初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

たまには風景画を撮ろうと巌門に行ったら暑かった

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お盆だったので田舎の墓掃除と墓参りに行ったついでに、石川県の羽咋郡志賀町にある景勝地、「巌門」(能登金剛)に寄った。

そろそろ風景画の練習もしないといけないと思ったからだったが、風景写真はやはり難しい。

そして、この日も暑かった…

35℃を超す猛暑日の昼過ぎに歩くと茹だるようで、すれ違う他の観光客たちからも「溶ける~」という声が聞こえた。

それは決して手に持っていたソフトクリームの話ではなかった。

 

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とりあえず海に飛び込みたくなった

でもカメラが濡れるとアウトなので、実行には移さなかった。

 

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順路の案内発見

「洞窟」という文字を見つけて、涼めそうだという理由でそちらへ向かうことにした。

 

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途中で松本清張の歌碑があった

ここは松本清張の小説『ゼロの焦点』の舞台でもあるのだ。

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見つけた以上は撮る

暑いと言いながらこういう寄り道をしてしまうのは自分の性分です。

 

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「幸せのがんもん橋」というものもあった

ちょうどカップルもいたので収まるように慌てて撮った。

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下から見るとこのような橋だ

どのような橋なのか確認し、カメラで撮るために、気がつけば崖を下へ下へと降りていた。

そしてこれを撮ったあとに、順路から外れたことに気付いた。

 

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気がつけば岩礁の上だった

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足元はもう海

岩礁岩礁の間に海水が流れ込んで水たまりのようになっている。

それらを跳び越えてどこまで行けるか試してしまった。(暑いのに)

滑って海に落ちたらカメラが壊れるスリルがあった。

これはちょっとしたマリオの気分だった。

(とはいえ、大した水たまりではない。他の観光客も何人もいた)

 

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そのうち石段にたどり着く

ちゃんと帰れるようになっているのだ。

この手摺のある位置を見たとき、この高さまで潮が昇ってくるのだろうかと思った。

そして、見た目どおり急な階段だった。高さもあって、炎天下でコレを上るのはなかなか大変だった。

自分の後ろを子連れの観光客がいたのだが、その子供たちがしきりに喉の渇きを訴えていた。

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石段の途中から見る景色は、悪くはなかった

先ほどの家族のお父さんも、「いいところだ」と爽やかにつぶやいていた。

でも子どもたちは、早く帰りたがっていた…

 

そこを上ると、橋があった辺りまで再び戻る。

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地図や案内を再び確かめる

間違いえがないように進むと、先ほど見逃していた洞窟の案内も見つける。

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岩礁へと降りていった階段の直ぐ側にあった

橋ばかり見ていると見逃してしまう位置にそれはある。

これで暑さから逃れようとするその目的がようやく達成される。

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地面へと潜るように階段を下りていく

階段を下りながら、頭に浮かんだのはドラクエのダンジョンだった。

マリオの気分はとうに消えていた。

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中はなかなか暗い

そして天井が低い。

おかげで妙な圧迫感があり、涼めるという感覚は乏しく、蒸し暑さが増したように思えた。

避暑を求めたはずが何かが違う。いや、大いに違う…

 

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少し下るとすぐ開けたところへ

階段も長くはなかった。ここまで来るとホッと胸をなでおろせた。

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「出口」の文字が溶けているようで少しホラーだった

気持ち、少しは涼めた、と思う。

 ちなみにこの「出口」が指し示す先は今しがた自分が下りてきた階段のことだ。

別のルートからこの洞窟にたどり着いた際の「出口」という案内だ。

 

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 すぐ目の前には再び海だ

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そして右手には「洞門」だ

もっといい写真を撮りたかったのだが、この辺りが一番観光客が多くて、どうしても人が入り込んでしまった。

人がいなくなる瞬間をずっと待っていると、そのうち暑さにやられてクラクラとしてきた。

 

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人が写らないように撮ると、こんな画になった

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気がつけば「門」以外を斜めに撮ってしまっていた…

おそるべし猛暑、おそるべし熱中症

 さすがにへばってきたため、ここいらで切り上げた。

帰り道は先程の洞窟とはまた別のルートを利用したが、急な階段で崖を登ることに変わりはなかった。

 

階段を上がるのが億劫だと思いながら、上がりきったところで展望台の案内を見つけると、ついふらふらと足がそちらの方に向いてしまう。

行ってみないと勿体ないと思うのは貧乏性というやつだろう。

福井の西山動物園に行った際の失敗も全く懲りていない。

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結局、上ってしまう自分

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ベンチを見つけたが座らなかった自分

一度腰を下ろすと、それこそもう立つのも面倒くさくなると思えて耐えた。

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このような岩や島が見えるはずだが…

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松の枝葉に遮られてました

つくづく自分には「風景写真」というものに縁がないのかと思えた。

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展望台での収穫はこちらの枯木

鳥系の怪物の顔に見えた。

 

ちなみに… 

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巌門には遊覧船もある

自分も乗ろうかと迷ったが、今回はやめにした。

洞窟まで行って一通り撮影して、最後に乗るつもりであったが、暑さと疲労に負けてそんな気力はなかった。

巌門は夕方がキレイであるという話も聞いたし、日によっては日本海ならではの荒波(この日は波が穏やかだった)も見れると知ったので、またこの地にやってくる事になるだろう、そのとき乗れば良い。

 

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帰り際、バス停近くに神社を発見

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能登金剛神社という

「巌門」と呼びつづけたが、この辺りの景勝地の正式な名前は「能登金剛」だ。

巌門はそこにある天然の洞門のことだ。

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 神社ということで狛犬を探した

 でも、ここに狛犬はいなかった。

 

感想

 風景画はやはり難しい。なんとなく足を運んでどうにかなるようなシロモノではないことがよくよくわかった。

季節や日時もまた重要だろう。

(真夏の昼間に撮りに行くものじゃない)

たっぷり汗をかいて、暑さにもやられた今回の収穫と言ったら展望台の怪鳥の顔に見えたあの枯木だけだ。

今後もああいうのを撮れという神の思し召しだろうか?

そう思えてきた巌門撮影だった。

 

ただ、故障している自販機に小銭を投入しようとしていた自分に、気さくに話しかけてくれた売店のおばちゃんは優しかったですけどね。