初心の趣

カメラ初心者の石川県人が同県を中心に地方の変わった魅力を紹介しています

灯籠流しを撮るのは難しかった

6月3日から6月5日にかけて、石川県金沢市百万石まつりだった。

その中で一番大きなイベントである百万石行列は6月4日に行われ、今年は前田利家公役に俳優の袴田吉彦さん、お松の方役は女優の笛木優子さんが演じ、約42万人が見物に訪れたそうだ。

 

その前日、6月3日には特別協賛行事として浅野川で「加賀友禅灯籠流し」が行われていたのだが、灯籠を一度撮ってみたいと思っていた自分は、夜の撮影の練習も兼ねて、ひがし茶屋街付近に足を運んだ。例によって、また仕事帰りだった。

 

先に結論を言ってしまうが、灯籠流しを撮るのは難しかった。

自分の中ではかなりの失敗だ。

今回のこのブログ記事は、三方ヶ原の戦いで武田軍に大敗して、いわゆる「しかみ像」を描かせた徳川家康と同じような気持ちで書き、そして晒している。

 

 

開催は19時からだった

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自分はその20分前くらいには浅野川に到着していた。

石段を使って防護壁の内側へと降りることができたが、人が多かった。

自分のすぐ目の前にはうずくまる二人の女性、左手には缶ビールを片手にカメラの準備をしていた二人の女性、右手にはアイフォンに自撮り棒を取り付けて撮ったり喋ったりしている外国人のカップル(欧米のどこかの国の人たちだと思われる)がいた。

自分はこの段階で人に囲まれていた。そのため、川に向かってカメラを構えても、人が入ってしまって撮れる範囲が限られていた。

 

そして少しずつ日も沈み、いざ開会時刻である19時頃になると、自分がカメラを構えているというのに、うずくまる女性二人と自分との僅かなスペースに入ってきて、陣取ってしまう方が3人くらいいた。

「え?」と思ったが、どうやら皆、近くで見たいらしい、遠慮しようともしない。

場所取りは取ったもの勝ちのようだ。

しかも年配の方もおられたので責めるわけにもいかなかった。

ちなみに、振り返って防護壁を見上げるといつの間にか人がわんさかいた。

JKなどは防護壁の淵に腰掛けて脚をぶらぶらさせていた。

落ちたら怪我するだろうに、若い子は怖いもの知らずだ。

 

おかげでさらに身動きが取りづらくなった。

動けないので、同じ位置から同じ風景ばかり撮ることになる。

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しょうがないので意味もなく空の方を撮ってみた

降水確率0%で雲一つない黄昏(たそがれ)、ならびに禍時(まがとき)は、さすがにキレイだった。

 

そんなことをしていると、山野市長の挨拶などが行われ、灯籠流しも始まってしまった。

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人に囲まれているため、こうしてその間から撮るしかなかった

 

今回の一番の失敗は「動けなかった」ことである。

風景にメリハリがなく、流れてくる灯籠以外、写真に変化がない。

言いかえると、次々流れてくる灯籠だけがたよりだった。

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流れてくる灯籠を待ち構えて撮るしかなかった自分

 

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次はまだかと待ち構えるしかなかった自分

 

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「あ、朝顔」と思った自分

 

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上流からいっぱい流れてきたが、どれを撮れば良いかわからなかった自分

 

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とりあえずまとめて撮れ、と思った自分

 

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まとまると綺麗だなと思った自分

 

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露出をいじりだした(暗くした)自分

 

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なぜか左側だけ明るいな?と思った自分

 

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前の女性二人組が移動して川縁に立てたことで一歩だけ寄れた自分

 

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一瞬、和んだ自分

 

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やれることと言ったらカメラを下流に向けることしかないと悟った自分

 

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暗くなると、それでもやっぱり美しいもんだと思った自分

 

写真は、撮り手の気持ちをよく映すものだと、わかりました…

 

後で聞くところによると、灯籠流しの写真は終わりかけの灯籠が川にいくつもたまった状態の時を狙うのが良いらしい。

オマケに自分は今回、縦の写真を一枚も撮れていない。

来年、また機会があれば、それらを意識しながら撮ろうかと思う。