは豆腐も有名だ。

それも食べたくて、道の駅「狼煙」に戻ってきた。

まさか豆腐が有名ということまで誤解ということはないだろう。

その確認のためにも道の駅のお店に実際入ってみる必要があった。

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道の駅「狼煙」の建物

のぼりやメッセージボードを見るかぎり、豆腐が売られていることは確かであった。

さらにはそののぼりに、おからで作ったドーナツも販売しているとも書かれてあった。

おからとは、豆腐を作る過程で豆乳をしぼった時に出る残りカスだ。

このことからも豆腐製造が盛んだということがわかる。

何でも珠洲市には大浜大豆という地豆があるらしく、その大豆で作った豆腐ということで評判が良いようなのだ。

その豆腐を買おうと店内に入ってみると、しかし豆腐よりも先にレジ前でこんなものも見つけて、豆腐以上に気になった。

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「大浜大豆きなこ」とある

どう見ても大豆そのものなのに「きなこ」とある。

というのもこれ、きなこ作り体験用の豆なのだ。

一袋100円で、きなこ作りを体験できるのである。

しかも、現代の一般的な家庭ではまずお目にかかることのない石臼を使って挽くのだ。

石臼とはこれまた違和感だ。でも、自分にとってはうれしい違和感だ。

こんな変わった体験、やらずにはいられなかった。

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石臼だ

やりたくなったのでやってみた。

やり方はお店の方が丁寧に教えてくれた。

難しいことはないが、ちょっとしたコツがあった。

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穴には3粒ずつ豆を入れていく

この3つずつが最初のコツだった。

一度にたくさん入れると、上手く挽けずに荒いきなこになってしまうそうだ。 

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回す

これがまたなかなか重い。

人によっては両手を使ったほうがいいかもしれない。

初夏という季節もあるが、回している時じんわりと汗までかいてきた。

手順としては、3粒投入につき、反時計回りに一度回す。

回したらまた3粒投入。これを繰り返す。

しかも、回すのにもコツがあって、急いで回してもいけなかった。

理由も最初のコツと同じで、速く回すとうまくすり潰せず荒くなるのだ。

潰せずに大豆のまま出て来ることもあるのだとか。

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下の方から「きなこ」となって出てくる

 回していくうちに粉がどんどん出てくる。

それが楽しくて、自分はついついコツを忘れて速く回してしまっていた。

回した時のゴリゴリとした音も心地よいのだ。

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ハケとちりとりで回収

最後はこのように回収するが、投入する豆がなくなった時点で店の方が「まだ回すと臼の中で残っているものが出てきます」とさらに臼を回してくれた。

そしたらかなり出てきた。

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きなことして持ち帰る

最終的にこれだけできた。

あくまで大豆を挽いただけなので味付けはされていない。

食べる時は塩を加えたり、砂糖を加えたり、その上で餅と一緒に食べたりすると良い。

家に帰ってから自分も食べてみると挽きが甘く荒いのが幾つかいたが、食品作りを五感で体感する珍しい体験ができて自分としてはかなり楽しかった。

 

豆腐も食べた(ついでにおからドーナツも)

豆腐に関してはネットの情報は間違っておらず、ちゃんとあった。

豆腐店やスーパーなどでよく見かける四角いパックのものから、ペットボトルに入った豆乳ドリンクなども売られていた。豆腐そのものではないが、豆乳のソフトクリームなども売られていた。

自分は一品料理感覚で食べられるこちらの商品を選んだ。

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おぼろ豆腐」カップ入りだ

200円だ。

こちら、レジに持っていくと写真のように塩も付けてくれる。

ちゃんとスプーンももらえるので、建物内の飲食スペースや車内でもすぐに食べられる。 

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豆腐に塩って自分としてもあまりない体験

珠洲市には、NHK連続テレビ小説「まれ」でも広く知られるようになった揚げ浜塩田がある。塩も美味いのだ。

甘みとコクがある大浜大豆だけに、塩がトゲトゲするかと思ったけど塩そのものも舌触りまろやかなので、全体的に味に丸みがあった。

味も良いし、カロリーも少ないし、これ、何個でもいけますな。

 

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おからで作ったドーナツも購入

こちらは一つ100円だ。

通常はリング状のもの一つで100円なのだが、形が悪く単品では売り物にならないものをこのようにパックにしたお買い得品も売られている。

きなこ作りで色々と教えてくれた店員の方が、形は悪いが味は同じでお得だからとこちらの袋に入ったものを薦めてくれた。

これでけ入っていても100円だ。

 ありがたい話だ。

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確かに形はドーナツではない

失敗作らしく色んな形のものが入っているので、何かに似ているといった具合に形を楽しむこともできた。セルフイメージによる「たべっ子どうぶつ」のような感覚だ。

味も小麦粉で作ったドーナツよりもコクがある。

砂糖をそんなに効かせていないのにちゃんと味があって、それがまた旨かった。

 

感想

今回、能登半島の最北端と言われながら最北端ではなかったので、最北端に行きたい、立ちたという本来の目的を叶えられなかった遠出になったが、その一般的な認識と実際とのズレには不思議な魅力があるもので、自分としてはこの禄剛埼に今回実際に足を運んで良かったと思っている。

不思議といえば、日本列島の中心だという石碑まで設けていたし、その宝達志水町の「モーゼの墓」のようなミステリー臭を醸しているところも自分好みであった。

さらには石臼なんて原始的なやり方で豆を挽く事もできた訳で、この地において違和感を幾つか感じたものの終わってみれば禄剛埼の変わった魅力、不思議な魅力を発見できたと楽しんでしまっていた。

 

振り返れば、禄剛埼の景観スポットとなっていた小さな石段も、最北端ポイントではないものの、観光客が行ける最北東端のポイントとしては正しかったのかもしれないと思われる。

となれば、それをさらに東に、そして北にある場所へ入っていった自分は、観光客が行ける本当の能登半島最北東端ポイントに立ったということになるのかもしれないので、なんだか優越感にひたれた気もした。(怒られるかもしれないけど)

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本当はここまで寄っていた

※危険なので良い子はギリギリに立とうとするのはやめましょう

本当にそこが能登半島の最北東端なのであるかは、しっかりと調べていないので不明だ。

優越感に浸っていたいので、自分としては不明のままにしておきたい。

不明のままにすることは、また一つ謎を残してしまうことにもなるけど、不思議な魅力やら謎やらがある方が禄剛埼なのだろうと今では思う。

 

そんなわけで、自分はこの禄剛埼を「勝手に石川県七不思議」に数えたくなった。

いえ、数えます。